「まず何様? って思いますね、この方」
タレントの薬丸裕英(54)が矛先を向けたのは麻生太郎財務相だ。
「何様?」発言が飛び出したのは8月27日に薬丸がコメンテーターを務める『バイキング』(フジテレビ系)でのこと。
安倍首相の体調と今後の政治日程の影響などについて、テレビ朝日の記者から問われた麻生大臣は「テレビ朝日、おたく? あっ、そう。テレビ朝日をあんまり見ないんで、よく知らないんですけど。各社同じ情報を流しているんですか?」と、威圧的な口調で逆質問を畳みかけた。
さらに、「(病院から)帰ってこられて顔色見たって、どう考えたって、あの画像の映りの悪いテレビ朝日でも顔色良く映ってましたもんねえ。無理して顔色良くして映像流した訳じゃないだろ? そんな技術もないだろうし」と、麻生節。
この映像を見た薬丸は冒頭の「何様?」発言に続けて「こんな物言いしかできないんだったら、このポストにいないでいただきたいですね。本当に。これが一番醜い」と不快感をあらわにした。
薬丸の「何様?」発言はSNSでも賛否が分かれたが、こうした過激発言は今に始まったことではない。
薬丸裕英の過激発言は過去にも……
今年6月、“トイレ不倫”が暴露されたアンジャッシュ・渡部建(47)にも『バイキング』で疑問を呈した。『週刊文春』のインタビューに応じた渡部が《女性との関係を“安全な遊び”》とした内容に対し、
「何をもって安全と思ったんだろう? 接待で政治家や力士やスポーツ選手と一緒になって、そういうところで遊んで、自分は安全だと思っていたんでしょうか」
また、緊急事態宣言中に医療関係者と会食した手越祐也(32)にも手厳しかった。「ある意味、コロナウイルスをうつされても面倒くさいので」という手越の発言に、
「かかりたくてかかるわけじゃない。僕はコロナで身近な大切な人を亡くしているので、許せない思いが先走った」
と激怒した。
「薬丸は4月23日に新型コロナウイルス感染による肺炎のために亡くなった岡江久美子さん(享年63)をとても尊敬していましたから、手越の軽い発言が許せなかったのでしょう。しかも感染防止のために、お別れをすることもできない。世の中が自粛しているそんな状況なのに、外出をして飲食をするなんて、“怒りしかなかった”というのも当然です」(スポーツ紙記者)
薬丸が岡江さんから学んだこと
岡江さんとは『はなまるマーケット』(TBS系)で17年半、コンビを組んだ仲だ。
「何度も不仲説が報じられていましたが、実際は全く不仲ではなくお互い強い信頼を寄せていました。『はなまる』以降も複数の番組MCを務め、現在もコメンテーターとして活躍していますが、その根底には岡江さんの“物事を客観的に見る” というスタンスの置き方があるといいます。忖度しない発言をするので過激に聞こえるのかもしれません」(テレビ局関係者)
この他にも、'18年4月のレスリングのパワハラ問題で日本レスリング協会・強化本部長を辞任した栄和人氏の謝罪会見の際もこんなコメントを残している。
「コミュニケーション不足が生んだことが、このような事態になったかなと深く反省しております」という栄の謝罪に対し、
「よくオレの前でレスリングできるなとか言ったわけでしょ。そのことがパワハラ認定受けているわけじゃない。それをコミュニケーション不足? 開いた口が塞がらないですね」
'19年12月に強化方針を巡ってトップ選手との対立が続いていた日本テコンドー協会の前会長の金原昇氏は、『バイキング』でテコンドー協会の騒動が取り上げられた際、薬丸から「クズの集まり」呼ばわりされたと憤慨していたのも記憶に新しい。
「“アベノマスク”に対しても、国民の不安解消に繋がらないと苦言を呈していましたが、薬丸さんの批判は舌鋒鋭くというより、やわらかく分かりやすい。主婦向けの朝の番組で鍛えられたコメント力といえます。その意味では、芸能界の“ネオ”ご意見番ともいえるでしょう」(テレビ局スタッフ)
一部では「MCで検討している番組もある」(スポーツ紙記者)という。でも、過激であればあるほど、出る杭は打たれるというリスクも伴うのも事実だ……。