「サックスは誰に頼まれて続けてきたものではなくて、ただ自分が好きで続けてきたこと。それが今、こんな大舞台で……すごくうれしいです」
ジュノンのオーディションでも演奏
武田真治が全国ツアー中の『ブラスト!:ミュージック・オブ・ディズニー』のスペシャルサポーターに。サックスプレーヤーとして東京公演初日にゲスト出演する武田。宝物である楽器を大事そうにケースから取り出すと、
「種類もいろいろあって、全部で10本くらい持っています。家の中に防音室を作って、そこでひとりお酒を飲みながら毎晩、練習をする時間が好きですね」
10代のころ、ジュノン・スーパーボーイ・コンテストをきっかけに芸能界入りを果たした武田だが、それもサックス奏者になるための夢を叶えるひとつの手段だったとか。
「そうなんです。ジュノンのオーディションでもサックスを吹きました。下手くそでしたけど(笑)。
本当はミュージシャン……というか、バンドマンになりたかったんです。当時は“イカ天”などのテレビ番組もあり空前のバンドブームでしたから、浅はかにもその流れでデビューまでこぎつけ波に乗ってしまえば、その先もなんとかなるんじゃないかと思っていました」
その後、中性的な雰囲気がウケて、アイドル的存在としてブレイク。俳優業はもちろん、『めちゃ×2 イケてるッ!』などバラエティーにも出演した。
芸能界ではいいことだけではなく、さまざまな悔しさも感じてきたというが、
「そういう気持ち、そういう時間もいつもサックスと共有してきて、サックスを吹くことで自分を保ってきたところがあります。今回こんな大きな舞台で演奏できるということで報われるような、すごく特別な思いがありますね」
“フェミ男”から愛される筋肉キャラへ
そんな武田も来年で芸能生活30年を迎える。近年では“筋肉キャラ”がすっかり定着したが、
「実際会ってみると、ビックリするくらい着やせしているでしょう?」
と優しい口調で、話を続けていく。
「若いころ、“フェミ男”と呼ばれていたんですが、僕自身は結局何だったのかよくわかりませんでしたね(笑)。人は人をひとつのキャラとしてとらえたいっていうのがあるんじゃないでしょうか。芸能界では、わかりやすい“看板”がある人のほうが認知されやすいでしょうから。それで今は筋肉キャラという形で受け入れられているのかなと思っています」
最近では鍛えることに“使命感”も?
「正直あるかもしれません。同世代の方の奥様が、ダンナさんの健康のためにも“武田真治もやっているんだから頑張って”と運動するようハッパをかけていると耳にしたことがあります。ありがたいことです。目標や見本がない状況で運動するのって、難しいですから。まさか自分の肉体を目標としていただけるなんて。これはまだまだ続けないといけないなと、感じています(笑)」
ぜひ、お子さんに!
お子さんと一緒に劇場に足を運んでいただいて、こういう感動、こういう生き方もあるんだというのを感じていただきたいです」
『ブラスト!:ミュージック・オブ・ディズニー』
東京公演は8月20日(火)~9月1日(日)
東急シアターオーブ(渋谷ヒカリエ11F)
アメリカ発のマーチングバンドをベースにしたエンターテイメント『ブラスト!』がディズニーの楽曲と融合。「打楽器や吹奏楽器というのは、ダイレクトに空気が震えて、人を感動へと導く“振動”を与えてくれます。珠玉の時間を、ぜひ生で体感していただきたいです」(武田)