娘が好きすぎて、同じ大学に入学してしまったシングルファーザーをムロツヨシが演じ、お茶の間に笑いと癒しを届けているドラマ『親バカ青春白書』(福田雄一監督)。ガタロー(ムロ)&さくら(永野芽郁)親子の同級生で、ハイテンションのユーチューバー、根来役を演じる戸塚純貴が注目を集めている。ジュノンボーイ出身のイケメンなのに面白い、“自称・福田組の秘密兵器”の素顔とは――。
福田組の秘密兵器!?
「“ジュノンボーイなんです”って言うと“ウソでしょ?”って言われます(笑)」
飾らない素顔の魅力で、数多くの福田作品にも出演している。
「福田組の撮影は福田さんを笑わせるために全力で臨んでます。自由にさせてくださるぶん、プレッシャーと責任感がすごくあります。でも、出来がよくないと“戸塚、ホントにそれでいいの?”と言われるので、“いや~、違いました。もう一個あります!”って。毎回、ぶつかり稽古みたいな感じです(笑)」
主演のムロツヨシは尊敬する俳優であり、親しい先輩でもある。
「年に1回、ゲン担ぎで年の初めにサシで飲むんですけど。去年の報告とか今後の目標とかを聞いてもらってます。絶対に褒めてくれない先輩ですけど、ムロさんの話はいちばん胸に刺さりますね」
コロナ禍での初めてのドラマ撮影は、今までと勝手が違って戸惑うこともあったという。
「ドライ(カメラ無しで行われるリハーサル)のときは、必ずフェイスガードをするんですけど。最初に作ってくれたものはがっちりカバーしすぎて、お互いの台詞が全然聞こえなくて“何しゃべってるかわかんない”みたいな感じで(笑)。それから、どういう形が一番いいのか、フェイスガードとの向き合い方をみんなで考えましたね」
俳優チームからも、改良のアイデアを思いつくとリクエストしたそう。
「助監督さんでフェイスガード職人と呼ばれている人がいて、オリジナルで作ってくれるんです。みんなで話し合って、耳の部分は開けておこうとか、角が尖ってるから肌が切れちゃうんじゃないかとか……いろんな考慮をして、改良に改良を重ねて、最終的に首から下げるタイプの理想的なものが出来上がったんですよ。
役者それぞれ専用のマイ・フェイスガードに“ネゴロ”とか名前を書いて、ずっと使っていたので後半はみんなボロボロでしたね。正直、付けたり外したりするのは大変でしたけど、だんだん愛着が生まれて「ないと落ち着かない」みたいな感じになってました(笑)。大変なこともちょっと笑いに変えられるような、和やかな現場だったと思います」
30代目前「これからが始まり」
ドラマと連動して配信しているYouTubeが150万回再生するなど話題だが、実は戸塚自身も早くからのユーチューバ―だったとか!?
「5年前から人知れず、我流の落語とか、自分で自分の経歴を答える“クイズ早押し戸塚純貴”とか、自作自演の動画を上げてました。驚きの再生回数の少なさでしたけど(笑)」
来年は、俳優デビュー10周年。
「30代を前に、やっとひとりの俳優として見てもらえるようになってきたかなと感じるので、これからが始まりだと思ってます」
リアル青春白書
「切ない中3の夏の失恋」
ドラマではフラれ動画でPVを稼いだが本人は?
「中3のときに、隣の席のバレー部の女の子をすごく好きで。僕は野球部で、2人とも部活を頑張っていて。夏の大会の前に、放課後の教室で“つき合ってください!”って告白したんですけど、“バレーに集中したいから”ってフラれました。俺のこと好きだったのか、好きじゃなかったのか? 卒業までずっと考えてて。もう一度聞く勇気はなく、結局そのまま終わりました(笑)」
休日は「朝6時から草野球」
休みは、だいたいサウナと野球という戸塚。
「俳優の升毅さんがオーナーの野球チームに所属していて、朝の6時からプレイしてます。升さんは野球が大好きでプレイもされるんですよ。僕のポジションは内野で、セカンドが多いかな。俳優と一般の方が半々くらいのチームで、メンバーには、ジュノンボーイの大先輩の姜暢雄さんもいます」
コロナ禍での家族交流
「宅配で届く父のカレー」
地元は7月下旬までコロナ感染者ゼロだった岩手県。
「コロナ禍になってからは帰省してませんね。親も“帰ってこなくていい!”って、言います(笑)。仲はいいほうなので、普通に連絡はとっていますけどね。父が作るカレーがおいしくて大好きなので、食べたくなると頼んで送ってもらってます。最近も、冷凍してタッパにパンパンに詰めたのを6個くらい、デカい段ボール箱で送ってくれました」
戸塚純貴(とづか・じゅんき)
'92年7月22日生まれ。第23回ジュノン・スーパーボーイ・コンテストで理想の恋人賞を受賞。'11年、『花ざかりの君たちへ』でドラマデビュー。10月から主演ドラマ『純喫茶に恋をして』(CSフジテレビ)もスタート
『親バカ青春白書』/日本テレビ系日曜夜10時30分~
「福田組の中でもハートフルな作品に参加できて、とてもうれしいんですが、本気で告白するシーンを福田さんの前で演じるのは初めてだったので、すごく恥ずかしかった」(戸塚)