今はネット番組やユーチューブばかり話題だけど、昔はみんなテレビにかじりついていた。お茶の間を沸かせたあの人気番組って、裏ではイロイロあったんじゃ!? 当時は語れなかった秘話を当事者たちに聞いてみた!!
『8時だJ』
元ジャニーズJr.・浅倉一男
「常に全力」が招いた驚きの“流血事件”
嵐や関ジャニ8、山下智久、今井翼……今をときめく彼らが、まだ“Jr.”だったころ。“若手”として身体を張り、全力で企画に挑戦していた伝説的番組があった。
「『8時だJ』は'98年4月から'99年9月まで、テレビ朝日系列で放送されていたジャニーズJr.がメインのバラエティー番組です。全国放送のゴールデン枠ということで、この番組からJr.の知名度は一気に全国区になりました」(芸能ライター)
ヒロミとともに番組MCを務めたのは、現在のジャニーズ事務所の副社長・滝沢秀明だ。入所から3年で全国放送のMCという大役を任されるあたり、求心力は若いころから大きかったようだ。
「滝沢は昔からカリスマでしたね。将来、ジャニーズを背負う雰囲気がそのころからありました。すでにJr.のリーダー的存在でしたから」
当時を語ってくれたのは、俳優の浅倉一男。当時、ジャニーズJr.のメンバー「浜田一男」として、数々の番組やコンサートで活躍した。
番組収録には出演しないJr.も集まり、その数は100人を超えることもあった。
「他局の番組や、次のコンサートのダンスの稽古をテレビ朝日のリハーサル室でしていたんです。番組に出る、出ないに関係なく、Jr.はそこに集められていたんですよ。収録時間になったら、番組に参加するメンバーはいったん抜けて、収録が終わったらまた稽古に戻るんです。すごく効率的に動いていたというか、休む暇がありませんでした」
長時間の練習や収録でついやらかしてしまうことも。
「収録は、毎回4~5時間。座っているだけでほとんど何もしないこともありました。ひな壇の高いところは照明に近いから暖かくて、ダメだとわかっていても居眠りしてしまうこともありました」
睡魔に襲われたメンバーには、意外な人たちの名前も。
うたた寝していた人気Jr.は
「松本(潤)とか風間(俊介)はうたた寝しているのをこの目で見ました(笑)。でも、寝ている瞬間がカメラで撮られると、ヒロミさんが“寝てんじゃねーよ!”ってツッコミを入れてくれて、笑いにつなげてくれるんです」
それほど、当時のJr.は多忙を極めていたのだ。
「帰りはいつも終電で、それが毎日、何か月も続きましたね。深夜だから警察にもよく呼び止められて、説明するのが大変でしたよ」
しかし、メンバーたちは常に全力投球だった。
「番組のコーナーで瓦割りをすることがあったんです。自分も含めて全部で5人。滝沢や二宮(和也)も参加していました。全員が本気で挑んだんですが、やりすぎちゃったんです。みんなケガしちゃって、収録はストップ。血が出たやつもいて、そろって病院に行きました(笑)。割れやすい瓦だったらしいけど、すごい痛かったですね。でも治療したからって、それで家に帰れるわけじゃありません。包帯を巻いたりしたままスタジオに戻って収録を再開。いま思えば、中高生に無茶なことをさせていたなと……」
“全力”を象徴するエピソードは、ほかにも。
「『おやじ組』という企画がすごく好きでした。お父さんや学校の先生にJr.がダンスを教えるんですが、なかには “子どもに教わるなんて……”と言う人もいて。でも教え続けていると、だんだん真剣になってくれて。最後にスタジオでダンスが成功したときのお父さんたちの笑顔は、今でも忘れられません」
メンバーもそれぞれの道を全力で走り続けている。