ジャニーズの「顔」となるはずだった? 山下智久と亀梨和也

 山下智久が「一定期間芸能活動を自粛」、亀梨和也は「厳重注意の上、書面による反省」という処分が下された、両名の未成年との飲酒報道に端を発する一連の騒動。それぞれの謝罪メッセージが有料ファンクラブサイトで発表され、亀梨は自身の主演映画のイベントに出席した際にあらためて謝罪した。

15周年も台なしに…

気になるのは山Pのほうですよね。今回の謝罪と処分では、もうひとつの争点だった、未成年女性の“お持ち帰り”に関することがスルーされているんです。そこに触れていないことを問題視する人は多い。謝罪文の書き方や、マスコミの前で実際に頭を下げた亀梨のほうが、大変なことをした印象を与えてしまっている」

 と、ある芸能ジャーナリストは言う。とはいえ現時点で、すでにこの騒動の影響は、かなり大きなものになるとこのジャーナリストは言う。

「ふたりはかつて『青春アミーゴ』の大ヒットを生み出した、“修二と彰”。“亀と山P”の名前でユニットを再始動させ、活動を続けてきました。今年は『青春アミーゴ』から15周年ということで、初となるアルバムの発売やドームツアーも発表されていましたが、ツアーは新型コロナウイルスの影響ですでに中止が決定。アルバムの発売も延期のままでしたが、これも当面は無理ですよね。

 ほかにも、ジャニーズJr.の人気グループ『美 少年』は、ふたりにそれぞれ曲を作ってもらっているため、今後アピールしにくくなる。さまざまなところに影響が出ています

 ジャニーズファンでなくても、多くの人に知られた2人がコンビを組むスーパーデュオの再始動は注目を集め、さらにジャニーズのメインとして、今後、活躍が期待されていた。なぜなら、グループ活動を休止する嵐、長瀬智也の退所が決まったTOKIO、個人活動やJr.のプロデュースに力を入れる関ジャニ∞、マイペースな活動を続けるKinKi Kidsなど、昨今のジャニーズには「顔」となる人物が乏しい。

 亀梨は厳重注意で決着し、仕事そのものが途絶える危機は回避できたが、やはりイメージダウンは免れない。では、あらたに象徴的な役割を任され、大きな仕事や露出が増えそうなタレントはどのあたりになるだろうか。

ジャニーズ次なる顔の大本命は誰だ

まずはキムタクですね。一周まわって、カッコいいおじさんとしての人気が高まっているとのことです。ドラマ『BG』もヒットしましたし、マクドナルドの『♪ドライブスルーでちょいマックー』と歌うCMが話題になり、ちょいダサイ一面も評価されています。SMAP解散騒動後、ひたすら叩かれたその後でも全力でがんばる姿に、悪いやつじゃないんだなという見方に変わってきたといえます。

 加えて、2人の娘の効果もあり、あのキムタクも娘から見れば、超カッコいい一方で、やめてほしいクセを指摘されるなど等身大の一面もわかってきた。かつてのカリスマの復活は、本当に頼もしいところ。これからも大きな仕事を任されるのではないでしょうか」(前出ジャーナリスト)

 さらに、かつてのジャニーズJr.ユニット「FOUR TOPS」の元メンバーの存在にも注目だというのは芸能記者。

「山下智久は脱落気味ですが、生田斗真、風間俊介、長谷川純です。元FOUR TOPSの4人は、タッキー&翼のバックをつとめたこともあり、タキツバ解散の際にカウントダウンコンサートでの“再結成”が話題になりました。つまり、滝沢副社長にとって、4人は若いころからとても信頼のおける顔ぶれだったわけです。山P、情報番組の司会をはじめ、これまでの俳優活動の枠からバラエティーなどにも急速に進出した風間、そして生田と長谷川の仕事も順調です。彼らにいろいろ任せたいという思いはある思います

 また、最近はコメンテーターやバラエティー番組での露出が多くなった、A.B.C-Zの河合郁人の名前も聞かれる。

河合くんは、かつて『滝沢歌舞伎』で重要な役をつとめていて、タッキーの信頼ある後輩のひとりです。ただ、A.B.C-Zの現在のファン数などからすると、ジャニーズ全体の顔となる仕事よりは、個人の仕事のほうを増やしていくのでは。歌舞伎を支え、今は後継者となったSnow Manもそうですが、やっぱり歌舞伎つながりでの信頼感は特別なんでしょうね。そう思うと、河合くんと同時期に歌舞伎で活躍したキスマイの北山くんや藤ヶ谷くんも期待されています。北山くんは『24時間テレビ』、藤ヶ谷くんは男性初の『A Studio』アシスタントと、話題の仕事を任されています」

 20代では、NHKの新型コロナウイルス感染拡大防止キャンペーンに抜擢されたHey! Say! JUMPの山田涼介、Sexy Zoneの中島健人、そしてKing & Princeの平野紫耀が大本命だ。

「それぞれ人気グループの人気メンバーです。3人とも“ジャニーズなのに”とか“ジャニーズらしくない”といった変化球で話題を作らず、直球のジャニーズらしさを継承しています。亀と山Pが想定外の失速を余儀される中、彼らにかかる期待はますます大きくなっていくのではないでしょうか」

 ジャニーズ事務所にとって、想像もしていなかったであろう事態をもたらせてしまった亀と山P騒動。嵐活動休止後のジャニーズ計画、大幅軌道修正は無事成功するだろうか。

〈取材・文/渋谷恭太郎〉