'80年にデビューして40年。“ぶりっ子”アイドルからアーティストへ、芸能界を走り続けて常に注目を集めてきた聖子。そんな聖子を見つめ続けたまねだ聖子が語る魅力と、その生き方とは……。
松田聖子のモノマネを始めて27年。そのきっかけとなったのが、聖子が出演していた『たかの友梨ビューティクリニック』のCMと、まねだは当時を振り返る。
まねだ聖子が見つめてきた「松田聖子」
「ショートカットのウイッグをつけてCMに登場。当時その髪型のモノマネをする人がいなかったからやってみたら思いのほか似てると好評で。もっと掘り下げて研究したいと思って、ほかの人のモノマネをやめて聖子さん1人に絞りました」
最初のうちはモノマネしていた森高千里の歌い方がまじったりして苦労したという。そこで聖子のライブDVDと自分の声を同時に聴き比べて、少しずつ本物に近づけていった。そんなまねだは、時代とともに変わってきた聖子の声をこう分析する。
「デビュー当時は、声量があってパンチのきいた声なのに、とっても可愛いところが何といっても大きな魅力でした。それが『風立ちぬ』のころから、ちょっとかすれたキャンディボイスになって表現力が豊かに。
さらに結婚して沙也加さんが生まれたころに歌った『瑠璃色の地球』では、細い声に甘さが加わり、やさしくて柔らかい声に変身。とっても温かみがあって母性を感じます。
そして、海外進出を経て'90年代の『あなたに逢いたくて』などのバラードでは息声で歌う大人の魅力にあふれています。時代とともに聖子さんの新しい魅力を発見するのも楽しみのひとつですよ」
そんな聖子の魅力を1曲で堪能できるのが、数多くのアーティストにもカバーされ、自身でも何回も再録している『SWEET MEMORIES』。
'83年版は初々しくてちょっと背伸びをする聖子。'93年版は声に色気がグンとのってきたセクシーな聖子。そして2020年版では可愛らしさを残しつつ低音の魅力がますます深まる大人の聖子。
歌手生活40年の重みを感じさせる名曲というわけだ。ここでまねだ推しの”聖子ソング“を聞いてみると、
「はずせないのは、リクエストがとても多い『瑠璃色の地球』。コロナ禍の今、とても胸にしみる1曲です。そして『野ばらのエチュード』のカップリング曲『愛されたいの』も隠れた名曲のひとつ。最近の曲ではX JAPANのYOSHIKIが手がけた『薔薇のように咲いて 桜のように散って』は、今の聖子さんの声にピッタリ。“ルーリラ ルルリラ”のフレーズは『野ばらのエチュード』にも通じる。ファンにとってはたまりません」
ライブはもちろんのこと、ディナーショーも必ず見にいくという熱狂的な聖子ファンでもあるまねだに、改めて彼女の魅力を語ってもらった。
「彼女は目的に向かって、誰に何を言われてもまっすぐ突き進む。本当にパワフル。そしてどの時代も最先端を走ってきました。何より女性だっていい仕事をすれば認めてもらえることを、彼女は証明してくれました」
そんなまねだは、1度だけ聖子とテレビ番組で共演したことがある。
「デビュー20周年を迎えた2000年。聖子さんがテレビ朝日で番組の司会に初挑戦するという企画があり、その番組で私たちそっくりさんチームと聖子さんがクイズ対決したんです。左隣でウエディングドレスを着て出演していた私を見て“おきれいですね。ウエディングドレスはどうなさったんですか?”と聞かれ、舞い上がってしまい頭の中は真っ白。その後、聖子さんの歌を歌ったのですが、何も覚えていません(笑)。とにかく、放つオーラが違う。遠くから見ても光り輝いていました」
昭和の歌姫・美空ひばり、山口百恵と肩を並べるキャリアと実績を誇る松田聖子。名実ともに2人を超える昭和・平成・令和の”歌姫“として輝いてほしいと、まねだは願う。
最後にカラオケでワンランク上手に聴こえる『聖子ソングの歌い方三か条』を、こっそり教えてもらった。
「まず1つ目は『青い珊瑚礁』でも『あなたに逢いたくて』でも、出だしの“あ”の声を強く歌うことを心がけてください。
2つ目は、『サシスセソ』を『シャ・シィ・シュ・シェ・ショ』と少し息を漏らす。これをマスターすると甘く切なく、可愛らしく聴こえます。そして3つ目は、歌詞の母音をしっかりと丁寧に歌うこと」
この3つをマスターすれば、あなたも聖子ちゃんに近づけること間違いなし!?