人気に衰えを見せない『鬼滅の刃』。キャラクターの誕生日にグッズで『祭壇』を作って、推しへの愛を表現するファンも。
『鬼滅の刃』の沼がすごい……
公開された映画の興行収入が歴代最高の300億円に迫るなど一大ブームを巻き起こしている『鬼滅の刃』。どっぷりハマりすぎて“沼落ち”したファンは、好きなキャラクターへの愛情を表現するための『祭壇』を作るという。
「ぬいぐるみやアクリルスタンドなど数種類のグッズを用意。キャラの誕生日や記念日を祝うために、推しキャラ関連のグッズを並べて飾るのです」(アニメ誌編集者)
大きい規模の祭壇は同じアイテムを数十個単位で並べる。そのため、わざわざスタジオを借りて数日かけて製作する人もいる。
ファンたちは、まさに“全集中”でキャラをお祝いしたいのだ。
「昨年10月くらいからグッズを集め、スペース代や小道具代なども含め10万~20万円ほどかかりました」
そう話すのは青山友里さん(20代・仮名)。推しは主人公・竈門炭治郎の親友で、『鬼殺隊』同期の嘴平伊之助。今年4月22日の伊之助の誕生日に合わせて『バースデー祭壇』を作成した。
「ケーキだけでお祝いするのは物足りないし……でも鬼滅の刃への思いが強く、伊之助への愛を何かで表現したい。そこで私も祭壇にチャレンジしたい、と思ったんです!」
スタジオを借り、ポスターや色紙や缶バッジなどを並べ祭壇をしつらえた。こだわりは鬼滅のキーアイテムである『藤の花』を飾ること。
グッズの総額に驚愕!
「事前にデザインは作っていましたがバランスをみながら配置するのが大変でした。グッズを置く場所や種類、並べる個数を変えたり……。何度もやり直して1日がかりで納得のいくものができました」
この規模の祭壇作りは初めて。それほどにまで心を動かされた伊之助の魅力を聞くと、
「まず、猪のかぶりものとその下の顔のギャップにやられました。最初は弔いの意味すら知らなかった伊之助も仲間の死を目の当たりにして命の尊さを学び、人の優しさに顔をほころばせ、炭治郎や仲間たちを心配して……その成長に胸を打たれました」
不死川玄弥とその兄で風柱の実弥兄弟を推す河野瑞樹さん(10代・仮名)も祭壇を作るひとりだ。
「2人の悲しい過去や物語後半の戦いで実弥の本心を知ったことで一気に不死川兄弟の沼に落ちました。敵の鬼の悲しい過去も描かれ感情が揺さぶられました。こんなに心に響いた作品は初めてかもしれません」
熱い不死川愛にあふれる河野さん。これまでも別の作品のキャラクターで祭壇を作ったことはあるというが、鬼滅への思い入れは強い。11月29日の実弥の誕生日にも自室の一画に祭壇を設けた。
ぬいぐるみやアクリルスタンド、缶バッジなどで立体的に並べて、迫力を演出。
「同じ種類のアイテムを集めるのが大変でほかのファンと“お取引”し、譲ってもらいました。祭壇のグッズを見ていると、譲ってくれた方のことや原作の場面が甦って感慨深かったです」
グッズには総額20万円ほどはかけたというが、
「SNSにアップしたところ反応がとてもよくて、ファンとの交流も深まりました」
祭壇はファンをつなげるツールにもなるの。来年1月7日の玄弥の誕生日にも祭壇を作る予定だ。
鬼滅沼はまだまだ続く。