9月3日、東京ドームで関ジャニ∞の5大ドームツアー『十五祭』の千秋楽が行われた。当日訪れたファンは、“違和感”を持ったという。
「終演後にファンに挨拶をするときの錦戸亮クンの顔が“やりきった”という感じのすがすがしい表情だったんです。対照的に村上信五クンや横山裕クン、丸山隆平クンは無理して笑っているような感じで気になっていたんです」
“違和感”の正体は、その2日後に明らかになった。
錦戸がグループを脱退し、ジャニーズ事務所も退所することが発表されたのだ。関ジャニは、同事務所では嵐に次ぐ人気を誇るグループだ。
「'04年にデビューした関ジャニは、60万人超ともいわれるファンクラブ会員を抱えています。'12年から紅白歌合戦に7年連続で出場し、昨年の全国ツアーでは約75万人を動員。今回で通算総動員数が1000万人に達したとみられています」(スポーツ紙記者)
今でこそ盤石の人気を誇っているが、苦難も経験してきた。
「'05年には内博貴さんの未成年飲酒が発覚したことで、彼は無期限の活動休止に。昨年はメインボーカルの1人だった渋谷すばるさんが退所しました」(同・スポーツ紙記者)
7月からのツアーで起きていた“異変”
今年3月に『週刊文春』で、錦戸が事務所退所に向けて話し合いを進めていることが報じられて以来、彼の動向はたびたび話題になっていた。
「退所を決めた最大の理由は、グループの象徴ともなっていた“お笑い路線”に限界を感じていたから。30歳を過ぎても、ポップな曲を歌うような“アイドル”であり続けることに悩んでいたそうです」(同・スポーツ紙記者)
そんな彼が下した決断が影響したのか、7月から行われていた今回のツアーでは多くの“異変”が起きていた。
「毎年、ツアーの取材でテレビ局が入るのは東京ドームがお決まりなのですが、今年は京セラドームでした。東京ドームでは、すべてのムービー取材の申請が断られたそうです。報道陣の間では、“錦戸さんが、今回のコンサート終了後に退所を発表するのでは?”という声があがっていました」(テレビ局関係者)
エンディングも、いつもと違うところがあった。
「最後にメンバーたちが出てくるのが恒例なのですが、今回は1人ずつリレー形式でのメッセージ映像が流れるだけだったんです」(同・テレビ局関係者)
内と渋谷がお忍びで見に来ていた!?
最終公演では、驚くべき噂も流れた。
「脱退した内さんと渋谷さんがお忍びで見に来ていたというんです。コンサート会場の前にメンバーを模した大きな人形が飾られていたのですが、最終日だけ、2人の人形も飾られていました。この日だけは同じ場所に“8人全員”が集ったのかもしれません」(前出・スポーツ紙記者)
デビュー15周年を記念したライブのはずなのに、終始、これで見納めのような雰囲気だったという。
「嵐の活動休止前のときと似ているというか、“これまでの集大成”という感じでした。関ジャニの歴史を振り返る映像が流れたり、アンコールではシングル曲を15曲も歌いましたからね」(前出・ライブに訪れたファン)
錦戸が脱退を決めた背景には、かつての“親友”で元KAT-TUNの赤西仁と渋谷の影響があったらしい。
「彼らは、ジャニーズを退所後に個人事務所を立ち上げて活動しています。2人とも基本的にはCDリリースとライブ活動が中心ですが、稼ぎはかなりいいそうですよ」(芸能プロ関係者)
数万人もの固定の女性ファンが彼らを支えている。
「彼女たちはファンクラブに入るので、会員の人数分の年会費が固定収入に。ある程度の広さの会場ならライブも満員になります。ジャニーズ時代は売り上げが折半でしたが、個人事務所ならすべて自分の取り分になる。年に数回ライブをして2~3枚CDを出せば、十分すぎるほどの収入を得られると思いますね」(同・芸能プロ関係者)
大倉が“辞めない”選択をした背景
錦戸同様、大倉忠義の動向も不安視されていた。
「過激なファンからつきまとい行為に遭い、一時は“芸能界を引退したい”と話していたほど。ただ、錦戸さんが退所を発表した日に報道陣からの取材に対し、“僕は辞めません”と話し、活動を続けていく意思を示しました」(ワイドショー関係者)
最近、彼は関西ジャニーズJr.の育成に意欲を持っている。
「昨年から横山クンと一緒にJr.の公演をプロデュースしています。周囲には“関西のJr.は仕事が限られているから、もっと彼らが活躍できるフィールドをつくりたい”と熱く話しているそうです」(大倉の知人)
水面下で、滝沢秀明と接近しているという話も。
「Jr.のプロデュースに関する打ち合わせをしているんです。大倉さんはプロデューサーとしての仕事にやりがいを感じてきたのかもしれませんね。滝沢さんもそんな彼を評価しているようです」(前出・芸能プロ関係者)
錦戸と違い、大倉は環境が変われば脱退する必要はない。
「事務所側はファンからのつきまとい行為に対する規制を強化することを条件に、残留するよう説得したのだと思いますよ。今は、関ジャニを続けていく気持ちになったようです」(同・芸能プロ関係者)
新生・関ジャニ∞が抱える“2年前のトラウマ”
残された5人は、“ある課題”に直面することになる。
「もともと渋谷さんと錦戸さんがメインボーカルでしたが、渋谷さんが抜けた後は、錦戸さんと安田章大さんによるツインボーカル体制をとっていました。ただ、低音をしっかり出せる錦戸さんが抜けてしまっては、グループとしての歌唱力がさらに低下するのは間違いありません」(レコード会社関係者)
それでも彼らはグループでの活動を続けることを決めた。
「11月から47都道府県を回るツアーを行うことを発表。安田さんがメインボーカルを務め、大倉さんと丸山さんもサブとして彼を助ける体制になるでしょうね」(前出・スポーツ紙記者)
ただ、新生・関ジャニ∞は“2年前のトラウマ”を抱えている。
「'17年に安田さんが脳腫瘍の手術を受けているんです。手術は成功して日常生活に支障はなかったのですが、昨年4月に立ちくらみで倒れ、背中と腰を骨折して全治3か月の重傷を負いました」(前出・ワイドショー関係者)
今後も安田にかかる負担は大きくなることが予想される。
「10月からは、彼が主演を務める舞台『忘れてもらえないの歌』が上演されます。舞台の稽古もある中、11月から始まるツアーでメインボーカルもやるとなると、かなりのハードスケジュールになります。体調を崩さないか心配です」(前出・レコード会社関係者)
芸能ジャーナリストの佐々木博之氏は、メインボーカルが抜けても、音楽活動を続けていくことに問題はないと指摘する。
「関ジャニは歌だけのグループではありません。メインボーカルがいなくてもダンスやステージの演出で魅せていくこともできますからね。ジャニーズのファンはグループ全体のファンでもあり、特定のメンバーのファンでもあります。一生ついていくという思いのファンも多い。5人が今後も活動を続けていくのはそうしたファンを大切にしたいという気持ちもあるのでは」 これ以上、応援してくれるファンが悲しむようなことがなければいいんだけど……。