アイドル、お笑い芸人、女優、スポーツ選手、数多くの芸能人のYouTuberデビューが続いている。2019年8月にはジャニーズ事務所の嵐がチャンネルを開設したことも話題になった。最近では、闇営業騒動で謹慎していた宮迫博之や、ロンドンブーツ1号2号、そしてインスタグラムのフォロワー数で芸能人2位を誇るローラがYouTubeを始めるなど、芸能人YouTuber化の波はとどまるところを知らない。
局部画像流出騒動の異端児
そんな中、元・ジャニーズの田中聖(たなか・こうき)が今年1月5日にチャンネルを開設し、YouTubeデビューしていた。
田中といえば、2006年3月にKAT-TUNとしてデビューし、「JOKER」という名義でラップを担当。主演ドラマ『特急田中3号』(TBS系)など俳優としても活躍していた。
そんな田中は、これまでのジャニーズのイメージを覆した存在。ゴツめのシルバーアクセに革ジャンなどのストリートスタイル。丸刈りに剃り込みラインや、身体のあちこちにタトゥーを入れてみたりと、ジャニーズの異端児的なやんちゃぶりを発揮。そして、2013年9月に「度重なるルール違反行為」をしたとしてジャニーズ事務所の退所を余儀なくされた。
彼の「度重なるルール違反行為」とは、ジャニーズ事務所に無断で副業を行っていたことや、女性問題などとされている。なかでも、タトゥーの入った下半身とシリコンボールの入った局部の画像までもが流出するという始末。女性たちに夢を売るアイドルにとって、致命的なイメージダウンであった。やんちゃにもほどがあるというわけで、解雇もやむなしといえるだろう。
さらに、2017年5月には大麻所持で現行犯逮捕。証拠不十分で不起訴処分となったものの、完全にブラックなイメージが定着。現在は歌手、ラッパーとして活動しているが、テレビなどでの露出はいまだ厳しいのかもしれない。
そんな経歴をもつ田中が開設したYouTubeのチャンネルが『田中家ch【田中聖】』というのだから驚きだ。まさかの“家族チャンネル”。実は田中はイケメン5人兄弟の次男としても知られており、三男の彪(ひょうが)は舞台俳優として活躍、四男の樹(じゅり)はジャニーズ事務所のアイドルグループ『SixTONES』の一員という芸能一家なのだ。『田中家』に、もしかして樹も登場するのではと、SixTONESのファンは淡い期待をしているかもしれない。
テレビでは見れなかった笑顔
この田中家ch、記念すべき第1作目は、横並びに座った聖と彪がファンから寄せられた質問に答えていく。室内には「JOKER」のプレートが下がり、左端にはディズニーでおなじみのダッフィーのぬいぐるみ。その世界観はなんともいえない。
肝心の内容は、両親の作る料理の中で何が好きか、兄弟の間で似ている点、母親とお風呂に入れるかなど、途中、下ネタを織り交ぜつつもいたって平和な動画。あれ? 「JOKER」どこ行った? と思ってしまうが、これまでテレビでは見れなかった田中の一面を見ることができる。
終始、家族について話すも、ジャニーズであることを気遣ってか、樹のことには触れず、KAT-TUNという言葉には音声で編集を加えていた。しかし《SixTONESアーティストチャンネルしっかり登録してるの泣ける》というコメントに多くの好評価がついており、言葉に出さずとも兄弟のつながりを見ることができる。
SixTONSとしてデビューした樹は、これからアイドル・芸能人として表舞台に羽ばたいていく。かつてそこで華々しく活躍していた田中は、YouTubeという新しい舞台でどんなことを見せてくれるのだろうか──。