10月初旬の日曜日。東京・町田市の市民ホールでは、ときに激しく大胆に、ときに愛らしく優雅に踊る秋篠宮家の次女の姿があった。
スポットライトを一身に浴び、はじける笑顔と飛び散る汗で輝く彼女は、今という時代を生きる“新たな皇族”を体現しているかのようにハツラツとしていた。
それはまるで、最愛の姉へ「もっと自由に!」とのメッセージと、自身とご家族が抱える“悩み”を一心不乱に発散するようにも見えて……。
まるで別人でした
「生バンドの演奏に合わせて、複数のダンサーが踊る“センターポジション”で、プロのダンサーにも負けないくらいキレのあるダンスを披露していたのが佳子さまでした。おヘソが出るぐらい丈の短い白ラメのトップスに、黒のイージーパンツ。
サイドを編み込んだ髪型で、アイドルのような笑顔を見せながら、踊りに合わせて変えるいくつもの表情は、普段ニュースで見ている“おしとやかな印象”とは、まるで別人でした」(観客の1人)
10月初旬の日曜日、東京・町田市の市民ホールで行われたヒップホップダンススクールの発表会。そこには、ダンサーの1人としてステージに立つ、秋篠宮家の次女・佳子さまの姿があった。
「大学時代に通っていたダンススクールですが、今も通い続けているとは聞いていませんでした。今年はOGとして見学するかもと言われていましたが結局、出演者として3年連続、ステージに立ちました」(皇室担当記者)
いったい何をされているのですか
大学卒業後の佳子さまは、大学院進学や海外留学など、その先の進路はもちろん、就職先も定めていない。
7月に秋篠宮家をお支えする皇嗣職大夫の定例会見が行われた際、女性記者から「佳子さまは普段、いったい何をされているのですか?」
「佳子さまの同級生など、大卒の女性が社会に出ていちばん忙しいときなのに、ご本人はどのように過ごされているのか?」との質問も出ていた。
「令和になってから、新皇后の雅子さまのご活躍は目を見張るものがあり、秋篠宮ご夫妻はもちろん、長女の眞子さまもご公務に奔走している印象があります。
その中で、佳子さまのご公務は少ないのでは、と指摘されたわけですが、9月に入ってからはお忙しくされています」(同・皇室担当記者)
9月15日からオーストリアとハンガリーへ11日間、初の海外訪問。9月29日の『全国高校生手話パフォーマンス甲子園』に出席するため1泊2日で鳥取へ。
10月12日に予定されていた茨城での『全国障害者スポーツ大会』は、準備はしていたものの、直前になって台風19号の影響で取りやめになったが、14日には『第1回コミュニティアクションチャレンジ100アワード表彰式』という、ガールスカウト運動の記念事業に参加のスケジュールが組まれていた。
ダンスを楽しむ佳子さまのお姿
冒頭のステージ発表会は3部構成で、午後4時から始まり、第1部で佳子さまはジャズダンスを披露。スローテンポな楽曲に合わせて、優雅に手足を動かし、ときにステージ上で高く跳んだ。
第2部は一転してリズミカルなヒップホップのビートに乗り、激しく腰や腕を動かす佳子さま。
ラッパーのような仕草も交えて、スポットライトの下でポーズをキメた。海外訪問などで忙しくされていた合間にも練習を続けていた成果が見て取れる。
第3部はミュージカル調のステージで猫のかぶりものをした女性グループの中に佳子さまの姿も。
しなやかに全身を動かし腹筋は割れていないが、ほどよく引き締まり普段から鍛えている様子がうかがえる。
曲の終わりには“ニャンニャン”といった猫のポーズでセンターを陣取り、その愛くるしさに歓声が沸いた。
続けて、バックバンドが歌うSMAPのヒット曲『夜空ノムコウ』に合わせてゆっくりと大きく動いてみせたかと思えば、ダンススクールの名前が入った色とりどりのTシャツを着たダンサーたちが飛び出す中で、佳子さまは濃いピンク色のTシャツをチョイスして登場。
メーキングVTRを流すコーナーでは、後列の端に並び、MCの話にうなずいてみたり、笑顔を見せたり。計4時間以上、ダンサーの一員としてステージ上を駆け巡った─。
紀子さまは眉をひそめて…
皇室ウォッチャーで漫画家・コラムニストの辛酸なめ子さんは、佳子さまの胸中を、こう察する。
「以前から“ライフワーク”として踊られてきた佳子さまは、ダンスが“生きる張り合い”なのかもしれません。
佳子さまはご公務で海外に行かれたとき、記者から感想を聞かれて“非常にきれいでした”といったように、ひと言でお答えになることが多い印象があります。
ですが、手話の発表ではキレのいい動きをされていましたし、ダンスもそうですが、言語よりも“動き”で伝えるのが得意なのかもしれません」
だが、そんな佳子さまの自由奔放に見える振る舞いに、母親の紀子さまは眉をひそめているという。
「お代替わりもあって、皇族の女性として、より一層の自覚を持ってほしいと母親の紀子さまは強く思っているようです。ただ、秋篠宮家は自主性を重んじる教育方針を掲げてきたので、今のこうした状況にジレンマもあるようです」(宮内庁関係者)
というのも、眞子さまが自ら選んだ恋人・小室圭さんとの“結婚問題”は、婚約延期のまま、どのような“着地”を見せるか不透明なまま。
その主な原因は週刊女性が報じた小室さんの母・佳代さんの“借金トラブル”が解決しないことにあるのだが、秋篠宮家の内部で親子の意思疎通ができていないから、という指摘もされている。秋篠宮家は、日に日に風当たりが強くなっているのだ。
24歳、夢や希望
前出の辛酸なめ子さんは、
「“小室さん問題”で生じた“悪い家の空気”を払拭したくて踊りたいというのもあるかもしれません。踊っているときは“無”になれるといいますし、佳子さま自身も、そういった家庭問題から現実逃避するという意味で踊られている側面もあると思います」
と、ダンスに没頭する佳子さまの心中を推測する。
24歳の佳子さまが、夢や希望をいくら持ってもおかしくない。令和になり、女性がより自分らしく生きる時代となった。佳子さまらしいご公務もあるのではないかと、辛酸なめ子さんは指摘する。
「せっかくお若いので、時間を持て余してしまわないか心配です。ダンスがお好きなのであれば、それを活かして慰問先を元気づけるとか、そういった方向もあるのではないでしょうか」
実際、佳子さまのこうした自由な生き方に勇気づけられる人が、彼女のもっとも身近にいるという声もある。
「佳子さまの、公務をされながら自身がやりたいことを充実させているお姿を見ると、それは大好きな姉の眞子さまに対して“自らが進みたい道を、もっと突き進んで!”といったエールを送っているようにも感じます」(前出・皇室担当記者)
発表会の最後には“バイバイ”と手を振り、カーテンの向こう側に消えた佳子さま。その笑顔には、充足感が満ちあふれていた─。