ファッションブランド『マーク・ジェイコブス作品展』に来場した浜崎あゆみ('13年)

「いまだおさまらないコロナ騒動によって、初回すら放送できていなかったりスタートしたものの撮影がストップし、急きょ放送中止になる春ドラマがほとんど。中でも、深夜帯のドラマは1年後の放送に“スライド”させる案や、放送回数を大幅にカットして打ち切ることも検討されています。しかし、テレビ朝日系の『M 愛すべき人がいて』は“最終回まで撮影続行せよ”というお達しが出ているんですよ」(テレビ局関係者)

 4月にスタート予定だった木村拓哉が主演する『BG~身辺警護人』(テレ朝系)の続編や、石原さとみ主演の『アンサング・シンデレラ』、第2話まで放送された織田裕二主演の『SUITS』(ともにフジテレビ系)などの撮影も、コロナの影響でやむなくストップ中とのこと。

“肝煎りドラマ”『M』の正体

 そんな異例な事態の中、“最終回まで続行”が確定している『M』とは、どんなドラマなのだろうか。

浜崎あゆみさんをモデルにした小説を原作に、有名放送作家である鈴木おさむさんが脚本を手がけ、令和元日に歌手デビューしたばかりの安斉かれんさんが主役の“あゆ”を演じている話題作です。あゆが恋するプロデューサーのマサ役は三浦翔平さん、眼帯をつけた強烈なキャラクターであるマサの秘書役を田中みな実さんが演じていて、放送が始まるとSNS上で大反響に。登場人物の怪演が見モノで、“1周回って面白い”という評価を受けているみたいですね」(テレビ誌ライター)

 関係者たちの『M』への思い入れはそうとう強いようで。

「インターネットチャンネル『AbemaTV』とコラボしているので、もし後半の放送分が7月以降にずれ込んで、テレビでは放送ができなくなったとしても、その分はネット放送ができるんです。

 加えて、このドラマはテレ朝の上層部と、浜崎さんが所属する『エイベックス』の幹部、原作となった出版社の社長が組んだ“肝煎りドラマ”。放送話数を減らしたり、お蔵入りすることはありえず、緊急事態宣言が解除され次第、撮影再開するよう指示が出ているのです」(前出・テレビ局関係者)

『エイベックス』幹部の力の入れようはすさまじく細部のこだわりが強いという。

「あゆのブレイク前だった'90年代を再現するため、いろいろなモノを用意させていました。当時流行っていたSUV車『ハイラックスサーフ』を手配したり人気クラブだった『ヴェルファーレ』のセットを組んだり『渋谷センター街』をCGで再現させたりエキストラもコギャル全盛期の服装にするほどのこだわりようです」(芸能プロ関係者)

 制作陣はコロナでくよくよしておらず、むしろ“イケイケ”なご様子なんだとか。

「初回の平均視聴率は5・6%と、深夜枠としては悪くないのですが、上層部は“もっといい数字が出ると思っていた”ようで、ガッカリしています。さらに、“濃厚接触シーン”は撮れない状況なのですが“何とかして田中みな実の濃厚なラブシーンをもっと増やせないか!?”と、無理な要望も出しているそうです」(同・芸能プロ関係者)

 今は視聴率を稼ぐよりも“愛すべき”関係者の健康を守ってほしいが……。