芸能人といってもひとりの人間。きらびやかな世界で生き抜く彼らの“恋愛事情”は一体どんなものなのか。恋愛コラムニスト・恋愛カウンセラーの堺屋大地が話題の芸能人たち恋模様を、過去の発言や印象から紐解く──。
12月10日、人気俳優・松坂桃李(32)さんと人気女優・戸田恵梨香(32)さんの結婚のニュースが駆け巡り、驚きと祝福の声で溢れています。
そこで今回は誠に勝手ながら、恋愛コラムニスト・恋愛カウンセラーである筆者が、お2人の結婚について独断的な推察を交えながら分析したいと思います。
松坂桃李「主導権は戸田さん」発言
お二人は2015年公開の映画『エイプリルフールズ』で共演した際、公開直前イベントに登壇。イベント司会者から、もし二人が付き合うとしたら? という質問が投げかけられます。戸田さんが「どうでしょうね。まぁ楽しくやっていけるんじゃないですか」と話し、それを受けて松坂さんが「完全に主導権は、戸田さんが握ることになると思います」と自虐のようなコメントをしていたのが印象に残っています。
そんな人気俳優同士の電撃結婚のニュースを知った際、第一印象として、この二人にはとても好感度があり、夫婦として歩んでいく姿が想像できました。これまでに見てきた芸能人の熱愛や結婚報道の中でも、さわやかさを感じたのです。
戸田さんと言えば、村上信五さん、松山ケンイチさん、綾野剛さん、勝地涼さん、成田凌さんといった共演俳優との熱愛報道が多い女優。恋多き女のイメージが強いですが、恋の数だけ別れの数があったわけです。
そんな彼女がまさかの電撃結婚。世間に衝撃を与えたのは、ひっそりと愛を育んでいたことだけでなく、そのお相手が今をときめく人気俳優・松坂さんだったからということもあるでしょう。お似合いの夫婦誕生にSNSでは祝福の声が相次いでいました。
お相手の松坂さんと言えば、特撮作品『侍戦隊シンケンジャー』(テレビ朝日系)のレッド出身で、いわゆるイケメン俳優として世に認知されてきました。今は硬軟どんな役でも演じられる演技派俳優といったポジションですが、イケメンであることに間違いはありません。
そんな“イケメン”という概念には「プライドが高そう」というパブリックイメージがあります。
もちろん、世の中のイケメン全員がプライド高いわけではないでしょうが、やはりビジュアルがいいとチヤホヤされる人生を歩む可能性は高く、承認欲求が満たされやすい環境で育ってきます。自己肯定感が高くなるのも想像に難くありません。その結果、恋愛面で自尊感情が高くなっていくのは、ごくごく自然なこと。
しかし松坂さんは、いい意味でそういった“イケメンのスタンダード”から外れており、“尻に敷かれる才能”があるように見えるんです。
オタクっぽさのある松坂桃李
彼は自他ともに認めるオタク気質で、“キング”という愛称を得るほどスマホゲーム『遊戯王 デュエルリンクス』にドハマりしているのは有名な話。また、菅田将暉さんのラジオに出演した際に、オンラインゲーム『ファイナルファンタジーXIV』を始めたことを報告しつつ、公共の電波に乗せて自らのオンライン名を公表したうえでフレンド募集するという、マイペースかつ破天荒な行動に出たことでも話題に。いずれにしても、端正なルックスからはちょっと想像できないほど、ガチなゲーマーのようです。
また、オタク気質はゲームだけに向けられているわけではありません。前出の『エイプリルフールズ』公開直前イベントで、松坂さんがかなり本格的な双眼鏡を愛用しているという話の流れから、戸田さんが地方ロケで泊まったホテルでのこんなエピソードを語っていました。
「(松坂さんが双眼鏡を使って)ホテルの窓から人をこうやって覗いて、“あぁ、みなさん、働いてらっしゃいますねぇ”とか言ってるわけですよ(笑)。おかしいじゃないですか。“それ、おかしい”って言ったら、“え、みんな持ってるんじゃないの?”って言われて。持ってるわけねぇだろがよ! ってね(笑)」
戸田さんからの愛あるイジリを、松坂さんは嬉しそうに聞き入っていたのです。その二人の様子から、チャキチャキと明るい妻からのイジリやツッコミを、反論もせずに穏やかな笑顔で受け止める夫。そんな“家庭像”の片鱗が見えた気がしました。
それはまさに共演映画のイベントで松坂さんが語った「完全に主導権は、戸田さんが握ることになると思います」というセリフそのもの。筆者はまさにその言葉どおりの夫婦生活になると考えていますが、それは気の強そうな戸田さんが旦那を尻に敷きたがっているからというわけではありません。松坂さんが奥様を立て、自然に自ら尻に敷かれにいける度量があると思っているからです。
器の小さい男や、本当は自信がない男ほど、自分の力を誇示しようとして夫婦間のパワーバランスで勝とうとしがちです。そういう男は“男らしく俺が引っ張っていく”という大義名分のもと、主導権を握りたがるし、タチが悪いとモラハラ旦那のようにもなっていきます。どうしてそうなってしまうかというと、器が小さい男ほどハリボテのつまらないプライドを持っているからでもあります。
本当にデキる男ほど、外では実力に裏付けされた自信で大きな仕事を成し遂げていく一方、家では常に柔和な態度で奥様に手綱を握ってもらう。
ちょうどドラマ『半沢直樹』(TBS系)の半沢直樹と妻・花の関係性がソレですね。外では鬼の形相でバリバリ仕事をこなす半沢も、家では明るく勝気な花の尻にニコニコしながら敷かれている。
――何をやってもうだつが上がらない男が尻に敷かれているのは必然。ですが、仕事のデキる男が尻に敷かれるのは、自ら尻に敷かれにいく才能(度量)があるから。
要するに筆者は、松坂さんを半沢直樹になれる男だと思っているんです。