「190センチ近い長身でやせていて、生徒の間では人気者。優しくて楽しい先生だから、担任ではなかったのですが、休み時間に先生のところへよく遊びに行っていたので信じられない」
と中1男子の元教え子は肩を落とした。
兵庫県尼崎市立小学校の人気教師だった伊藤優容疑者(32)が、強制わいせつの容疑で9月23日に同県警に逮捕された。
しかも、犯行は容疑者が引率者として参加していた林間学校の最中……。
フツーに人気のある先生
「9月18日の午後10時から翌朝6時までの間、就寝中だった小5の女児4人に対して、わいせつな行為をしたものです。8時間、ずっと犯行を行っていたわけではなく、それぞれの犯行時間が特定できなかったため、就寝時間となりました。
犯行の具体的な内容については、傷ついた生徒さんもおられるナイーブな問題ですので、あえて公表しません」(捜査関係者)
19日に女児から相談を受けた女性教諭が、最寄りの駐在所に通報。23日に、容疑者は兵庫県伊丹市の自宅マンションで逮捕された。
容疑者は容疑について、
「わいせつな行為をしたことは間違いありません。申し訳ないことをしてしまった」
と素直に認めているという。
容疑者は前任の小学校で教職に就き、6年間勤めたあと、今年4月から現在の小学校に赴任したばかりだった。
一体、どんな教師だったのか。そして“余罪”は、あるのだろうか─。元教え子たちに話を聞いてみた。
「あんな事件は信じられません。先生は特にイケメンというわけではないし、チョー人気ともいえなかったけど、フツーに人気はある先生だった。私も好きでしたね。
だから、女子から先生に近づいていって話しかけることはあっても、先生から変に近寄ってくることはなかったよ」(中2女子)
別の中2女子は、
「先生はスポーツが得意で、特にバスケがチョーうまかった。小学校では正式な部活はないけど、月イチでバスケを教えていました。こんな事件を起こしてしまってショックです。もともとロリコンなのか、何かストレスがたまってやったことなのかなぁ」
と首をかしげる。
先の中1の男子は、厳しい一面もあったと証言する。
「卒業式で会場に入る前、順番に並んで待機しているときに、ふざけてはしゃいでいたんですよ。すると先生から“静かに待ってろ!”と叱られたんですね。怒ると怖かった」
容疑者はその前任地の当時、生活指導担当もやっていたようで、配布された「生活指導通信」には、
○カイロは学校に持ってきません
○フードは登下校中や校内でもかぶらない
などと少々、細かい注意事項をしたためていた。
子どもが生まれたばかり
そして、容疑者には新任地でのハレンチな“前科”もあった。林間学校直前の9月13日に、ある保護者から、
「女子生徒とハグしている」
とクレームが来ていたのだ。
尼崎市教育委員会は、週刊女性の取材に次のように説明する。
「この問題はその時点では、学校側から報告が上がっておりません。今回の事件発覚後にわかったのですが、そのときは被害児童が特定できなかったこともあって……」
と解決まで数日を要したという。
「結局、ハグではなくて、男子生徒にも女子生徒にも肩に手を置くなどしていたのですが、学校側は“いくら先生とはいえ、そんなんしたらあかんで!”と厳重注意をしたと。それで生徒にも保護者の方にも納得していただいたということです」(同・委員会)
わいせつ行為とまではいかないかもしれないが、“エロ教師”と疑われた教師を、生徒と寝起きをともにする林間学校の引率者として連れていくのは、不適切だったのでは?
「その段階では、それがこういった事件につながるとまでは予測できなかったと……」(同)
これだけの短い期間でハレンチ行為を繰り返すとは信じがたい。
その理由は、この1年で容疑者に生じた大きな環境の変化があったからかもしれない。
容疑者は昨年末、兵庫・伊丹市に新築の高層マンションを購入。およそ4000万円もする周辺でも高級な部類に入るマンションだ。その4か月後のこの春、現在の小学校へ転勤するなど、慌ただしい日々が続いていたようだ。
容疑者の知人は、「今でも信じられない」と、ため息まじりに話す。
「彼は結婚していて、子どもが2人います。下の子が生まれたばかりなので家族が気の毒です。
若くして結婚して教師という大変な仕事をしながら、2人目の子どもができたばかり。引っ越しをして学校も異動。そんな環境の変化がストレスになったのかもしれません……」
現在、被害にあった4人の女子生徒たちは、周囲に支えられながら健気に学校に通っているという。
伊藤容疑者はこの教え子たちに、どう顔向けするつもりなのだろうか。
*本文に「大阪府伊丹市」とありましたが、正しくは「兵庫県伊丹市」でした。訂正して、お詫び申し上げます(2019年10月3日9時9分)