「もし、本気で“マジンガーZの格納庫”を造ろうとしたら、一体いくらかかるんだ……?」
そんなふとした疑問に、本気で大人たちがぶつかっていく映画『前田建設ファンタジー営業部』(1月31日[金]新宿バルト9ほか全国公開)で共演する高杉真宙(23)と岸井ゆきの(27)。
作中では、建設会社の同僚である高杉らが“マジンガーZの格納庫”を造ることを想定し、トンネルやダムなど、さまざまな工事現場に赴き、造るうえで必要な技術や費用を調査していく。撮影では、実際にトンネルやダムなど、普段は入ることのできない工事現場にも行った。
高杉「あんなに間近でダムを見たのは人生で初めてでした。まるでドラクエのダンジョンに入ったような感覚で、作中のびっくりした表情は、少し素の僕も入ってしまっているような気がします」
岸井「私は造っている途中のトンネル工事現場にお邪魔させていただいたんですが、日本中のトンネルがこうやって人の手によって造られているのかと思うと感慨深くて。本当に貴重な体験でした」
建設会社と映画業界の共通点は?
私たちが当たり前のように使っているものを生み出す建設会社。つくるものは違えど、私たちに感動を与えてくれる作品を届けている映画業界。この2つには、どこか共通する部分も?
高杉「つくっているもののスケールは全然違いますが、携わっているみんなが楽しんで、夢を追いかけている部分は似ているなと思います。僕も作品をつくりながら一瞬一瞬がすごく楽しいし、工事現場で働いていらっしゃる方も、子どものころに抱いた夢の熱量を糧に、働いてらっしゃって」
岸井「確かに熱い気持ちや志は似ているかも。私はトンネルやダムという生活に欠かせない、あって当たり前だと思っていたものを“本当に人が造っているんだ”ということを再認識することができてよかったです。今まではドライブをしても、トンネルがあると“せっかくの青空が見えないな……”と思っていたんですが、今では“すごい!! これだけの長さ、造るの大変だったんだろうな~”と、見るたびに感動してしまいます」
2人が昔といま、思い描いている夢
年を重ねても、純粋な疑問や、昔から抱いていた夢を追いかけている大人たちが描かれている今作。2人が昔夢見ていた、そしていま思い描いている夢は……?
高杉「実は僕、小さいころは人によって夢を使い分けていたみたいで……。“野球選手にならないのか”と言われた祖父には“野球選手になる!”、サッカー選手にならないのかと言っていた父には“サッカー選手になる!”って(笑)。でも本当はレスキュー隊になりたかったんです」
岸井「ええ~!(笑)」
高杉「僕もわれながら怖い子どもだなと思います(笑)」
岸井「私は小さいころ、これといった夢がなくて。体操をやっていたので、大会でメダルをとりたい、高得点をとりたい、といった目標を持っていました。ちなみに今の身近な夢は、行ったことのない国がたくさんあるので行ってみたいです」
高杉「僕の今の夢は……早く40歳になりたいです」
岸井「え……どうして?」
高杉「20歳になったときから、ずっと思っていて。ハタチになったら自動的に大人になれると思っていたんですけど、実際に大人になった実感はなにもなくて。倍年を重ねたら、さすがに大人になれるかなと思ったので、早く40歳になりたいんです」
岸井「30歳でもなく、40歳なんだ(笑)。まだ夢への道のりは遠いね……」