W杯で日本が初のベスト8進出を果たしたラグビー熱も少しクールダウンしたと同時に、気温も下がり、肌寒い季節になってきた。今年も残り、あと2か月。いよいよ芸能人クリスマスディナーショーのシーズンが幕を開ける。
国境を越えたファンの思い
'19年ディナーショーお値段ランキングは、昨年まで不動の1位だった五木ひろしが今回は3位に。なぜなら、あの不滅のロックンローラー・矢沢永吉が3年ぶりにディナーショーを開催するからだ。金額は税込みで7万1500円と、破格のお値段!
長年の矢沢ファンだという50代男性は、
「3年前のディナーショーは税抜き6万円だったことを考えると、割高だなという思いは否めないですね。ただ、今回は70歳の節目ですから、何か“サプライズ”があることを期待しています。ギタリストのMIYAVIさんとか布袋寅泰さんあたりと共演してくれたらうれしいですね」
と、期待を寄せる。
2位の6万円には韓国の俳優、クォン・サンウが名を連ねた。ペ・ヨンジュンを中心に'04年ごろに起こった韓流ブームで人気を博した1人。
日韓関係があまりよくない状況だが、どのような経緯で開催を決めたのか? ディナーショーを主催する『J HARMONEY』の担当者は、
「ファンクラブ約2000人を対象にアンケートをとったところ、1000人弱の方がディナーショーを開催してほしいとの結果が出ました。その結果をクォンさん側に伝えたところ、今年10月に、韓国へクォンさんに会いにいくイベント中に、日本でディナーショーを行うことが発表されたのです」
開催を決意した背景には、
「古くからのファンは年配の方も多いこと、近年では日本で自然災害による被害が多発していることなどもあり、クォンさんが日本のファンに会いに行かなければならないと考えられたようです。日韓関係があまりよくない状況の中、日本へ来られるのを控えるタレントも多いのですが、そんな状況をわかったうえで、開催を決めてくださいました」
ファンへの思いは国境を越える! 10月30日からファンクラブ限定で先行販売しているが、残席あるか!?
今回ランクダウンしたとはいえ、3位は5万5000円で五木ひろし。長年5万1500円だったが、今年は値上げ。なぜか?
東京プリンスホテルの広報担当に聞くと、
「増税の影響もあるのですが、五木さんが今年でデビュー55周年、当ホテルも開業55周年ということで、さらに特別なショーにさせていただくことから、値上げをいたしました」
と話す。今年で42回目の開催となるが、“ディナーショーの元祖”だけあり、きっと特別なショーにしてくれるはず。
ファンの声を受け久々の開催
今年はジャニー喜多川社長が他界し、滝沢秀明も昨年を最後にタレントを引退して、ジャニーズ事務所の副社長に就任。関ジャニ∞では錦戸亮が脱退するなど、ジャニーズファンにとってあまり明るい話題がない年だった。
そんな中、18年ぶりにV6の坂本昌行、長野博、井ノ原快彦で構成される『20th Century』(トニセン)がディナーショーを開催する。なぜ今なのか?
芸能レポーターの石川敏男さんは、
「ジャニーさんが、パフォーマンスは大きい会場で見せることを大切にしていたはず。食事をして、お酒を飲んでというディナーショーを、ジャニーさんはよく思っていなかったんだと思います。それがジャニーさんが亡くなり、ファンの声を受け、開催することが決まったのでしょう」
と、推測する。
'01年には3万6000円だったチケット代も、今年は4万5000円に。ネット上では《トニセンのチケット外れた……》《チケット確保できたし、服買いに行かなきゃ!》と悲喜こもごも……。
大先輩の近藤真彦もチケット代は1000円アップ。'16年には開催を見送ったこともあったが、今年も無事に開催されそうだ。
ここで気になるのは'17年にディナーショーを開催した中森明菜。昨年に週刊女性は事務所に確認をしたが「未定です」との回答のみだった。今年もやはり開催されないのか……。公式HPにはディナーショーの情報は掲載されていない。前出の石川さんは、
「ファンクラブを通して、“もうちょっと待ってほしい”というメッセージを送ったりと、明菜も焦っているとは思います。しかし、精神的にギリギリで、途中で歌えなくなってしまう可能性もある。まだ、再びショーができる状態ではないのでしょうね」
と、状況を説明する。1日も早く、ステージに戻ってくれるのを待つばかりだ。
歌だけでなくトークも
逆にクリスマスディナーショーで復帰となるのは、華原朋美。8月の出産から仕事を休んでいたが、12月16日のディナーショーが“ママ”初仕事となる。
「お子さまが生まれてから、初めての仕事ということで“1回目の仕事を頑張らせていただきます”との言葉を事務所を通じていただいています。かなり気合が入っているとのことでしたよ」
と明かすのは、ホテル椿山荘東京の広報担当。 ママになっても元気な朋ちゃんの姿をステージで見られそうだ。
また、週刊女性でもおなじみの氷川きよしも同ホテルで行うが、今年でデビュー20周年。きっと特別なディナーショーになるはず。
一方で心配なのが、9月に脳梗塞で入院をした美輪明宏。10~11月に開催を予定していた全国公演は中止となったが、クリスマスディナーショーは、『クリスマスディナー&トークショー』と名を改めて開催されることが決まった。
第一ホテル東京の広報は、
「金額については当初4万円でしたが、少し下げて3万5000円にさせていただいております。9月の段階では、体調のこともありますし、歌とトークで行うのは難しいだろうということで、ゲストをお呼びしてかけあう形でのトークショーで、開催することになりました。誰をお呼びするのかは、まだ決まっておりません」
すでに300席が埋まっており、残席はわずか。12月には、特別ゲストと元気に話す美輪さまの姿が拝見できることを、多くのファンが期待している。
今年、著書『「死ぬんじゃねーぞ!!」いじめられている君はゼッタイ悪くない』を上梓した“しょこたん”こと中川翔子もディナーショーの常連。
ザ・プリンス パークタワー東京の広報は、
「今年で当ホテルでの開催は5年目になります。メニュー名は例年、ご本人に考えていただいており、ユニークな名称になっているんですよ」
昨年のメニューには《マミタス様が愛いっぱいせいいっぱい焼き上げた 9lives ステーキ heavyフォンデュ》など、個性的な名前が並んだ。今年はどんなメニューを命名するのか、ギザ楽しみだ。
ラグビー選手もショーを開催?
活動休止中だった『CHAGE and ASKA』をASKAが今年8月に脱退した。
脱退発表直後にChageはファンに向けて《僕自身、二人で活動して来た事を後悔しないためにも、そして今でも僕らの音楽を愛してくれている人のためにも、歌い続けたいと思います》とコメントを発表。ディナーショーで、ASKA“脱退”の真相を語ってくれるか、注目したい。
今年ブレイクした芸能人たちは、どうか。
「ミュージック、スターティン!」のかけ声とともに吉幾三や武田鉄矢の歌声モノマネを披露。野太い声に可愛らしい容姿のニューハーフタレント・りんごちゃんも12月25日に広島県の福山ニューキャッスルホテルで三遊亭とむとディナーショーを開催する。
「今ブレイクしているタレントさんですから、ぜひお願いさせていただきたいとオファーして、実現することができました。ただ、具体的なショーの内容については、まだこれからです」(福山ニューキャッスルホテル広報)
チケットの一般発売は、まだ“スターティン”していない。11月9日から。
昨年からクリスマスディナーショーに参戦したのはドラァグ・クイーンのナジャ・グランディーバ。昨年開催したホテル阪神大阪で今年も行う。同ホテルの広報は、
「昨年は即完売で、当日も歌にトークに、すごい盛り上がりでしたよ。ナジャさんが客席を回ったりして、お客様との触れ合いなどもあり、来場してくださった方も満足されたかと思います」
今年のチケットの売れ行きはどうか?
「ありがたいことに、今年もすでに完売で、現在キャンセル待ちで対応させていただいております。昨年はナジャさんの唇をかたどったデザートを出させていただきました」
今年はどのような演出となるのかは「秘密」だと言うが、きっとハジけたクリスマスになるのだろう。
ここまで豪華メンツを見てきたが、まだ新たにクリスマスディナーショーに参戦する芸能人や有名人もいるはず。
期待できそうな人は誰だろうか? 前出の石川さんは、
「ラグビーの田中史朗選手なんかは話も面白いし、サービス精神も旺盛ですからいいですね。練習中の裏話や、166cmの小柄な身体で、2m近い選手に向かっていく瞬間の恐怖など、話してくれたらきっと面白いはずです」
ほかにはどうか?
「ゴルフの渋野日向子選手が会場で話をして、クラブを振るだけでもショーは成立しますよね。“株主優待おじさん”で知られる棋士の桐谷さんなんかも、トークは上手ですから面白いはず」
予定されているディナーショーは週刊女性に掲載した以外にも、まだまだいっぱいある。
あなたが注目するディナーショーは誰?