「11月28日、高畑裕太さんがツイッターで撮影現場への復帰を宣言しました。今年8月には自身の公式サイトを立ち上げていますし、芸能活動を本格的に再開するようです」(スポーツ紙記者)
彼は女優の高畑淳子の長男で“2世タレント”として活躍していた。
「'15年の朝ドラ『まれ』で主人公の幼なじみ役でブレイクし、持ち前の体格のよさと天然キャラで人気を得ました。彼は淳子さんと事実婚状態だった俳優の大谷亮介さんとの間の子。姉の高畑こと美さんも女優ですから、役者一家ですね」(芸能プロ関係者)
デビュー早々、順風満帆だった俳優人生が一転したのは、'16年8月のことだった。
「強姦致傷容疑で逮捕されました。映画『青の帰り道』の撮影で宿泊していたホテルで、深夜に女性従業員へ歯ブラシを部屋に届けるよう要望。客室へ届けに来たところで無理やり部屋に連れ込み、性的暴行を加えたと警察が発表しました」(前出・スポーツ紙記者)
後日、被害者との間で示談が成立。同日には不起訴処分となったが、“歯ブラシ騒動”の影響は大きかった。
「事件の4日後には日本テレビ系の『24時間テレビ』で生放送の番組パーソナリティーを務める予定でしたが、急きょ降板になるなど多くの番組や映画が対応に追われました」(テレビ局関係者)
かつて母・敦子は芸能界復帰を否定していたが
芸能活動を自粛した彼は、後に遺品整理のアルバイトをしていることが報じられた。
'18年6月に、週刊女性が裕太を直撃取材した際は、劇団の裏方として働いていることを認めつつも、芸能界復帰については言葉を濁していた。とはいえ、やはり夢は諦められなかったようだ。
「'19年8月に、芸能活動を再開しました。脇役でしたが、下北沢の小劇場で舞台に出演したんです」(舞台関係者)
今回の復帰宣言も、家族のバックアップで実現できた。
「姉のこと美さんも彼にふさわしい仕事のオーディションを紹介していたようです。SNSに投稿していた撮影というのもその中のひとつでしょう」(前出・芸能プロ関係者)
芸能関係者との縁も、まだ切れてはいない。
「裕太さんは事件後にダンサーの菅原小春さんと交際するなど芸能人たちとの交流は続いています。彼のホームページに掲載されている写真も、菅原さんと親しいカメラマンが撮影したものです」(同・芸能プロ関係者)
夢に向かって1歩ずつ前進しているようにも思えるが、かつて淳子は裕太の芸能界復帰を否定していた。
「事件後の記者会見で、“いつか芸能界に戻してあげたいという気持ちはあるか”という記者からの質問に対して“してはいけないことだと思っています”と答えていました。とはいえ、女手ひとつで育てた裕太さんを可愛がり、芸能界デビューのときは多くの関係者に働きかけていました。本心では俳優に戻ってほしいと思っているはずです」(前出・スポーツ紙記者)
家族4年間の苦しみを考えてほしいです
“現場復帰宣言”をした息子のことを、今はどう考えているのか。
12月上旬、自宅から自転車で出かける淳子を直撃した。
─息子さんの現場復帰おめでとうございます。今回の宣言をどう思っていますか?
「……まず、あの事件に対して、あなたはどう考えていらっしゃいますか? 本当に息子が、あんなことをしたと思われているのですか?」
質問に応じず、記者に向けて見解を問い返す彼女は、事件に関する報道に不満を持っている様子だった。
─確かに事件の情報は、各社で交錯していましたが……。
「だったら、管轄の警察にお聞きになればいいじゃないですか? あのとき、私たちはメディアに追いかけられて、事実を正すよりも平穏が欲しかったんです」
事件当時、謝罪したのはバッシングを鎮めるためだったと語る彼女は、被害者側にも不信感を抱いている。
「相手は被害届を出してすぐに“いくら出すんだ”と示談金を要求してくるなど、非常識なところがありました。それで警察は彼らの言い分がおかしいと判断して、不起訴処分にしたんです」
事件を仕組まれたものと訴えながら、息子の現状を葛藤と苦悩を交えて語る。
「私も親バカかもしれませんが……。逃げてばかりじゃいけないなと思っています。私たち家族の4年間の苦しみを考えてほしいです」
そう言い残すと、自転車に乗って去っていった。
裕太にも公式サイトを通して復帰宣言についての質問を送ったところ、
「これまでもいっさい取材はお受けしておらず、現況その予定は立っておりません。恐縮ですが、ご期待に応えるのは難しいかと思います」
と、返信が返ってきた。
「将来的には映画に出たいという思いがあるようで、今は舞台や動画配信などで活動の場を広げていきたいと周囲に語っているそうです」(前出・芸能プロ関係者)
彼の姿が画面で見られる日も、そう遠くないのかもしれない。