単発的な出演ではあるが、元SMAPで『新しい地図』の稲垣吾郎、草なぎ剛、香取慎吾の地上波出演が報じられている。
干されているわけじゃない
1月2日放送のテレビ東京系のバラエティー番組『出川哲朗の充電させてもらえませんか?』に出演することは同局からすでに広報された。
正式に発表されたわけではないが、日本テレビ系『ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!』の年越しスペシャル『絶対に笑ってはいけない青春ハイスクール24時!』にも出演することが報じられている。
「特番とか単発ものですが、少しずつ3人の露出が、舞台、映画からテレビへと移ってきたな、という気がします。つい先日も、まったく地味な番組ですが、Eテレの『NHK俳句』にも稲垣吾郎がゲスト出演したばかりですよ」(スポーツ紙放送担当記者)
2016年12月31日をもって解散し、一部メンバーがジャニーズ事務所を退所したSMAP。あれから3年の年月が経とうとしている。
事務所からの独立騒動後、もう3年以上の月日が経過しているのは、元女優の能年玲奈だ。決して干されているわけではない。
2016年7月から芸名を「のん」に変更し活動し、映画に声優として出演したり(2020年公開の映画『星屑の町』にヒロインとして出演している)、CMにも出演しているが、地上波でのドラマ復帰がなかなか実現していない。そのことについて、マネージメント契約会社の代表が、発注は来るが数か月経つと立ち消えになる、とネットメディアのインタビューに答えたことがあった。
“通行手形”の有無
復帰しやすい人と復帰しにくい人の違いはあるのか? 長年、芸能界を取材してきた情報番組デスクは、
「事務所を辞める形が、影響している」
と指摘する。
「かつての大手プロダクションのように、事務所を辞めたタレントに表立って圧力はかけられませんよ。一般的な感覚がいま、芸能界にも浸透していることが、のんの復帰を難しくしている」とし、その真意をこう伝える。
「『新しい地図』の3人は、いってみれば円満退社です。当時、ジャニー(喜多川)さんが、彼らが辞めても応援する云々と正式にコメントしているほど。一方のんは、事務所ともめて、さらには洗脳報道まで飛び出して、朝ドラのイメージに傷がつきました。
しかしCM出演が順調なのは、彼女の持つイメージが棄損されていない証明ですが、CMというのはほとんどひとりで出演しますから、ほかのタレントさんの所属事務所に遠慮しないでブッキングできる。ドラマになると、同年代の俳優を抱える事務所は、共演者に何らかの影響を受けないようにしたい、ということも考慮するものです。一般の社会でも、会社ともめて辞めた人、会社と派手にやり合ったり裁判をした闘士を雇用したがらないでしょ? それと同じです」
テレビドラマや映画を見れば、のんより若い世代の注目女優が次々に現れているのが現実。元SMAPのテレビ復帰のゲートを開けているのは、ジャニー喜多川さんの応援コメントが、『新しい地図』の通行手形になってる。のんにも同様の通行手形があれば(前の事務所による問題解決コメントなど)、状況は変わる。
まずはのんが、本名の「能年玲奈」を名乗れることが、一般社会に芸能界の正常化を訴えることになる。
<取材・文/薮入うらら>