主婦にとって朝は戦争! 子ども、夫を送り出して洗濯、掃除に洗い物、と息つく暇もない。そもそもワイドショーは忙しい主婦たちが家事をしながら情報を享受できるために生まれたもの。
各テレビ局が視聴者の目を惹きつけようと工夫を凝らしているけれど、それって視聴者のニーズに合っているの!? 4番組がシノギを削る朝のワイドショー戦争。各観点から主婦のみなさまにご意見いただきました!
●『モーニングショー』(テレビ朝日系)
・視聴率トップ! コロナの女王を生み出した
月~金 あさ8時〜
司会:羽鳥慎一 アシスタント:斎藤ちはる
レギュラーコメンテーター:玉川徹(テレビ朝日社員)
月曜日:石原良純(俳優)、山口真由(弁護士)
火曜日:青木理(ジャーナリスト)など
水曜日:浜田敬子(ビジネスインサイダージャパン編集長)
木曜日:高木美保
金曜日:長嶋一茂など
気象予報士:片岡信和
●『とくダネ!』(フジテレビ系)
・天気予報の信頼はピカイチ!
月~金 あさ8時~9時50分
司会:小倉智昭、立本信吾、山崎夕貴
スペシャルキャスター:石黒賢(俳優/月)、カズレーザー(芸人/火、金)、古市憲寿(社会学者/水・木)
月曜日:近藤サト(元フジアナウンサー)など
火曜日:三浦瑠麗、中江有里など
水曜日:三田寛子、デーブ・スペクターなど
木曜日:トラウデン直美(モデル)尾木直樹など
金曜日:中瀬ゆかり(新潮社社員)、別所哲也など
気象予報士:天達武史
●『グッとラック!』(TBS系)
・視聴率最下位……迷走中!?
月~金 あさ8時~
司会:立川志らく、国山ハセン(TBSアナウンサー)
メインコメンテーター:田村淳(ロンドンブーツ1号2号)
月曜日:橋下徹、神田愛花
火曜日:福田麻貴(3時のヒロイン)など
水曜日:西村博之(2ちゃんねる開設者)、星野真里など
木曜日:伊沢拓司(東大卒クイズ王)など
金曜日:アン ミカ、フワちゃんなど
気象予報士:根本美緒
●『スッキリ』(日本テレビ系)
・NiziUというキラーコンテンツあり!
月~金 あさ8時〜10時25分
司会:加藤浩次(極楽とんぼ)
アシスタント:水卜麻美(日本テレビアナウンサー)、近藤春菜(ハリセンボン)
月曜日:橋本五郎(読売新聞特別編集員)、榊原郁恵など
火曜日:ロバート・キャンベル、高橋真麻、前田裕二(SHOWROOM代表)など
水曜日:宮崎哲弥(評論家)、松田丈志(元競泳日本代表)
木曜日:モーリー・ロバートソン(ジャーナリスト)など
金曜日:菊地幸夫(弁護士)、犬山紙子(エッセイスト)など
気象予報士:松並健治(月~水)、藤富郷(木、金)
世帯視聴率1位は『羽鳥慎一モーニングショー』
「コメンテーターが歯切れがよく気持ちよい」(東京都30代・会社員)、「誰だかわからない若い男性、女性が出てこないところがいい」(千葉県50代・専業主婦)、「玉川さんや(長嶋)一茂さんが変なことを言いだしたときの羽鳥さんを見るのが楽しい」(埼玉県40代・パート)
好意的な意見が多く聞かれたのは、世帯視聴率1位を叩き出している『羽鳥慎一モーニングショー』。「コロナの女王」岡田晴恵さんを生み出したことでも有名。
「報道局にいたスタッフが多いので硬派な番組作りという印象。逆に芸能などのエンタメにはめっぽう弱い」(テレビ局関係者)
一方で、
「コロナのニュースで見るのをやめました。最初、岡田さんは(コロナは)大したことないというように先導していたのに急に不安を煽る方向に変わったりして、信頼できない!」(東京都40代・会社員)
新型コロナ報道をリードしてきたが、それがあだになった!?
エンタメ情報に定評があるのは『スッキリ』。
「なんといってもニジューというキラーコンテンツを持っている。JYパークは日本の男の子を集めてアイドルグループを作ると公言しているので、今後の武器になるでしょうね」(テレビ局関係者)
巷の声を聞いてみると、
「海外のスターが曲を披露してくれる数少ない番組!」(20代・専業主婦)、「吉本問題のときは加藤さんが見たくて毎回つけていましたが、なんだかトーンダウンしましたね」(東京都30代・パート)、「山ちゃんの天の声が好きで見てます!」(埼玉県50代・専業主婦)、「いらないコメンテーターが多すぎる。リモート出演してまで必要か? と思う人が多い」(千葉県30代・専業主婦)
と賛否両論だが、2位の視聴率をキープしている。
'99年に始まり、朝の4番組の中では最も老舗の『とくダネ!』だが、番組終了のウワサが流れている。
「制作費の問題ですね。もっとギャラの安い使い勝手のいい若手を使いたいのでしょう」(番組関係者)
それでも老舗だけに、好感の声は意外に多い。
「天達さんの天気予報はいちばん信頼しています」(東京都40代・パート)、「なんだかんだ習性で小倉さんをつけちゃいますね」(千葉県20代・パート)、「デーブと小倉さんのやりとりが好き」(栃木県40代・パート)
番組終了のウワサが事実なら'93年放送開始の『どうーなってるの?!』(フジテレビ系)から27年近く見てきた朝の顔、小倉智昭ロスに陥る人も多いかも!?
視聴率最下位で、テコ入れに田村淳を起用したものの、2パーセントの視聴率なのが『グッとラック!』。
「立川志らくの不機嫌な顔を朝から見たくない」(東京都50代・パート)、「好感度が低いのに司会者になるとか視聴者を無視している。だから私も無視します(笑)」(東京都30代・パート)
ここが嫌い! コメンテーター編
続いてコメンテーターについて思う存分コメントしてもらいましょう!
コメンテーターの人選についてはほとんどの視聴者が疑問を呈する。まずは今回のアンケートでコメンテーターの人選が最も疑問視された『スッキリ』から。
「今はいなくなってくれてホッとしているけど、『スッキリ』に幻冬舎の箕輪という編集者が出ていたときは見たくても番組消していました」(千葉県30代・専業主婦)
「忘れられないのが、箕輪って男性が東京五輪に向けたゴミ箱企画の案を出すというコーナーで“舞妓にゴミ箱を背負わせる”という意見を出したときは最低だと思いました。真夏の暑いときに舞妓さんの格好させたうえにゴミ箱背負わせるって、人をなんだと思ってるんでしょうか」(東京都40代・専業主婦)
箕輪厚介氏に対する辛辣な意見は、ほかにも数人あげていた。
同番組からは、
「犬山紙子っていう何やっているのかわからない人が苦手。エッセイスト名乗ってるけど読んだことない」(東京都30代・パート)、「この人、前は人の悪口ばかり言うのを売りにしていたのに、自分が子どもを産んだら急に社会的な意見を言いだした。マウンティングって言葉をやたら使っていて嫌だったから今も信頼できない」(東京都30代・専業主婦)
続いて、『グッとラック!』からは、
「橋下徹が高圧的に話しているのを朝から見たい人、いるんですかね?」(東京都40代・パート)、「たまたまつけたらフワちゃんが自撮り棒でミキの2人を撮影して騒いでいてカオスだった……」(千葉県40代・パート)
老舗『とくダネ!』からは、三浦瑠麗氏。
「何を言ってもずれている」(東京都40代・専業主婦)、「安倍政権や権力にすり寄るようなことばかり言うので、うんざりして消した」(東京都30代・会社員)、「あのだらしなく伸びたロングヘアがカルトっぽくて見ていて怖くなる」(山梨県40代・会社員)
朝の顔としてふさわしくないと思う人が多かった。
賛否両論だったのが『モーニングショー』の面々。
「浮世離れした長嶋一茂の意見を聞いて何になるんですか?」(東京都40代・専業主婦)、「玉川って人の持論聞きたくない。顔も声も嫌い」(東京都60代・専業主婦)
一方で、玉川氏目当ての視聴者もいるようで、
「玉川さんは忖度なしに話してくれるからスカッとしますよ」(東京都50代・専業主婦)
ここが嫌い! 番組コーナー編
まずは虹プロジェクトとの連動が大好評だったはずの『スッキリ』だけど……、
「パークさんと呼ばれている人が30分くらいおだてられたうえに、チェッカーズの歌とか披露していた。虹プロジェクトを見ていない私は置いてけぼり食らった気分でした」(東京都30代・専業主婦)
虹プロを見ていない人にとっては、確かに意味不明かも。
「街頭インタビューのコーナーが嫌い。素人に言わせて、その素人が放送後にSNSで炎上することが多いから」(東京都30代・パート)
10月にも手抜きだと思う料理を聞かれた男性がから揚げをあげ、“から揚げはジャンクフード”と発言し炎上。煽るような放送を疑問視する声もあがった。
続いてお騒がせの『グッとラック!』からは、
「小林麻耶さんのコーナーだけ、たまに見ていました。何があったか知らないけど、出演予定の前日に降板を言い渡すなんて労働法違反じゃない? ワイドショーがニュースになるようなことしている時点で終わってる」(東京都30代・パート)
コーナーについて、いちばん多かった意見が、
「コーナーとかあるんですか? 天の声くらいしかわからないです」(千葉県20代・パート)
というリアルな声。ながら見しているワイドショー。視聴者もそんなに細かくチェックしていられないのだ。
主婦100人にアンケートをした今回の企画。もっとも低評価だったのは、『グッとラック!』。とはいうものの、「見たことない」という人がほとんど。司会者やコメンテーターの名前だけを見て避けられてしまうようだ。視聴者を惹きつけるにはやはり出演者の好感度がいちばん!?
伊藤健太郎逮捕、各局はどう扱った?
●『グッとラック!』24分
いちばんあっさり 志らくが暴走
各局イチ短く扱っていたのが『グッとラック!』。
「アンミカが“伊藤さん”呼びしていたので局側は責めない方向なんだろうなと思いました(笑)。田村淳も“気配りできる子だった。パニックになってしまったのだろう”的なコメント。続いて上地雄輔も“もったいない”などという始末」(ワイドショーウォッチャー)
パニックになり、しょうがなかったという流れをぶったぎったのが司会者・志らく。
「伊藤のニュースが終わりかけたころに突然、“(人をはねたら)大丈夫か? と思うのが普通!”などと蒸し返し、周囲を困惑させていました」(同)
●『スッキリ』27分
加藤、春菜のふんわりしたコメントで締めた
「冒頭から電話出演した井上公造氏が前事務所とのトラブルを語るなど、ぼろくそに叩く方向かと思いきや、スタジオに切り替えた途端トーンダウンしましたね」
とワイドショーウォッチャー。続けて、
「司会の加藤が罪をさんざん責めた最後に“直接会った自分としては本当にいい子だと思う”と謎の擁護をして、春菜もそれに同調。最終的にリモート出演の犬山紙子氏にふって、犬山氏は伊藤のことには触れず、'09年のひき逃げの話をし始めました。何を見ているんだろうという印象」
●『とくダネ!』34分
交通事故鑑定人が飛び出した
ひと味違う切り口を見せていたのが『とくダネ!』。
「“交通事故鑑定人”という識者を登場させて交通ルールがメインの報道でした。交差点は直進車が優先、だとか……」(ワイドショーウォッチャー)。
続けて、損害賠償の金額予想などが繰り広げられた。
「フジは『とんかつDJアゲ太郎』スポンサーなので、伊藤のことにはあまり触れたくなかったのかなと思ってしまいました」(同)
伊藤の話題が34分続いたあと、過去のひき逃げ事故遺族のドキュメントに切り替わる。
●『モーニングショー』32分
玉川、一茂が持論を展開
「“被害者の方がいらっしゃるんです。お金の話とか罪の重さの前に若い女性でしょ? それは傷になるわけだからその責任は必ず負わなければいけないです。まずそこです”と玉川氏の忖度しないコメントがいい塩梅でしたね。長嶋一茂も逃げたことを強調して責めていて、テレビ朝日は伊藤健太郎に忖度ないのかな、と思いました(笑)」(ワイドショーウォッチャー)
事故現場からの生中継やドライブレコーダーの映像を紹介するなど客観的な見方が目立った。
「1番フラットな報道をしていたと思います」(同)
さすが視聴率No.1!