「プロ野球やJリーグの開幕は軒並み5月下旬ごろにずれ込みそうです。また全国各地のお祭りや各種イベントも、5月は中止や延期ばかり。国難を迎えている現状では娯楽を犠牲にすることはやむなく、大人数が密集するような行事は自粛する流れになっています。それでも、中止や延期にするどころか、コンサートチケットの応募を締め切ったばかりのアーティストがいます。そう、嵐です」(スポーツ紙記者)
新型コロナウイルス感染拡大の影響により、東京五輪・パラリンピックが1年延期となった。追随するようにスポーツ行事や各種イベントの開催自粛の動きが全国に広がり、再開の見通しが立たない状況が続いている。
それは五輪・パラのメイン会場になる新国立競技場も例外ではない。3月下旬には、日本障がい者スポーツ協会や日本陸上競技連盟が5月に開催を予定していた4つの競技会の中止、延期を決定している。そんな中で、変更なくスケジュールに組み込まれているのが5月15日、16日に公演を予定している『アラフェス 2020 at国立競技場』だ。
「2日間で18万人近くの動員が見込まれるビッグイベントです。申し込みは3月16日からスタートし、31日に締め切りを迎えました。当選発表は4月中旬ごろを予定していて、順次チケット代金を振り込む形になっています。今のところ、やる気満々に見えます(笑)」(レコード会社関係者)
中止でも手数料は……
今年をもって活動を休止する嵐だけに、ファンならば絶対に行きたいコンサート。というよりも、絶対に開催してほしいコンサートなのかもしれない。
「一部では五輪延期に合わせて嵐も活動延長する、という報道も見受けられますがそれはないように思います。メンバーで何年も前から話し合い、やっと決まった休止です。今更、周囲から“やっぱり延長してほしい”と言われても、5人の心がもちませんよ。ファンもそのことを一番理解していると思います」(芸能プロ関係者)
嵐“最後”の年をこんな形で終わらせたくない、というファンの気持ちは理解できる。しかし、コンサートを開催したことで新型コロナウイルスの感染拡大を助長してしまっては、5人も本意ではないだろう。果たして、本当に開催するのか。
新国立競技場を運営する、日本スポーツ振興センターに話を聞いてみると、
「(開催スケジュールは)主催者側の方から開催中止、もしくは延期の発表を受けて反映させています。(アラフェスについては)現時点では中止、延期といった連絡は来ていません。開催の有無につきましては主催者側の判断となります」
今のところ、ジャニーズ事務所はアラフェス“強行”の意向と見える。
では今後、新型コロナウイルスがさらなる猛威を振るったとき、新国立競技場の方から開催自粛を促すことはできるのだろうか。
「イベント開催の可否につきましては国、あるいは東京都の要請を踏まえて、主催者側で判断されることと承知しています」(日本スポーツ振興センター)
あくまでも嵐の、ジャニーズに委ねられているのだ。ファンの期待には応えたい、一方で危険に晒すわけにもいかない。まさに今、嵐のメンバーは、開催の是非について話し合い続けているのかもしれない。
「かりに5月公演が中止になった場合、夏・秋以降に延期するのではないでしょうか。ただ、アラフェス公演はチケット代金が9200円で、振り込みの際に手数料として700円が徴収されます。もちろん必要経費としてでしょうが……。
ジャニーズ公演では以前から見受けられますが、当選者が代金を振り込んだあとに公演が中止になった場合、チケット代金の返金はあるものの、“手数料”の払い戻しがされないことも。例えば、18万人から700円を集めたとすると(苦笑)」(前出・レコード会社関係者)
いずれにせよ嵐5人が納得した答えならば、ファンはただ聞くしかないのだろう。