坂口杏里

 ホストにハマってセクシー女優デビュー、さらには知人ホストへの恐喝未遂で逮捕され、ストリッパーデビューするもドタキャン。元交際相手の男性宅に侵入して2度目の逮捕──。

 演出過剰なレディースコミックかのごとき“波乱”の生きざまをみせているのはご存じ、坂口杏里。

 直近の釈放後すぐにユーチューバーデビューを果たすも、ここ2か月間は動画をいっさい更新していない。かと思えば、Twitterで「50万円でパパ活(?)」を匂わせるような投稿を連投。そういった行動すべてがネットで話題になるのは、もはや彼女のライフワークとなっている。それが“炎上商法”として利益になっていなさそうなのも、また悲哀なのであるが。

 そんななか、驚きのスクープが飛び込んできた。

 写真週刊誌『FLASH』(3月17日号)で、元関西ジャニーズJr.の千葉良祐(現在はメンズアイドルグループ『B2takes!!』のメンバーとして活動している)との“お泊まりデート”が報じられたのだ。

《坂口杏里に手を出した“勇者すぎる”元ジャニアイドル》

 これまで“勇者すぎる”という見出しが躍ったこと、あっただろうか。ノリが軽すぎるし、なかなか意味深だ。

 誌面では、千葉が住むマンションからふたりが出てきて、そのまま歩いて外食チェーン店の『なか卯』に入り、遅めの夕食をとった様子が書かれている。そして、そのままいちゃつきながら夜の街へ繰り出したのだとか。

 また『なか卯』で食事をする様子もがっつりと掲載され、彼らの座る席の壁にはデカデカと『テリヤキ和風ハンバーグ定食 690円』の文字。シャンパンタワーとは対極にある語感だ。それにしても、「アイドルも庶民的なチェーン店で食べてるんだ〜、逆に好感度上がったかも!」と千葉のファンがSNSに投稿するよりも先に出てくるのは、「あの坂口杏里とお泊まり!?」の衝撃のほうに違いない。

 となると、昨年『B2takes!!』のメンバーとしてアイドルデビューしたばかりの千葉の前途が思いやられる。いまや坂口杏里は一挙手一投足がネットニュースに取り上げられるという“人生それ自体がコンテンツ”状態に陥っているからだ。『坂口杏里の男』としてのイメージがついてしまうのはメンズアイドルとして、プラスに働くわけがない。

いまだに更新され続ける“元カレ・小峠”

 杏里といえば'14年に交際が報じられ、間もなく破局したバイきんぐ・小峠英二の名前があげられがちだ。しかし、もう5年以上も前の話にもかかわらず、いまだに「ふたりが付き合っていた」イメージは忘れ去られないでいる。同年にはロッチのコカドケンタロウと岸明日香の熱愛もスクープされたのだが、遠い記憶の彼方といったところだろう。

拡散された坂口杏里の薬物疑惑動画

 その違いは何か。それは杏里本人が“ネタを何度もコスり続けてきた”から(テレビや雑誌といったメディアの要求も大いにあるけれど)にほかならない。

 昨年、雑誌『SPA!』('19年12月10日号)でYouTuberデビューについて語ったインタビューでも、記者から「小峠との交際が報じられたこともあった」と話を振られると、

《もともと私のほうがファンだったんですが、スポーツ新聞とかには「美女と野獣カップル」みたいに書かれて……。ただ、別れてからのほうが「お兄ちゃん」というか、「年上の友達」というか、いい相談相手になってもらっていました》

 と、数年前の記憶を掘り起こしつつ、さらにネタをアップデートしてみせる。まさに人生コンテンツ化の極み。そして、そのようにして情報が更新され続けるせいか、小峠もテリー伊藤との雑誌対談で“元カノについて”質問を受けていた。なんとこれは今年に入ってからの話。いつまで聞かれ続けるねん。その一部を抜粋したい。

テリー「あの時はどうして(杏里と)別れちゃったの」 小峠「つきあった期間は半年ぐらいなんですが、後半はほぼ会ってなかったんですよ」 テリー「それは何か理由があったの」 小峠「何でしょうね、会うタイミングをつかめなかったというか……決定的な理由はないんですよ。でも、後半は気持ちが冷めていたんだと思います」》(『アサヒ芸能』'20年1月16日号)

 交際期間はたったの数か月で「決定的な理由」があるわけでもなく、なんとなく別れたにもかかわらず、令和の時代になっても繰り返される杏里と小峠の元カレ・カノ話──。

 今回スクープされてしまった千葉くんの場合はどうなるのだろうか。お泊まりエピソードをコスられ続けるのか、否か。今後を見守っていきたい所存である。

〈皿乃まる美・コラムニスト〉