「経済的自立も目指しているヘンリー王子とメーガン妃にはさっそく“珍オファー”が来ているようです」
そう笑いながら解説するのは在英ジャーナリスト。
「アルゼンチンの『バーガーキング』が、ヘンリー王子に“何千人もの人たちがしてきたように、最初の一歩として弊社で働いてください”“弊社の王冠が似合うことは間違いない”という提案です」
メーガン妃にはアダルトサイトの『YouPorn』が特別な役職を提示して、「時代遅れの規約や考え方に囲まれた環境においてもクリエイティブな解決策を見いだせる」能力を買っているとのこと。
「もちろん両社の提案はジョークですが、それだけ王子夫妻の離脱宣言は、冗談のネタになっているということです」(同・ジャーナリスト)
夫妻のそんな声明が発表されたのは1月8日のこと。
ふたりのインスタグラムで《ロイヤルファミリーのシニアメンバー(主要王族)としての地位から退き、経済的に自立する》と突如発表。カナダへ移住するとして、事実上の引退宣言と世界に衝撃が走った。
エリザベス女王の反応
エリザベス女王(93)にとっては孫にあたり、チャールズ皇太子(71)とダイアナ元妃(享年36)の次男であるヘンリー王子がメーガン妃と結婚したのは2018年5月のこと。それから2年もたたないなかでの電撃発表だった─。
1月13日には「サンドリンガム・ハウス」で王室主要メンバーによる緊急会議が開催。
《家族も私も、できて間もない家族として新しい生活を築きたいというヘンリーとメーガンの願いを完全に支援していきます》
という声明をエリザベス女王は発表。一見、穏健な発表文のように読めるが、
「女王は内心は穏やかではないと思います。ヘンリー王子にしっかりしてほしいと思っているでしょうが、メーガン妃の目が覚めるのを待つしかないかもしれません」
と、お得意のダジャレで解説するのは、英国王室事情に詳しい放送作家のデーブ・スペクターさん。
「ヘンリー王子夫妻が主要王族から離脱するということは、英王室にとっては大きな痛手です。エリザベス女王は高齢ですし夫のフィリップ王配は引退状態です。チャールズ皇太子とカミラ夫人は健在ですが、長男のウィリアム王子とキャサリン妃の3人の子どもはまだ小さく、実質的にウィリアム王子夫妻が多くの公務を担うことになります」
メーガン妃、本当の狙いは…
イギリス本国だけではなく、イギリス連邦に属している南北アメリカやアフリカの国々に“君臨”する英国王族たちの活動範囲は広範で膨大。王位継承権順位6位の若きプリンスの離脱はかなりの痛手だ。
そんな大事をヘンリー王子が主導したとは考えにくく、
「今回の“脱退宣言”はメーガン妃による計画的なもので、いずれはヘンリー王子との離婚も視野に入れているのではないでしょうか」
と見るのは、『イギリス王室 愛と裏切りの真実』などの著書があるジャーナリストの渡邉みどりさん。
「英国の世論調査で、今回の判断は夫妻のどちらの考えだと思うかという質問にヘンリー王子は2%、メーガン妃は48%で両者は33%。英国民も王子が尻に敷かれていると考えているようです」
王子より3歳年上のメーガン妃は、アメリカ出身で黒人の父をもちすでにバツイチ。11歳のときに食器用洗剤の広告に異を唱えようとヒラリー・クリントン大統領夫人(当時)に手紙を送るなど、才気あふれる女性だった。
「女優になるまでには、アメリカ大使館でインターン活動をして国連機関の活動をするなど上昇志向と自己主張が強い女性といわれてきました。だから、メーガン妃にとって英国王室に嫁ぐことはひとつのステップだったと考えることもできます」(渡邉さん)
そんなメーガン妃に英国王室や国民も最初は寛大な姿勢をとったが、
「人前でのハグやキスなど王族らしからぬ振る舞い」「3億円以上かかった自宅(フロッグモア・コテージ)の改修」「アーチー王子出産前の妊婦を祝うベビーシャワーに5000万円の費用」
などなどが非難の的に。さらにはメディアを提訴し、「私に“大丈夫”と声をかけてくれる人が周囲にいない」とインタビューで語り、国民からの反感が強まっていた。
「どうしてもメーガン妃が王室に適応できないのであれば、公務の数を減らし、育休をとるなどの選択肢もあったはずです。しかし突然、離脱するような動きはメーガン妃のワガママと言わざるをえないと思います」(デーブさん)
そんな状況なので、メーガン妃が離婚に躊躇なく、王室もそれを見越しているのではと前出の渡邉さんは見通す。
「仮にメーガン妃がヘンリー王子と離婚して王室を離れても“元妃”という絶大な肩書は残るので、女優業でも広告業でもビジネスを展開できるはずです。いざそうなったときにヘンリー王子が王室にスムーズに戻れるように、女王は問題がこじれないようにしたのだと思います」
英国の『デイリーメール』によると、メーガン妃がヘンリー王子と商標登録した『サセックスロイヤル』のブランドを使って活動した場合、年間で100億円もの収入が見込まれるという。
バラ色ではないと予想される“未来”
離婚となれば慰謝料や養育費などさらなる“収入”も見込める可能性がある。
「自分で人生を切り開き、離婚経験もある年上のメーガン妃はヘンリー王子の気持ちを利用していると言ったらいいすぎかもしれません。ただ、エリザベス女王としては、王子ののぼせた感情が冷めるのを待っているのではないでしょうか」(渡邉さん)
デーブさんはメーガン妃の未来も決してバラ色ではないと見る。
「今は王族ということで守られていて、いわゆる直撃取材を受けることはありませんが、一般人に戻ったときのパパラッチからの“攻撃”は容赦がありませんよ」
ヘンリー王子の母・ダイアナ元妃もチャールズ皇太子との離婚後は、恋に慈善事業に自由を謳歌したが、パパラッチの執拗な追跡で悲劇的な最期を迎えたことは誰もが知るところ。当時12歳だった王子はそのときのことを忘れていないはすだが……。