エスパーといえば、この芸だったが、今回の手術で2度と見ることができない状態に……

「とにかく“足が痛い……つらい……”って。歩けないから家の中を這って移動するような状態だったので……」

 そう『週刊女性』に明かしてくれたのは、ビートたけしのモノマネで知られる芸人・ビトタケシ。カバンに入るなどの奇怪な芸で知られるエスパー伊東の現状である─。

 ’18年末に芸能界からの一時休業を発表したエスパー。理由は『右変形性股関節症』によりパフォーマンスが困難になったこと。そんな伊東を『週刊女性』が追跡し始めたのは、彼の芸人仲間たちから次のような声が聞こえてきたからだ。

「全然、連絡がつかないんです。付き合いの長い電撃ネットワークの南部虎弾さんも連絡がとれず、とても心配しているようです。休業してから会った人もおらず、ほとんど“失踪”状態なんですよね」(芸能プロ関係者)

 話を聞いて、都内の自宅を訪れると住んでいる様子はなく、同じ階の住人は空き部屋だと思っていたほど。

「唯一、エスパーさんの知人が《実家に帰っているんですか?》とメールしたところ、《それも含めて言えない》という返事はあったようです。以前から周りには“真鶴の実家には帰りたくない”と言っていたそうですが……」(同・芸能プロ関係者)

 神奈川県内の実家を訪れてみても表札はなく、取材を進めると、どうやらすでに引っ越してしまったようであった。また、彼自身も最近は姿を見せることはなかったという。

足の踏み場もない家

 伊東は本当に失踪してしまったのか─。

 そこで彼の所属事務所に問い合わせると、事務所の代表でもあるビトタケシが彼の近況について話してくれるという。

前の事務所を辞めさせられたので、“事務所に入れてくれないか”と相談を受けました。’18年の3月ですかね。前から付き合いあるし、入ってもらったんですけど、その話が終わって帰ろうとすると、フラフラで立つのもやっとという感じで。すると“足が痛い”と。タクシーを止めるために大通りに出ようとするんだけど、なかなか進めなくて途中で座ったり。彼は以前から言ってることがよくわからないことが多いから、冗談かとも思ったのですが」

エスパーと彼の所属事務所代表のビト。関係性は20代からの芸人仲間

 しかし、それは冗談ではなく、足の状態はさらに悪化していった。

家に行ってみると、几帳面だから昔はすごく整理してあったのに、ごちゃごちゃで足の踏み場もない感じで。足が痛くて這って生活していたから、そんな状態になったんでしょうね。そこで痛みもすごいから、芸能界は引退しないけど、休んで治そうという話になったんです」(ビト、以下同)

 会見を開き、休業を宣言した後、治療する病院を探した。

「手術をするか、手術をせずにリハビリをして時間をかけて治していくのかの選択でした。手術の場合は、人工股関節を入れる。その際、“カバンの中には入れなくなる”と医師に言われました。本人とも相談して手術を選びました。だから、もうカバンに入るパフォーマンスはできなくなりましたね……

手術後の様子は…
新たな病気も発覚

 人工股関節を入れる手術は今年2月。その後は……。

「状態はよくならず、また足以外の部分も思うように動かない。モノを食べてもこぼしたり。そしたら病院から“脳の検査にも行ってもらいたい”と言われて。それで検査してみたら脳梗塞が見つかりました。手術ではなく薬で治せる程度のものでしたが」

 伊東は現在も入院中だが、芸人仲間には彼の状態を知らせていないという。

「変なふうに騒がれても困るので。心配してくれている芸人もいるので、ちょっとごまかしたりはしていました。本人もまだ誰とも会いたくないと話しているので……」

エスパー伊東

 結婚式の余興などの営業が多く、一時は2000万円もの年収があったが、現在は収入0のエスパー。彼の治療にかかる費用などはビトが負担しているという。

脳梗塞は治りましたが、歩けるようになるにはまだまだ時間がかかるそうで。これすごく書いてほしいんですけど(笑)、もろもろの費用を出してるんですが、僕がいま住んでいる新潟と都内を行ったり来たりの交通費も大変で。

 入院前にエスパーがいろんなものを買った支払いの督促とかもすごくて。それも払ったりしていたんですけど、携帯も含めて今は止めています。それもあって連絡がとれないとなったと思うんですけど」

 現在は順調に回復し、退院してリハビリに通うことになりそうだという。

「まだ歩けず車椅子なので、今後は老人ホームとか、そういう施設に入るという話をしています。1人でごはんは食べられますけど、作ったりということもできないので。まぁこれは足とは関係なく、前々からできなかったけど(笑)。ただ50代という若い人が入れる施設があまりなくて、探している段階ですね」

 本人はこの困難を乗り越え、復帰の意思が強いようだ。

「前々から描いていた絵や本の出版などもしたいとも話しています。かかっている治療費も気にしていて、その印税から払ってくれるとも言ってます。エスパーの絵を使ったTシャツを作って、それを売って、治療費の足しにと考えたりしているんですけどね」

 最後に、「いまのところこんな状態なので、心配してくれる人たちも、もう少し待っていただいて。よくなったら集まる機会を作れたらと思ってます」と話したビト。

 時間はかかっても、また元気な姿を見せてほしい!