「子どもたちがいつも大勢で押しかけて迷惑だなと思っていましたが、まさかこんな事件になるとは……」
と容疑者宅の近所の住民はア然として語った。
夫も子どももいる自宅で欲情
6月16日、神奈川県横浜市南区の会社員・北條真帆容疑者が青少年保護育成条例違反の疑いで逮捕された。
容疑は14日の午前7時30分ごろ、自宅で同区の中学3年生の少年(14)に、わいせつな行為(淫行)をしたというもの。
真帆容疑者は朝から欲情していたことを認めていて、
「自宅で性交をしたことは間違いありません。顔も性格もタイプでしたが、恋愛感情はなかった」
などと動機を述べている。
全国紙の社会部記者が説明する。
「真帆容疑者は40代の夫、小学2年の男の子と3人暮らしでしたが、自宅は中学生や高校生のたまり場になっていて、泊めることも多かったようです。犯行時には夫も子どもも自宅にいたようで、異様な犯行です。今回の少年以外にも同じような行為をしていた疑いもあり、女は送検後すぐに釈放されましたが、余罪の捜査を受けているようです」
女児への性愛である“ロリコン”に対して、男児の場合は“ショタコン”と呼ぶこともある。容疑者にはそんな欲望や、女性経験の乏しい男の子を好む傾向があったのだろうか─。
容疑者一家の近所での評判は芳しくない。
「毎日、家の前の通路に中高生がたむろして、深夜までバイクを乗り回したり、タバコをふかしたり、騒いだり、飲み物やゴミを散らかしたりしていた。
夫に文句を言うと、“すいません。これからはさせませんので”と2メートルくらいの身長があるのに、気弱な感じで言うんです。でも、また同じことの繰り返しでね。町内会長と一緒に注意に行くとか、交番にも相談したけれど、まったく効果なし」(近所の男性)
北條一家は昨年の春に引っ越してきたばかりで、それまでは現在の自宅から100メートルほどの団地に7年くらい住んでいたという。
「最初は夫がひとり暮らしをしていて、確か自動販売機の詰め替えの仕事をしていた。その半年後に、奥さんが転がり込み、やがて子どもが誕生。
でも、それからが大変でね。特に夫が幼い子どもを夜中まで寝かさないで家の中でドスン、ドスンと飛び回らせていた。夜中に風呂に入れて、大はしゃぎさせたりしてね。風呂のお湯が窓の外の通路に飛び散るのよ。あれは一種の虐待だよ」
と団地の男性。同じ団地の女性も、
「そのうち、小学生や中学生も4、5人、日中から出入りするようになったの。それでまた、夜中まで大騒ぎなのよ。苦情も言ったけど、おさまらないので、自治会長さんに告げて貼り紙もしてもらったんだけど、それでもダメで……」
と、当時を振り返る。
夫婦と遊んだことのある子の親の証言
当初、真帆容疑者は近所のパチンコ店で床の清掃などをしていたというが、
「子どもが幼稚園に入れるころに転職して、いまは保険会社の外交員をやっていると思います。だから昨年、4000万円近くの一戸建ても買うことができたのかも」(同・女性)
夫は職を転々として、3年ほど前にある新興宗教団体に入り、そこから紹介された職場で働いていると前出・団地の男性が語る。
「夫は大人とはまともに会話ができない感じ。大人に相手にされないから、子どもばかりかまっているのかも。奥さんはまだまともそうだけど、子どもを通じてのママ友はいないようです」
北條夫妻は子どもが生まれる前後から近隣の公園に出没し、近所の子どもと一緒に遊ぶ姿が目撃されるようになった。夫婦と遊んだことがある子どもの母親が証言する。
「2人とも定職についているとは思えないほど、いつも公園に来ていたそうです。夫は、近所の子どもと一緒にサッカーや野球をして、仲よくなり、そのうちに自宅にも招くように。子どもたちは、2人をマホ、〇〇という愛称で呼んでいたようです。夫婦の家には、女の子も通っていて、“あの人たちは優しい”とか“いい人だよ”と慕っていたようです」
周囲では、夫のほうが子ども好きで、容疑者は付き合わされているようにも見える人も多かったが……。
「妻のほうに何か下心があったのかもしれません。子どもたちの話によれば、“男の子が泊まるとき、奥さんがよくその子の布団に入ってきた”と言っていました」(同・母親)
性癖ではなく幼児性の犯行か
今回の犯罪容疑に結びつく証言だが、少年以外の性的嗜好もあることをうかがわせる話を母親が続ける。
「少し前に、もう高校生になったうちの娘に容疑者のインスタグラムからメッセージが送られてきて、“可愛くなってるみたいだね。今度、うちに遊びにおいでよ”と、お誘いがあったそうです。娘は“気持ち悪い”と言ってブロックしたようですが……」
少女まで毒牙にかけようとしていた可能性があり、ゾッとするようなやりとりだ。
妻の不貞で揉めたことがあるとも報じられた夫だが、事件から数日後、前出とは別の宗教団体の集まりに参加していたようだ。
「70代の派手な衣装を着た白髪の男性と、やはり派手な70代の女性と一緒でした。妻が逮捕されてすぐなのに、ヘラヘラした表情を浮かべていたので、何を考えているんだと思いました」(地元男性)
そんな容疑者と夫について、次のように分析するのは、新潟青陵大学大学院の碓井真史教授(犯罪心理学)。
「“いい年”といわれる大人が、社会的な常識や心構えが欠如していて、親やきょうだい、友人から孤立したカップル間で起きた事件だと思います」
犯行の稚拙さから考えると、真帆容疑者が病的な小児性愛者ではないと、碓井教授は見る。
「小児性愛の犯罪の場合、お金で口止めするとか、豊富な知識を披露して相手に尊敬の念を抱かせるなどして、犯行が露見しないようにするものです。しかし、今回はそういった行為はないようです。容疑者の性癖というより、幼児性から起きた事件ではないでしょうか」
横浜に建てた真新しい3階建ての容疑者宅は、事件後も夜には明かりがともるが、そこに家族の姿はない。
「逮捕時に子どもは児童相談所に預けられたようです。子どもにはまったく罪がないので、本当にかわいそうですよ」(近所の男性)
今後、容疑者は近所の子どもはもちろん、自分の子どもに会うことも難しくなるかもしれない……。