(左から)木村拓哉、堺雅人、米倉涼子

 人気ドラマの陰に、超豪華な“差し入れ”あり。現場の士気を高めるために、出演者はさまざまな差し入れを手配。中には費用が300万円を超えるものも。スタッフに倍返ししています!

差し入れで士気を高める座長俳優たち

「熾烈な視聴率争いを勝ち抜くのに、必要不可欠なのが出演者たちによる“差し入れ”。現場スタッフの士気が高まると、数字もよくなるんです」(テレビ誌ライター)

 超豪華だったり、気がきいていたり……。撮影現場を熱くする出演者たちの太っ腹な差し入れを紹介していこう。

 まずは、堺雅人。主演を務めるドラマ『半沢直樹』(TBS系)は視聴率が全話20%超えと絶好調のまま最終回を迎えたが、

「堺さんはキンキンに冷えたペットボトル入りのコーヒーを定期的に差し入れしていました」(ドラマ制作スタッフ)

 コロナの感染拡大に配慮して“ペットボトル入り”をセレクトするところに、堺の心配りを感じる。そんな気遣いの男・堺が大盤振る舞いした差し入れとは?

'16年放送のNHK大河『真田丸』で主演を務めたときはすごかった! 長野ロケの際、スタッフや共演者のために高級な信州牛を100人分も差し入れたんです。そのほかにも長野県名物・おやきなどを大量に持ってきてくれたことも。現場は大いに盛り上がりました」(同・ドラマ制作スタッフ)

 ちなみに共演の大泉洋は、自身がプロデュースしている“スープカレー”を差し入れしたとか。出演者がいろんなものを差し入れてくれるため、スタッフも“今日は何かな”と休憩時間が楽しみでしかたがなかったという。

「やられたらやり返す! 倍返しだ!」

 半沢の名ゼリフよろしく、堺はスタッフの頑張りに対して差し入れで“倍返し”していたようだ。

 “視聴率の女王”として君臨し続ける米倉涼子は、堺を越える驚愕の太っ腹だ。米倉が主演する大人気シリーズ『ドクターX~外科医・大門未知子~』(テレビ朝日系)の撮影現場で、彼女は数々の差し入れをしてきたという。

「差し入れの定番となっている叙々苑の焼き肉弁当や美顔器もありました。その中でも、伝説になっているのが1個1万円以上の高級メロンをスタッフ100人以上に配ったことですね」(前出・テレビ誌ライター)

 米倉のドラマ1回のギャラが女優最高額400万円とも言われている。とはいえ自腹で差し入れ100万円とは太っ腹にもほどがある!

「私、失敗しないので」

 大門未知子の決めゼリフだが、米倉の豪快な差し入れが本シリーズの成功の秘訣につながっている。

 米倉の太っ腹にも負けていないのが、木村拓哉。7月に最終回を迎えたドラマ『BG』(テレビ朝日系)では、

「寒い時期に撮影をしていたため、スタッフとキャストにフライトジャケット『MA-1』を贈っていました」(テレビ局関係者)

キムタク&工藤静香が作る“高級鍋”

 現場にラーメン店の屋台を入れたり、高級弁当を差し入れたり。その中でも、飛び切りゴージャスな差し入れをしたのは、'15年に公開された『HERO』(フジテレビ系)の劇場版2作目のクランクイン初日。

木村さんが神戸牛1頭、そして全国から特産品の食材を集めて、撮影所に持ってきたんです。妻の工藤静香さんも一緒に来ていて、その食材を使った木村家特製の鍋をスタッフ全員に振る舞いました」(ドラマ制作スタッフ)

 その費用は300万円とも言われている。とあるテレビ局関係者はこう話す。

「何でもかんでもお金をかければいいってものではない。撮影場所や状況を考えないと、かえって迷惑になりますから」

 木村の鍋は炊き出しのように配るものなので、

「1日じゅう、車両移動がなく、ひとつの場所でどっしりかまえて撮影する日を選んだんだと思います」(同・テレビ局関係者)

 堺同様、木村も“ちょい”気遣いのある大盤振る舞いで現場を盛り上げていた。

「昭和のスターたちの差し入れは本当に豪快でしたね。今よりギャラも破格だったこともあってか、主演クラスは当然のように行っていた。だから、今のようにニュースにもなっていなかったね」

 と話すのは、芸能レポーターの石川敏男さん。特にすごかったのは、石原軍団。彼らの差し入れといえば、『おはぎ』が有名。1回に100箱、合計500個は購入していたという。

「毎年、記者などマスコミ関係者を集めて餅つき大会をしていたんだけど、参加者ひとりひとりに“お年玉”として1万円を配っていましたね。差し入れとは違うけど、ひと晩で数百万円配っちゃうんだからすごいよね(笑)」(石川さん)

 そんな豪快な昭和のスターたちが一堂に会したドラマ『やすらぎの郷』『やすらぎの刻~道』(ともにテレビ朝日系)では、差し入れ合戦が勃発。

加賀まりこさんはラーメンのケータリングを差し入れ。店の名は『でびっとらーめん』。出演していたデビット伊東さんが経営するラーメン屋さんで、加賀さんに頼まれて伊東さん本人がスタッフに振る舞っていました」(現場スタッフ)

 一方、『やすらぎ』出演者の浅丘ルリ子は、

「スタッフと顔を合わすたびに、おつまみ系の“お菓子”をご自身で配られていました。もらったスタッフは恐縮して、食べるのがもったいないとこぼしていましたよ」(同・現場スタッフ、以下同)

 お菓子とはいえ、スターからの手渡しはある意味、もっとも豪華かも!?

『やすらぎ』メンバーの中でも差し入れのこだわりが群を抜いていたのが、石坂浩二だ。

「マグロの解体ショー、吉野家の移動販売車、『野毛山カレー食堂』というカレー屋さんのキッチンカーもスタジオに呼んでいました」

『完熟トマトのチキンカレー』など、3種類から選べたという。常にアップロードし続けている石坂の差し入れ。ついには、こんな“変化球”まで登場。

実用的すぎる差し入れも登場!

スタッフ全員にハズキルーペを配っていました。中年のスタッフが多かったので、みんな喜んでいましたね

石坂がCMに投稿した『ハズキルーペ』はハン性のセンチメートル入れ

 そんな石坂は今、10月からスタートするドラマ『相棒シーズン19』(テレビ朝日系)の撮影まっただ中。本作はコロナの影響で都内での撮影が多いようだが、

石坂さんはコロナ禍でプライベートでも旅行に行きづらいスタッフのために、“気分だけでも味わってほしい”とご当地の名産を差し入れています」(ドラマ制作スタッフ)

 石坂の事務所の近くにご当地ショップが多いようで、石坂本人がセレクトしている。

「最近では、沖縄や石川のご当地アイスを振る舞ってもらいました。あえて個包装のものを選んで現場でクラスターが起きない心配りもありました。本当にありがたいです」(同・ドラマ制作スタッフ)

 石坂が現場の士気を高めて今シーズンの『相棒』も大ヒット間違いなしか!?