'18年に直撃取材を受ける坂上忍

正しくは3月のものでした。訂正してお詫びします

 5月20日放送のトークバラエティー『バイキング』(フジテレビ系)で、5月19日に放送された映像の日付に間違いがあったとし謝罪した。

 19日の放送では「緊急事態宣言解除判断まであと2日」と題し、人でにぎわう東京・原宿の様子を「17日 竹下通り」として映していたのだが、映像には厚着をしている人物や明らかに少ないマスクの着用率に視聴者が違和感を覚えたのが発端。

 SNSでの指摘をきっかけに“捏造疑惑”と拡散され、極めつけはマクドナルドの期間限定商品『てりたま』の広告が端に映っており、5月17日の映像でないことが判明、瞬く間に炎上となったわけだ。

 時を同じく、『羽鳥慎一モーニングショー』(テレビ朝日系)でも緊急事態宣言が継続する中、19日に車両を撮影するために集まった鉄道ファンの映像を流すも、3月に撮影された写真を1枚使用したとして、謝罪するという相次ぐ情報番組のミスが露呈した。

 SNSでは両番組の批判が噴出しているが、なぜこのようなことがおきたのだろうか。ひとつに各局の視聴率競争が関係しているとテレビ局関係者は言う。

コロナが収束に向かいつつある今、各局は他番組との差別化を図らなければ数字はとれません。そこで企画として上がったのが外出自粛による“ゆるみ”だったのでしょう。

 緊急事態宣言の解除を前に街や観光地が賑わっている映像を流せば、自粛を守っている人は当然“けしからん”となりますからね

 感染者の減少傾向からくるであろう“ゆるみ”に対して、いま一度、気を引き締めることを促す行為自体は間違っていない。“ゆるみ“を象徴するかのような映像を流すことで視聴者の感情を揺さぶるというのもわからなくない。

 しかし、事実と異なる内容を報道するのはいただけない。前出のテレビ局関係者は「映像が差し替えられた理由」に“3つ”の可能性が考えられると話す。

「1つは意図なく、単純に間違えた。2つめは実際に5月17日にロケに行ったものの、竹下通りはガラガラだったこと。そして、3つめは企画自体が当日、放送直前に考えられたものだった、このいずれかではないでしょうか。結果、映像は用意できず過去のものを使用したのでしょう」

制作会社とフジテレビへ確認

 真相を追及すべく、実際に『バイキング』制作会社に事実確認しようと電話をかけてみた。

――5月19日放送の『バイキング』を制作したのは間違いないでしょうか。

「フジテレビと共同で制作いたしました」

――放送された映像の日付に間違いがあったことで、話を聞きたいのですが。

「フジテレビに確認していただけますでしょうか」

 続けてフジテレビへFAXにて以下の2問を質問した。

(1)誤認識を招くような映像を使用するに至った経緯は教えてください。また意図的に2か月前の映像を使用したのか

(2)映像の表記にあった5月17日は取材に行ったのか

 すると、こう回答があった。

編集作業上のミスが原因で、弊社が3月に撮影した映像と5月17日に撮影した映像を取り違えて放送してしまいました

 編集上のミスであることが判明したが、新型コロナウイルス関連は命や生活に直結する、慎重に取り扱わなければならない事案である。注目されているからこそ間違いやミスは、自粛ストレスがガソリンとなって、あっという間に炎上を招きかねない。影響力のあるテレビではなおさらだ。奇しくも編集上の気の“ゆるみ”が今回の騒動招いてしまったようだ。