週刊女性の直撃を受けるASKA(2014年)

 8月25日、公式サイトでCHAGE and ASKAからの脱退を表明した、ASKA。

 この日は『チャゲ&飛鳥』としてデビューしてからちょうど40年に当たる記念日だという。サイトにはこれまでの活動に感謝を述べたうえで、「スタッフ一同」の名義でこう綴られていた。

《今後の活動を継続していく中で、CHAGE and ASKAというグループを維持していくことが最善の選択なのか、ASKA及びスタッフ一同で話し合った結果、デビュー日という本日をもちまして、CHAGE and ASKAからの脱退を選択することとなりました。》

受け身のChage

 そして、今後は、ソロ活動を行っていくと記していた。

 なぜ脱退を決意したのかは、《メディアの皆様におかれましては、この件に関するお問合せにつきましては、一切対応致し兼ねますこと、予めご了承下さい。》とのことで、取材などで語る予定はない模様。

 同日のASKA自身のブログでは、ASKA本人も、《「デビュー40周年」をもちまして、私、「ASKA」は、「CHAGE and ASKA」から、脱退を表明いたします。》と発表。そこには、長年の相棒であったChageへの思いも、《「もっと本音で、心から語り合うことができてたら」と思わざるを得ません。》と、綴られている。

《相棒は、まだ「解散」を受け入れていません。ましてや、この「脱退」も受け入れられないでしょう。》《手を替え、品を替えで、ただ延命するより、いっそ解体して、新しく積み上げることの方が建設的だと思うのです。》

 ASKAからの脱退表明を受け、翌26日にはChageが、ファンクラブ向けのサイト上で、23日にASKAから脱退を表明する書面が届いたといい、ASKAの思いを受け入れる形になったことを表明した。Chage自身の思いは手紙として送ったとのこと。

《僕の意思にかかわらずこのような状況になったことすらも前向きに捉え、ソロ活動に邁進できる今の環境を僕自身も真摯に受け入れようと思います。》

 と、CHAGE and ASKAからのASKA脱退を受け入れたことを記していた。

チャゲアスは『解散』ではない

 ある芸能ジャーナリストが言う。

ASKAさんが一方的に『脱退』をした形になったことで、CHAGE and ASKAは『解散』という扱いにはなっていない状態です。もともとASKAさんは解散または脱退をしたかったようなのですが、Chageさんは存続を求め、長い間、活動休止の状態でそれぞれのソロ活動を行ってきました。

 ASKAさんが薬物で逮捕されたときも、チャゲアスを守り続けてきた形にもなります。Chageさんにとっては、ASKAさんの歌唱力あっての自分たちの楽曲だという思いは強くあったようですね。しかし、40周年という大きな区切りで、いよいよASKAさんが決意し、Chageさんもついにそれを受け入れたという形ですね」

『SAY YES』や『YAH YAH YAH』など、チャゲアスの数々の名曲は、ASKAの手によるものが多い。今後、それぞれのソロ活動によって、それらの曲を聴くことはできるのだろうか。

「メインボーカルもASKAさんでしたから、ASKAさんのソロコンサートなどで、おひとりで歌うような機会は十分ありそうです。Chageさんが今後どうされるかですよね」(前出・芸能ジャーナリスト)

 チャゲアスは「解散」したわけではなく、ASKAが脱退した状態という現状。そこで、Chageが、ASKAに代わる新ボーカリストを迎え、新生CHAGE and ASKAを誕生させる可能性もなくはないと、ある音楽雑誌の記者は語る。

オメガトライブやJ-WALKなど、メインボーカルを新たに迎えた例は珍しくありません。海外でも、ヴァン・ヘイレンやシカゴなど、いくつも例があります。そのような形で、Chageさんが“2代目ASKA”を迎えるという仰天プランも考えられなくはないです。

 しかし、ブログの文面や過去の発言などからも、Chageさんは、ASKAさんと2人であることにいちばん強いこだわりを持っているようです。ソロ名義のヒット曲『ふたりの愛ランド』を、先日もテレビ番組で島谷ひとみさんとデュエットされていましたし、ソロ曲に関しては別なのでしょうが、チャゲアスの過去の名曲の数々を、ほかの人と歌うという選択はあまりないような気がします」

「2代目CHAGE and ASKA」や、「CHAGE and ◯◯」という新グループ誕生の可能性は、さすがに低そうだ。

<取材・文/渋谷恭太郎>