出勤中の小室圭さん(2018年)

《結婚と婚約は違いますから、結婚については本当にしっかりした確固たる意志があれば、それを尊重するべきだと私は思います》

 11月30日に55歳の誕生日を迎えられた秋篠宮さまが、長女・眞子さまのご結婚をお認めになる旨の声明を発表した。2017年9月3日の小室圭氏とのご婚約内定会見から約3年、ようやくお2人のご結婚に進展が見られそうだ。

 秋篠宮さまの「結婚容認」の裏には、眞子さまが宮内庁を通じて示した《結婚は、私たちにとって自分たちの心を大切に守りながら生きていくために必要な選択です》という、結婚への強いご意志がある。皇族であると同時に父親として、愛娘の選択を尊重したのだろう。

「とはいえ、“長女の結婚について反対する人もいます”“多くの人が納得して喜んでくれている状況ではない”と、宮さまは苦しい胸の内も明かしています。確かに、小室家をよく思っていない、ご結婚に反対する国民も一定数いるでしょう。特に、多額の税金が支払われるわけなので、宮さまのお言葉も含めて今後の動向が注目されます」(全国紙記者)

各局が報じた秋篠宮さまの“お言葉”

 眞子さまご本人にも、そして国民にとっても大きな進展となった「結婚容認」。同日のテレビはどのように報じたのだろうか。

・日本テレビ系

 日本テレビ系『スッキリ!』では同局の元アナウンサーで、現在は宮内庁担当記者の笛吹雅子氏が、《結婚と婚約は違います》とおっしゃった秋篠宮さまの真意を解説した。

“結婚”自体は憲法で明記されている、皇室の方々も大切にされている(法律上にある)もの。“婚約”、納采の儀というものは、両家と両家をくっつける約束の儀式ではありますが、多くの人が納得して祝福してもらえる状況にならないのなら、(納采の儀を行わないで結婚に至ることも)選択肢の一つとしては考えられると思います》

 つまりは、法律において2人の結婚は認めても、秋篠宮家と小室家が“親族”になることは受け入れがたいということか。MCの加藤浩次は、小室家が抱える400万円の借金問題をクリアにすることが結婚への課題とする。

《小室さんのお母さんはもう(借金問題は)解決済みだという話で、小室さんもそう思ってらっしゃる。でも、相手側の男性(小室佳代さんの元婚約者)はまだ解決済みではない。じゃあ、そこはどうなったの? 周知はまだできていないっていう部分になってくる》

 同じく日テレ系『ミヤネ屋』。元TBSアナウンサー・吉川美代子氏は、秋篠宮さまのお言葉が、ご結婚に好意的ではない世間に向けてのものとして《本当にちょっとおかわいそうというか、おつらいんだなと思います》と述べ、

《秋篠宮ご夫妻、上皇ご夫妻、天皇陛下ご夫妻も含めて、皇室全般に迷惑をかけているわけで、(小室さんから)きちんと謝罪の言葉があったのかどうか。400万円のトラブルがあり、弁護士資格をとったあとの職業もどうなるかわからないときに、妻となった眞子さまのお金を頼りにするんじゃないか。本当にこれは心配はあるんですよね》

 小室氏への不信感を隠さなかった。これに司会の宮根誠司は《今は食べるのが大変ですから》と、なぜか弁護士業の苦境に論点を変えて、読売テレビ解説委員長の高岡達之氏に話を振る。

“400万円の返済ができる、できないの人”が、他所の人の娘さんを、手塩にかけてという言い方になっちゃうんだけど、“奥さんとして迎えて食べさせていけます”ということ(を言えないのではないか)に対して一般の人としてみればどうなのか》

 吉川氏同様に、小室氏の甲斐性のなさを追及する高岡氏。宮根は時間を確認して《それは一般家庭でも同じですからね》とまとめて、次の進行に移ったのだった。『スッキリ!』の加藤同様に自身の意見は置いておき、番組進行に務める姿があった。

・TBS系

 TBS系『グッとラック!』では立川志らくが、秋篠宮さまのお言葉を《小室圭さんがどう受け止めるのか》として、

《400万円は大変な金額だけども、お母さんの借金だろうがなんだろうが、世間が納得するのは(借金を返すために)一生懸命に身を粉にして働いている姿を見せていれば、(反対派の国民も)いろいろあったけども頑張っているなと。秋篠宮さまがおっしゃる、世間が認めてくれるに繋がったのかな》

 出演した橋下徹氏は《お金の問題は解決してもらいたい》と注文しながらも、《しんどいところを乗り越えた結婚のほうがあとで固い絆になる》とご結婚に前向き。さらには、

色々な考えた方を国民は持っていいんですけど、ここまで眞子さまが言われて、反対だとかダメだとかいう人ってどういう気持ちなんですかね

 反対派の国民に対して疑問を投げかけた。

 続く『ひるおび』(TBS系)では、冒頭はまさかの宮崎謙介元衆議院議委員の不倫騒動。11時半の『TBS NEWS』では“お言葉”に触れて、《「結婚を認める」に町の声は》と、皇居付近を歩く国民のインタビューを紹介する。

《ハッピーエンドになりそうでよかったと思います》
《自分の娘であっても、どうしてもと言われれば呑むしかないのかな》
《うれしいですね。幸せになってもらいたいですね》

 ニュース明けの『ひるおび』第2部でようやく、皇室問題を扱ったのだ。番組では、結婚自体は決定のものと前提として、独自の《結婚への道のり3つの方法》を提示。

1、納采の儀を経た結婚ー説明が広く国民に認められれば結婚関連の行事の再開も
2、婚姻届を自ら提出するような形ー「皇統譜(こうとうふ、皇室の戸籍にあたるもの)」を取り寄せ届出 受理されれば除籍へ
3、結婚前に皇室離脱を表明(その場合 皇室会議の承認が必要)

 これに、北京五輪の水泳競技400メートルメドレーリレー銅メダリストで、スポーツキャスターの宮下純一氏は《自分も娘がいる立場》と前置きし、

《親としては多くの方々、近い方々も認めてくれる環境を整えてあげたい。でも、自分(親)から働きかけるのではなくて、やはり(娘が)結婚する相手の方が自分から見せていくことが誠意だと思う。

 今回(秋篠宮さまが)認めるという言葉をおっしゃられたことで、“待ってるよ”というメッセージにも感じるので、(小室氏が)アクションを見える形で起こしていかないと、“1番”のみなさんに祝福されるという形は難しくなりますよね》

 司会の恵俊彰も《“(秋篠宮さまにすれば、結婚を)承知しましたよ、認めましたよ。でも、3つのうちのどれになるかはまだわかりませんよ”ということですよね》と、小室氏次第であることを強調した。

秋篠宮さまが「反対」できないワケ

 一方で、報道局解説委員の牧嶋博子氏は、秋篠宮さまが眞子さまのご結婚をお認めになったワケを解説。

ご自身が恋愛結婚で、かつ昭和天皇の喪中に結婚するのか、という周りの声もございました。それでも結婚されたということで、誰よりも眞子さまのお気持ちを理解されているという風に私は思います》

 秋篠宮さまご自身の経験から、「反対」とは言えない立場だったということなのか。

・フジテレビ系

 フジテレビ系『とくダネ!』は借金問題に切り込む。元婚約者男性が《自分が2人の結婚の障害になってはならない》として、小室氏側に返金を求めないとしていることを紹介。しかし、産婦人科医の丸田佳奈氏は“身を引いた”理由に、

《“おふたりの結婚”を出されるのが、正当な理由になり得るのかなと感じます。自分が娘を結婚させる側の母親だとすると、“お金のことを僕(元婚約者)が言わなくなれば結婚を認めてもらえる家なんでしょ”と思われるのって、ちょっと失礼じゃないのかなと感じます。

 あとは結婚する男性(小室さん)も借りたのか、もらったのかは別としても、“今後400万円返しますよ、渡しますよ”というぐらいの余裕のある男性を、私なら望みますね》

7月上旬、勤務先の洋菓子店から退勤する小室佳代さん。金銭トラブルの進展はいまだなし

 司会の小倉智昭キャスターもやはり、小室氏の姿勢に納得していないようで、《これは皇室ならずとも、一般のご家庭で考えても、娘さんをこの状況下で嫁がせるというのは、賢さん、父親はなかなか“うん”とは言わないでしょう》と、俳優の石黒賢にバトンタッチ。

婚約内定会年で小室さん爽やかでいい人だな、と思っていたのが、時を追うごとに、だんだんと報道もいろんな形があるんでしょうけども、なんとなく違和感を覚えてきたのは僕だけではないでしょう。

 やはり、みなさんおっしゃるように、男が、女が、というのは古臭い考えかもしれませんが、結婚するんだから男の方がきちんとした対応をしてほしいと宮さまは望んでいらっしゃるように僕も思います。小室さんを責めるわけじゃないんですけども、ここは頑張って男を見せてほしい》

 最後は若干投げやり気味の小倉。《とにかくおふたりが結婚に向かって、順調に歩まれることを祈りたいとは思います》

2人だけの世界になる怖さ

 坂上忍がMCを務める『バイキングMORE』(フジテレビ系)でも、批判の矛先が向けられたのは小室氏だ。坂上が『とくダネ!』同様に、返済がなくなる可能性に触れて《小室家の粘り勝ちみたいになっちゃう?》と、月曜日レギュラーのアンミカが、

《あくまでお相手の方(佳代さんの元婚約者)が(眞子さまの)幸せを願って身を引かれただけであって、どうしても小室さん側の謙虚さとか誠実さで国民のみなさんが納得する形には向かっていない気がする》

 と、全ての国民が借金問題に納得がいっているわけではない、と言葉を強めた。

 坂上も結婚自体には一定の理解を示しながらも、どこか歩に落ちない様子。

国民的には“早くお祝いムードになりたい”って、多くの方が思っているんだけど。この決着の仕方だとなんか心の中にモヤモヤが残ったまま、うわべというか、表情では“おめでとうございます”みたいになりかねないのはどうなんだろう、と僕は率直に思っちゃったんだけどね》

 元フジテレビアナウンサーの高橋真麻もこれに続く。

《純粋におめでとうとは言えないですし、みんな眞子さまを自分の娘のように感じて心配だと思うんですよね。怖いのは、仮におふたりが結婚されて2人だけになったときに、周りが離れていくことによって、より2人だけの強固の絆ができて、2人だけの世界になってしまうのも怖いと思っています》

・テレビ朝日系

 各局が足並みを揃えるかのように、秋篠宮さまの心情を察するような構成を組み、一方で小室氏側に対しては辛辣にも思える意見も見受けられた。ところが、一線を画した報道を続けているのがテレビ朝日系『羽鳥慎一モーニングショー』だ。

 コメンテーターの弁護士・山口真由氏が《多くの国民が、私を含めて“もう、結婚すればいいんじゃないかな”。そうじゃないと、絶対におふたりの気持ちはおさまらないだろうと思っている》と話すと、周囲は“うんうん”と頷き、司会の羽鳥慎一も、

《これだけ長い年月で2人変わらないんだったら、っていう感情になっている人は多いと思います。だから、小室さんがちょっと動くだけで(国民感情は)ガラッと変わる気はします》

そもそも“借金問題”は存在しない

 テレビ朝日局員の玉川徹氏は持論を展開する。

2017年9月3日に行われた婚約内定会見では笑顔を見せていたが……

《小室さんもね、“借金じゃない”と言うのは僕もよくわかります。結婚前提に付き合っていた、婚約していた人にプレゼントをしていたものを、“婚約が破棄されたからプレゼントや指輪を返せ”と言っているようなものじゃないですか。それはないだろう、って僕は一般的に思いますよ。

 でも、その方が(お金に)困っているんでしょ? だったら、お世話になったって、感謝していると、ご好意に大変感謝しておりました、ということも小室さんはおっしゃっているわけですよ、文書の中で。だったら、“借金ではないけども、お困りだったら”とお礼という形で幾ばくのものを渡して解決することもできるのかな》

 さらに玉川氏。《小室氏側が僕はおふたりが結婚することに対しては絶対に全面的に応援なんですよ。お互いが好きであることを原点にしない結婚なんて、後々言いわけがないんだもの》

 10月23日の放送でも《堅苦しい日本にいるよりも、米国でおふたりで自由に人生を生きてほしい》と応援宣言をしていただけに、納得の“擁護派”といったところか。

 番組には元宮内庁職員の皇室ジャーナリスト・山下晋氏も出演し、総括していた。

《上皇陛下も昔からおっしゃっていることで、秋篠宮殿下もお子さんの頃から“口にしたことは必ず守れ”“できないことは口にするな”という教育を受けてきています。殿下が2年前の記者会見で(2人の結婚を)おっしゃったわけで、そう簡単にコロッと変えるわけにはいかない。何らかのちょっとした動きでもいいから(小室氏側に)していただきたい。そうすれば納采(の儀)とか国儀も、殿下はしやくすくなるのかなと思います》

 すでに“ご結婚すること”は既定路線となりつつある眞子さまと小室氏。時期は未定とされているが、全国民が納得しておふたりを祝福する日はやってくるのだろうか。