「残念ながら今年は“ゴールデン”というわけにはまいりません。おうちにいてください」
小池百合子都知事(67)はGW前の4月23日、定例会見の冒頭で、大型連休の過ごし方について強い言葉で念を押した。
今年7月の都知事選に向け格好のアピール
新型コロナウイルスの感染拡大を食い止めるため、「STAY HOME」を繰り返し呼びかけ、テレビCMにも登場。打つ手が遅い安倍政権を尻目に存在感を増している。
「当初は今夏の五輪開催にこだわり、中止・延期説を否定するのに躍起だった。ところが3月24日に五輪延期が決まると、急に“命を守る”と感染防止策を次々に打ち出す変わり身の早さ。今年7月の都知事選で再選を目指しているから、危機意識の高い知事として格好のアピールになっている」
と都政担当記者は話す。
緊急事態宣言に伴う休業要請への「協力金」として最大100万円を支給すると決めたほか、医療崩壊を防ぐために軽症の感染者を移すホテルを借り上げるなど気前がいい。
密集回避のためスーパーの買い物を「3日に1回程度に控える」よう求めるなど、庶民の反発を招きそうな対策でも躊躇(ちゅうちょ)しない。
自宅のある練馬区桜台の住民は「頑張りすぎなので健康状態が心配」と話す。
「近所で小池さんを悪く言う人はいないはず。しっかり挨拶をしてくれて、気さくな方ですから。ただ、知事になってからは忙しいようで、特に今年はまだ1回も見かけていないんです」(同住民)
近所の人にもらったとする手作りのマスク姿も評判だ。
「主張が控えめでしゃれた柄だし、よく似合っている。顔と比べて大ぶりなのもカッコいい。“アベノマスク”をする安倍首相はアゴが出ていてあんなにダサいのに」
と女性住民。
45歳で子宮全摘の手術を受け、涙
兵庫県芦屋市の出身。カイロ大学在学中に年上の日本人留学生と結婚したものの数年で離婚。テレビ東京の『WBS(ワールドビジネスサテライト)』で初代キャスターを務め、知名度を生かして国会議員に。環境大臣のときに「クールビズ」を提唱し、女性初の防衛大臣を務めた。2016年の都知事選では自民党都連と大バトルした。
しかし……。
「男勝りといわれるけれども、柔らかい女性という印象しかない」
と本誌のベテラン男性記者は振り返る。
1998年5月、衆院議員だった小池知事(当時45)は子宮筋腫のため子宮全摘の手術を受けた。退院後、『週刊女性』のインタビュー取材に対し、手術直前まで子宮を切り取らない方法を模索したことなどを打ち明けてくれた。
「相当ショックを受けている様子でした。闘病生活をたどった後、手術後の心境について“子どもを産める年ではないけれども、もう、女じゃなくなったのが悲しい”と言って涙をポロポロこぼしたんです。どう慰めればいいかわかりませんでした」(同記者)
おしゃれなマスクの下の“勇ましい顔”のそのまた下には、悲しい記憶が刻まれている。