フワちゃん 公式ツイッターより

 コロナウイルスの影響で、撮影や収録が普段どおりにできないテレビ業界において、ここ最近やたらと目にするひとりの女性がいる。

 派手なスポーツブラとミニスカート姿。やたらとハイテンションで底抜けに明るく、先輩芸能人に対しては、ちょっと失礼な感じもあるタメ口キャラ……。

「おはぴよ〜! フワちゃんで〜〜す!!」

 そう、昨今テレビに引っ張りだこのフワちゃん(26)だ。

地元では原付スクーターで快走

 ここ2週間を振り返るだけでも、『ダウンタウンDX』『ウチのガヤがすみません!』(ともに日本テレビ系)『アイ・アム・冒険少年』(TBS系)『激レアさんを連れてきた。』(テレビ朝日系)『よなよなラボ』(NHK)などなど、この“コロナ禍”において、もっとも活躍しているテレビタレントといっていい人気ぶりだ。

「もともとフワちゃんは、ワタナベエンターテインメントの養成所を卒業し、芸人としてコンビやソロで活動してきましたが、脚光を浴びたのは“ユーチューバー”として。あの格好で街の人や有名ユーチューバーなどに、ちょっとウザいテンションで“ダル絡み”する動画が話題になったんです。徐々にその面白さが地上波にも伝わり、'19年の下半期でテレビ出演が100本を超える人気タレントになりました」(放送作家)

 現在放送されているバラエティー番組は、過去に収録した映像の総集編であったり、過去映像に対して出演者たちがリモートで出演し、コメントするものが多くなっている。実は、このスタイルが彼女の強みなのだ。

「フワちゃんはユーチューバーとして自分でカメラを回し、編集をして、配信を行っています。日常的に使っているから、テレビの収録でも使われるインターネットの会議ツールを使うのがうまい。自分をウェブカメラやスマホの画面上でどう見せたらいいかも心得ているので、こうしたリモートへの対応力が出演オファーの後押しになっているようですね」(同・放送作家)

 大御所でも同世代の芸人でも同じ態度で接するなど、自由奔放に見えるフワちゃん。ハイテンションのルーツを探るべく、実家のある東京都八王子市へ向かった。

「八王子市は東京西部にある人口57万人を抱える大都市です。出身芸能人も多く、お笑いタレントのヒロミさんをはじめ歌手の松任谷由実さん、ジャニーズの滝沢秀明さんや俳優の長谷川博己さんも八王子の出身として有名ですね」(タウン誌ライター)

 中心部から少し離れた住宅街の中に、彼女の実家はある。近所の住民に評判を聞くと、

「ユーチューブに出てくるような、原付スクーターに乗っているところをよく見ましたね。原付に乗る女の子は近所でも少ないから、かなり目立っていましたよ。弟が2人いるんだけど、フワちゃんも含めてみんな足が速くてね。あの家族はスポーツ万能なんですよ」

 中学校ではバスケットボール、高校では陸上に熱中していて、都の陸上大会でも800メートル走で3位という好成績を残したそう。

「高校でもはじめはバスケ部に入っていたんですが、自分の足が速いことに気づいて、すぐに陸上部に転部したみたいですよ。そのあたりの判断の早さも彼女らしいですよね」(同・近隣住民)

 成長してからも、昔からの人懐っこさは変わらないようで、

「テレビのままで、本当に元気で明るい子ですよ。まだ売れていない芸人のころ、“漫才やっているので応援してください”と来たことがあるよ。まさか、ここまで有名になるとはね……。サインもらっておけばよかったよ」(近所の青果店店主)

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 実家のほど近くに住む彼女の叔母は、“自慢の姪”なのか、とてもうれしそうな表情で話してくれた。

「子どものころから、あのまんまなんですよ。テレビやユーチューブで見たままの子。私たち親族も、最近の活躍に喜んでいます。この間もテレビに出ていたのを家族みんなで見てましたよ」

 5月中旬の夜、仕事から帰宅した母親にも話を聞くことができた。フワちゃんの面影がある顔立ちにメガネをかけたほっそりした女性で、ひと目で優しそうな印象が伝わってくる。突然の取材にもかかわらず、終始にこやかに応じてくれた。

──最近テレビに引っ張りだこですが、ご活躍を見てどう思っていますか?

「ありがたいことで、母親としてもうれしいです」

──子どものころは、どんな感じの子だったんですか?

「ほんと、あのまんまなんですよ(笑)」

──子どものころから、お笑い芸人を目指していた?

「目指していたかはわかりませんが、昔から周囲を笑わせるのが好きでしたね

──英語も堪能ということですが、語学を生かせる仕事を目指したりはしなかった?

「アメリカに住んでいたこともあるので、確かに英語は話せますが、やはり笑わせるのが好きだったと思います」

──今後は、どのようなタレントになってほしいですか?

「とにかく自分のやりたいことを突き詰めてほしいです。家族みんなで応援していますから!」

 周囲から熱く応援されているフワちゃん。“コロナ時代”のバラエティーを引っ張っていくのは、もしかしたら彼女なのかもしれない。