新型コロナウイルス感染症に翻弄され、長かったような短かったような6か月。新型コロナをめぐって「どんなことがあったか」を振り返ります。
12月、1月 日本も世界もまだ他人事
12月 中国湖北省・武漢市で原因不明の肺炎患者を確認。
1月1日 ウイルスの発生源と指摘された武漢市内の海鮮市場の休業が発表される。
1月6日 武漢市で流行する原因不明の肺炎について厚生労働省が注意を呼びかける。
1月9日 中国中央テレビが、患者から新型コロナウイルスを検出したと報じる。
1月16日 国内初の新型コロナウイルス感染患者を確認。武漢市に滞在していた神奈川県に住む中国籍の男性が1月3日に発熱、帰国後に検査して判明した。
1月23日 中国当局が武漢市を都市封鎖。WHOは「緊急事態」の宣言を見送る。
1月24日 武漢市から日本を訪れた中国人旅行者の男性の感染を確認。国内2例目、東京都では初めての感染者。
1月26日 武漢市長が会見で春節による帰省や旅行などで「500万人がすでに武漢市を離れている」と明かし、感染拡大の懸念が広まる。
1月28日 日本政府が新型ウイルスを「指定感染症」に閣議決定。同日、国内の日本人の初の感染を確認(国内6例目)。報道が一気に増える。
1月29日 武漢市などから帰国者を乗せたチャーター便の第1便が成田空港に到着
1月30日 WHOが「国際的な緊急事態」を宣言。この会見でテドロス事務局長は中国のこれまでの対応について、「言葉にならないほど感銘を受けている」と絶賛。以後、同事務局長に対し「中国寄り」との批判が高まる。
1月31日 安倍首相が、武漢市がある湖北省に滞在歴のある外国人に対する入国拒否を発表。中国の感染者が1万人を突破。
2月 横浜港のクルーズ船に世界が注目
(このころから店頭でマスクの品切れが目立ち始める)
2月3日 ダイヤモンド・プリンセス号(乗客2666人、乗組員1045人)が横浜港に到着。1月20日に横浜港を出発、香港、沖縄などを周遊する中、香港で下船した男性の感染が確認され、横浜港で5日から14日間の船上隔離を開始。下船は19日から行われたが、帰宅後に感染が確認されたケースも相次いだ。この間、海外メディアから日本の対応への批判が集中。
2月11日 WHOが、新型コロナウイルスによる病気の正式名称を「COVID-19」に決定したと発表。
2月13日 国内で初めて感染者が死亡。神奈川県に住む80代女性で、義理の息子で都内に住む70代のタクシー運転手の男性も感染が確認された。このころから感染経路不明の事例が相次ぐ。
2月16日 専門家会議の初会合が開かれ翌日、厚労省が「37・5度以上の熱が4日以上」など受診の目安を発表。
2月中旬 大阪の複数のライブハウスでクラスター発生。
2月25日 政府が対策基本方針を公表。クラスター対策班が始動。またJリーグが、他に先駆けて開幕延期を発表。
2月26日 安倍首相がイベントなどの自粛要請を発表し、EXILE、Perfumeなどがライブを当日中止。一方で東京事変が29日に復活ライブを決行、世論は賛否が分かれる。
2月27日 政府は穏やかな政策を転換。安倍首相が、全国の小中高校に対して3月2日からの臨時休校を要請。唐突な発表に教育現場や子どもの保護者から戸惑いの声が上がる。また、集団感染が発生した韓国・大邱市からの外国人の入国を拒否。
2月28日 北海道の鈴木知事が独自の緊急事態宣言。また、TDRやUSJが臨時休園を発表。
2月29日 安倍首相が記者会見で「これから1〜2週間が瀬戸際」
3月 五輪が延期、感染者数も急増!
(3月に入るとイタリアなどヨーロッパで感染者が急増)
3月1日 東京マラソン小規模開催(一般参加中止)。
3月9日 中国全土、韓国全土からの入国規制を強化。プロ野球が開幕延期を発表。
3月10日 専門家会議が「3条件(のちの『3密』)の重なり避けて」と呼びかけ。
3月11日 WHOがやっと「パンデミック」宣言。翌日には「今や欧州がパンデミックの中心」とテドロス事務局長。国内では春のセンバツ高校野球中止が決定。
3月17日 安倍首相がG7首脳とのテレビ会議で「東京五輪・パラリンピックを完全な形で実現することについて支持を得た」と明らかに。以後、開催問題の報道が過熱。
3月22日 IOCが「予定どおりに開催する」という方針を転換、延期の検討を表明。
3月20日 「あつまれどうぶつの森」発売。
3月23日 小池都知事「都市封鎖」に言及。
3月24日 安倍首相とIOCバッハ会長らが電話会談。東京五輪・パラリンピックの1年程度の延期で合意。
3月25日 小池都知事「週末の外出避けて」「3密避けて」。英国チャールズ皇太子感染。
3月27日 国内の1日あたりの感染者数が100人突破。阪神の藤浪ら3選手が感染。
3月29日 志村けんさんが新型コロナによる肺炎のため逝去。入院からわずか9日。
3月30日 小池知事「夜間の酒場避けて」
3月31日 脚本家の宮藤官九郎が感染。
4月 医療崩壊の危機に緊急事態を宣言
4月1日 安倍首相がマスク不足を受け、布マスク2枚を全戸に配布する方針を発表。SNSでは「エープリルフールかと思った」と、さっそく「アベノマスク」と揶揄する声が。また、日本人を含む海外からの入国者を対象に宿泊施設や自宅での14日間の待機を要請。NHKが大河ドラマと朝ドラの収録を当面見合わせると発表。
4月3日 星野源が『うちで踊ろう』をインスタグラムに投稿。
4月4日 森三中の黒沢かずこが感染。
4月5日 3月末に感染を発表していた英国ジョンソン首相が入院。
4月7日 7都府県(東京、埼玉、神奈川、千葉、大阪、兵庫、福岡)に緊急事態宣言。安倍首相は記者会見で「人の接触を最低7割、極力8割削減できれば2週間後には感染者の増加を減少に転じさせることができる」と外出を自粛するよう呼びかけた。
また、厚労省は米国の製薬会社が開発した抗ウイルス薬「レムデシビル」を治療薬として特例承認。
4月8日 国内で新型コロナに感染して死亡した人が100人を超える。
4月10日 小池都知事が、政府が発出した緊急事態宣言に基づく都の緊急事態措置として休業要請する施設を発表。
4月11日 安倍首相が7都府県の企業へ「出勤者7割減」を要請。
4月12日 アメリカの死者が2万人を超え、世界最多に。
テレビ朝日「報道ステーション」の富川悠太アナが感染。
安倍首相が、星野源の『うちで踊ろう』のコラボ動画を投稿して批判殺到。
4月14日 トランプ米大統領がWHOに対して「中国中心主義となっている」として資金拠出停止を発表。また、国際通貨基金(IMF)は新型コロナの打撃を受けて「世界恐慌以降で最悪」との世界経済見通しを発表。
4月15日 石田純一がコロナ感染。
4月16日 緊急事態宣言の対象を全国に拡大。13都道府県は特定警戒都道府県に。安倍首相はゴールデンウイークの旅行や帰省の自粛を求める。
4月17日 安倍首相が1人あたり10万円の一律給付を実施すると発表。
4月18日 フリーアナの赤江珠緒が感染。
4月22日 フリーアナの住吉美紀が感染。
4月23日 小池都知事がゴールデンウイークを「いのちを守るSTAYHOME週間」とすると発表。岡江久美子さんが新型コロナ肺炎で逝去。
4月26日 8月の全国高校総体の中止決定
4月29日 安倍首相が9月入学について「検討したい」。
5月 長引く自粛、新しい生活様式へ
5月4日 政府は緊急事態宣言を5月31日まで延長することを決定。同時に厚労省から「新しい生活様式」発表。
5月7日 国内の新規感染者数が3月下旬以来となる100人を下回る。元外交官の岡本行夫さんが新型コロナ感染症で逝去。
5月8日 相談・受診の目安を見直し「37・5度以上の発熱が4日以上続く」を削除。
5月13日 大相撲三段目、勝武士さんが新型コロナ感染症で逝去。
5月14日 39県で緊急事態宣言を解除(8都道府県は継続)。
5月20日 夏の甲子園の中止を決定。中止は戦後初。
5月21日 緊急事態宣言について首都圏の1都3県と北海道を残し、関西2府1県で解除。
5月25日 緊急事態宣言を全面解除。プロ野球の6月19日開幕も決定。
5月29日 JリーグがJ1の7月4日再開を発表。
6月 ウィズ・コロナ時代が幕開け
6月1日 首都圏など各地の学校で約3か月ぶりに授業再開。また、東京都の自粛・休業要請の緩和段階がステップ2に。スポーツジム、学習塾、劇場、必需品以外の店舗が営業再開へ。
6月2日 東京都が感染拡大の兆候が見られるとして独自の「東京アラート」を発動。Jリーグ・名古屋の金崎夢生選手が感染。
6月3日 プロ野球・巨人の坂本勇人、大城卓三両選手が感染。
6月4日 テレビ朝日・富川アナが「報ステ」復帰。謝罪に疑問の声も。
6月12日 東京アラート解除。東京都の休業要請もステップ3に。カラオケ店、漫画喫茶、パチンコ店、遊園地が営業再開へ。居酒屋を含む飲食店は24時まで営業可能に。さらに6月19日には全面解除。接待を伴う飲食店やライブハウスが営業再開へ。(6月15日時点)