渡部建

 今年6月、女性に対する愛情がまったく欠落した“多目的トイレ不倫”を暴かれたお笑いコンビ、アンジャッシュ渡部建(48)の周囲が、急に慌ただしくなってきた。

 騒動以降、謝罪会見することもなく逃げとおしていたが、12月3日夕方すぎに急きょ、謝罪会見を開くことになった。

世間の“渡部アレルギー”

「きっかけになったのは、大みそかに放送される日本テレビ系バラエティー『ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!』の特番『絶対に笑ってはいけない大貧民GoToラスベガス24時』に渡部が出演すると報じられたこと。収録も済んでいることが明らかになった」

 と解説するのはスポーツ紙芸能記者。先月末、日本テレビの定例社長会見が行われたが、

「日テレ幹部も、ゲストが誰か教えてもらえない、と言っていました。ま、サプライズ出演がウリの番組ですからね、制作スタッフ以外にはあえて知らせないというスタンスのようです」(前出・スポーツ紙芸能記者)

 だが、バレた。

 その報道にダウンタウンの松本人志(57)は、「ルール違反も甚だしい」とレギュラー出演するフジテレビ系『ワイドナショー』で不快感を伝えたが、松本以上に不快感を覚えたのが世間一般だ。

「渡部に対する世間のアレルギーがネットなどに猛烈に噴出し、目先の効く日テレの制作サイドも焦った。会見をしないまま復帰させてしまうことによって、ダウンタウンの番組そのものが傷ついてしまう可能性もある。所属事務所に対し、放送までに謝罪会見をしてほしいと伝えたそうです」(情報番組デスク)

 同番組はこれまでも、やらかした人間のみそぎにひと役買って来た。“アパポイント不倫”の袴田吉彦(47)、“4WD不倫”の原田龍二(50)、そして「4年ぶり2度目」の不倫が最近明らかになったばかりのあの宮崎謙介(39)も出演したことがある。

「芸能界にはいじられることによってやらかしたことを薄め、笑いにしてくれる浄化装置がある。ガキ使はそのひとつ。『サンジャポ』もそうですけどね」(放送作家)

 袴田も原田もテレビ番組出演前に謝罪会見を開き、その後もいろいろ番組でいじられつつ大みそかの“ガキ使”への道に乗り、自分たちの不倫をネタにした。

「渡部は、プライドが高いことで通っている。そんな“謝罪道”が描けなかった」(前出・放送作家)が、取材に応じる以外の道もない状態に陥った。

もう逃げられない、渡部建

「これまでダンマリの逃げまくり、いきなり番組復帰することに、潔さがないとか、計算高さが見えるとか、すべては遅きに失したとか、ネットの住民が拒絶感を示しています。そういった声はスポンサーも敏感にチェックしていますからね」(前出・情報番組デスク)

 もう逃げられない……。かくして渡部は詰んだのである。

 例え遅きに失しても、謝罪会見を開くことは仕事復帰に向け避けてとおれないこととして見ることができるが、会見が吉に出るか、凶に出るかはまた別問題。取材陣からは厳しい質問が飛ぶ。それに対して逃げることなく、誤魔化すことなく答えられるのか。

「特に渡部の場合は、妻で女優の佐々木希に関する質問も出る。どういう話し合いがなされたのか、離婚は避けられたのか。下手に答えれば、佐々木のイメージにも傷がつくことになる。かなりの想定問題集を作って、対策してくるでしょうね」(芸能リポーター)

 所属事務所がファクスした会見開催を伝える紙には「一連の報道についてご説明」とある。

「会見したからといって、即復帰とは考えていないようです。“ガキ使特番”出演で、世間の拒絶反応が出たので、会見後にどうなるかはわからない。収録済みの“ガキ使特番”だって、あまりにも世間のバッシングが止まらなければ、編集でカット、という判断もあると思いますよ」(前出・情報番組デスク)

 説明したからといって許されるわけでもなく、やらかしたことのイメージの悪さからテレビ局は使いずらい。

 会見をすることが伝わったタイミングで、かつてMCを務めていたTBS系『王様のブランチ』を降板することが明らかになった。今年9月にはラジオ番組も終了し、渡部の芸能活動は八方塞がりの状態になっている。

 さて、詰んだ状況を、3日の会見で打破することができるのか。世間の風向きを変えるような最善手が、渡部にはあるのだろうか。

 3日19時、運命の会見時間が迫る。

〈取材・文/薮入うらら〉