11月3日に開催される配信ライブ『アラフェス 2020 at 国立競技場』。先日行われた収録では、花火の煙や風船が会場に隣接する神宮球場に流れ込み、野球の試合が中断……なんてひと騒動もありましたが、準備は着々と進んでいるよう。嵐のライブと言えば、ファンクラブに入っていてもチケットが取れないと言われるほど。でも今回は視聴チケットを購入すれば誰でも見られる! ということで、「初めて嵐のライブを見る」という人のために、アラフェスの楽しみ方をジャニヲタ・みきーるさんに解説してもらいました。

2013年、旧国立競技場で開催されたアラフェス。おなじみの嵐のモニュメント

 11月3日(木)、デビュー記念日にネット配信される嵐のスペシャルライブ『アラフェス 2020 at 国立競技場』。新しく生まれ変わった国立競技場で繰り広げられるそれは、嵐ファンならずとも見のがせないビッグイベントです。初心者も抑えておきたい“アラフェスのあらまし”と、楽しみ方のポイントを紹介していきます。

【Q1】そもそもアラフェスって何? 普通のライブとどう違うの?

 アラフェスとは、ズバリ“嵐とファンでつくるお祭り”のこと。

 通常のライブは「Japonism」(2015~2016年)「untitled」(2017~2018年)など、毎回テーマに沿った世界を嵐が見せてくれますが、アラフェスはファンのリクエストを中心に構成される“嵐とファンの共同作業”ともいうべき公演です。

'13年に行われたアラフェスのチケット(写真:みきーるさん提供)

 2020年は、ファンひとりにつき「シングル曲(10位まで)、カップリング曲、アルバム曲(各5位まで)、ソロ曲(メンバーごとに1曲ずつ)、その他(1曲)」をリクエストできました。「自分の選んだ曲が何位に入ったのか?」ドキドキしながら見守ることも、アラフェスの醍醐味のひとつ。ちなみに、前回(2013年)のシングル曲ランキングはこちらです。(応募総数290,963人)

【アラフェス‘13 ファンのリクエストによるシングル曲ランキング】

第1位 Endless Game
第2位 Breathless
第3位 truth
第4位 ワイルド アット ハート
第5位 Face Down
第6位 Monster
第7位 PIKA★★NCHI DOUBLE
第8位 Crazy Moon~キミ・ハ・ムテキ~
第9位 A・RA・SHI
第10位 Happiness

【Q2】アラフェスはいつからやっているの?

 嵐は2008年から2013年までの6年間、国立競技場でライブを行ってきました。
アラフェスは、このうち2012年(9月20日~21日)、2013年(9月21日~22日)の2年にかけて、同会場で計4公演が行われました。「〇年ごとに開催」といった位置づけではありませんが、7年ぶりの開催となる今年は、「新しい国立競技場に嵐が帰ってきた」という大切な意味合いを持つ公演でもあります。

【Q3】延期・配信ライブ決定のお知らせ、開催日をその日に選んだワケ

 本来であれば、2020年5月15~16日、生まれ変わった国立競技場での開催が予定されていました。しかしながら新型コロナウイルス感染拡大の影響から延期が決定。4月14日にジャニーズの公式サイトで発表がありました。

会場の新国立競技場

 このタイミングとなったのは、嵐FCのチケット当選発表が4月16日に予定されていたためと思われます。Netflixで配信中の嵐ドキュメンタリー「Voyage」の中でも、延期の決定を受けたメンバーが「(ファンの方にお伝えするなら、当選発表よりも)早いほうがいい」というスタッフの提案に「うん。それはそう思います」と同意する模様が観られます。

 引き続き開催の可能性が探られましたが難しく、9月15日、記念すべきグループ結成日に「新型コロナウイルス感染拡大防止のため、そしてなによりファンのみなさま、そしてスタッフの安全を守るために、無観客での配信という形で(ライブを)実施させていただくことになりました」と、“配信ライブの開催”が告げられました。
 
 その後、配信日が嵐のデビュー記念日でもある11月3日に決定、粋な采配にファンは胸を熱くしています。

【Q4】誰でも観られるの? チケット代はいくら?

 配信ライブとしては異例のテレビCMが流されるなど、ファン以外にも注目が高まるアラフェス。今回は嵐ファンクラブ会員限定の「アラフェス 2020 at NATIONAL STADIUM PART1」(16時30分~18時)と、ジャニーズの他のFC会員や一般も視聴できる「アラフェス 2020  at NATIONAL STADIUM PART2」(19時30分~21時)の二部形式で行われ、構成も異なるそう。“PART2”は、嵐FC会員以外も観られます。

 料金は、嵐FC会員/各公演4,800円、他FC会員/各5,300円、一般/各5,800円。視聴チケットは、各公演の配信開始30分前まで購入可能。参考までに、前回のアラフェスのチケット代は8,000円でした(すべて税込)。

 また、同日12時~16時までは嵐FC会員を対象に「帰ってきた! 相葉すごろく」「智のカレーを作ってみよう!」ほかスペシャルコンテンツの配信が予定されていて、どっぷり嵐にひたれる1日になりそうです。

 ※配信ライブなので、通信環境は事前によく確認しておきましょう。見逃し配信もないため、あとから見ることはできません。「ネットがつながりにくい」など環境に不安のある方は、カラオケやネットカフェなど、通信設備が万全なスポットで観賞することをオススメします!

【Q5】歌以外にも、アラフェスらしいお楽しみはある?

 お祭りらしく、華やかなステージングも見物。10月24日(土)に行われた事前収録の出来事がニュースとなり、演出の一部が明らかになりましたが、前回の例で言えば、花火が夜空を飾り、噴水が湧き、純白の風船が空を埋めつくすように舞い上がりました。オリンピックの聖火台にも火が灯され、嵐とファンが一体となって国立競技場に「ありがとう」を伝える場面も。
 
 ちなみに、2013年のアラフェスでメンバーが「(国立競技場を新しくするにあたって)残す案と新しくする案と、2つあるんだよね?」と気に掛けていた聖火台は、新競技場では東側のゲート付近に設置されたそう。

【Q6】初めて観る人が、準備すべきことはある?

 初参戦の場合、「フリやCR(コール・アンド・レスポンス)ができないと恥ずかしいかな?」と気になりますよね。でも今回は配信ライブなので、その心配は無用です。「せっかくだから、やってみたい!」という初心者さんは、「A・RA・SHI」のサビフリや「a Day in Our Life」あたりのCRをマスターしておくといいかもしれません。

 また、公演中にリクエストランキングが発表されるので、「リクエストしそびれた」という人は、自分の予想ランキングを作っておくと楽しく観られそうです。櫻井翔さんのラップや松本潤さんのDJ(DJ×MJ)など、メンバーの特技をチェックしておいても面白いと思います。

 ペンライトやうちわなど、コンサートグッズは公式サイトで買えます。アラフェスグッズは配送ボックスにオリジナルのテープが貼られて届くので、これもお楽しみのひとつ。きれいにテープをはがして保管したり、手製のグッズを作るファンもいますよ。

 アラフェスの公式サイトでは2012年のアラフェスと「untitled」公演の動画が期間限定で配信されていて、無料で観られます。予習して気持ちを高めるのも“開演待ち”にお勧めです。

【Q7】美 少年が出演! なぜ彼らが選ばれた?

 今回のアラフェスには、“美 少年”が参加します。

美少年

 美 少年は、佐藤龍我さん、那須雄登さん、岩崎大昇さん(「崎」は正しくは「立さき」)、浮所飛貴さん、藤井直樹さん、金指一世さんからなる6人組で、ドラマ『真夏の少年~19452020』(テレビ朝日系)で主演も果たしたジャニーズJr.の人気グループです。彼らの出演が発表された当初は、「ええ!? 観たいのは嵐だけなのに!」「美 少年が歓迎されてなくてつらい」など、おたがいのファンの感情が入り乱れ、しばしネットがざわつきました。

 美 少年の参加発表に嵐ファンが動揺したのは、「“嵐とふたりきり”になれると思ったのに、弟さんがついてくることになった」みたいな戸惑いがあったからかと思います。

 これまでアラフェスにはジュニアは参加せず、メンバーがソロ曲を歌う際は他の4人がバックを務めるなど、“嵐とファンだけ”の特別な空間がもたらされてきました。

 「記念すべき日なら、なおさら5人だけを見ていたい……」嵐ファンがそう思うのも無理はないです。しかしながら、後輩の出演をめぐって互いのファンがささくれだったやりとりをするのは、やはり残念に思えます。

 なぜ美 少年に白羽の矢が立ったか推察すると、嵐に「観客としてステージを眺めた経験のある後輩に、“こちら側の証人”となってほしい思い」があったからではないでしょうか。美 少年のメンバーでは、2009年に那須さんと浮所さんが嵐の国立競技場公演を鑑賞していたそうです。櫻井翔さんは公式サイトで、ステージに立たなければ臨めない景色を、いまの嵐のステージを記憶しておいてほしい強い願いがある旨、表明してもいます。
 
 また、松本潤さんは2019年8月、故ジャニーさんに代わって美 少年のアメリカ武者修行――ロサンゼルスで開催された「二世週日本祭」に帯同し、その奮闘を見届けたゆかりもあります。

 当日、美 少年がどのような形で出演するかわかりませんが、おそらくは嵐のファンもうならせる、素晴らしい振る舞いをしてくれることと思います。出演者も、セットリストも、ステージングも、万感の思いで嵐が決めてくれたはず。感想戦は終わってからでいい。ファンとして、二度とないこの日を精一杯楽しく過ごせばいいのではないでしょうか。


 私は2013年、アラフェスの最終日に参加しました。あれから7年。いよいよ来週に迫った“新しいアラフェス”に向けてグッズも注文し、着々と準備しているところです。年内で活動休止を発表している嵐。彼らがファンのためにつくってくれた大切なステージを、この胸にしっかりと焼き付けたいと思います。

<プロフィール>
みきーる/ジャニヲタ・エバンジェリスト。女子マインド学研究家。メンタルケアカウンセラーⓇ
グループを問わずジャニーズアイドルを応援する事務所担。応援歴は25年超、著書に、『ジャニヲタあるある』(青春出版社)、『ジャニ活を100倍楽しむ本!』(青春出版社)など。
◆Twitter @mikiru

◆オフィシャルブログ 『ジャニヲタ刑事!』
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