草なぎ剛 撮影/廣瀬靖士

 主演映画『ミッドナイトスワン』が大ヒットを記録中の草なぎ剛。「自分を褒めてあげたい」と笑顔を見せるつよぽんが話す2020年、そして2021年のことーー。愛犬のクルミちゃん&レオンくんとのほっこりエピソードも!

ありがとう人生!

――今年は大活躍でしたね。

代表作満載なんだよね(笑)。1月は、舞台『アルトゥロ・ウイの興隆』があって、いま思うと、コロナが広がる前にできたのが本当によかったし、こういう舞台もあるんだなって、新しい扉を開かせてくれた作品で。そして9月に公開した『ミッドナイトスワン』も口コミで広がって、まだ見てくれてる人がいるし。自分を褒めてあげたい。ご褒美ほしい!(笑)

――映画館では見られましたか?

「1回新宿で見た。雨の日で最後の回だったんだけど、お客さんがたくさん来てくれてて。僕もまた“追いスワン”しようと思ってる。こういう作品って何百本やっても、出会えるかわからないものだから、神様からご褒美もらったなって。公開10週目の舞台挨拶も普通ないことだし、感無量だね。“ありがとう人生! ありがとうミッドナイトスワン!”って思いました」

――最近のプライベートは?

「クルミとレオン、2匹連れて散歩に行くのが日課になってるかな。世の中の状況は日々変わるけど、そういうなかで、散歩ができたり、仕事ができたり、おいしいものを食べたり、買い物ができたり、そういう日常って当たり前じゃなくて、素晴らしいことなんだよっていうのを、神様とワンちゃんが言ってくれてる感じがして。散歩中、ショーウインドーに映る自分を見るたびに、幸せだなぁって思う

――来年は大河ドラマ『青天を衝け』も控えてますね。

「共演の堤(真一)さんとは以前も共演があったんですけど、久しぶりなので身が引き締まる思いもあるし、やっぱり時代劇は緊張する。竹中直人さんとは初めてだし、そういう先輩方のオーラに圧倒されて緊張でセリフが言えなくなっちゃったり、そういう感覚も久しぶり。でも先輩方から若い方まで、みなさんと芝居でぶつかり合いながら激闘してますかね(笑)」

気になるアレコレQ&A

クルミちゃんがヤキモチ!?

「(愛犬の)レオンはまだちっちゃくて、気温の変化とかで風邪ひいたり調子崩すから、そこは人間の子どもと一緒だよね。いちいち病院に連れてったり大変だけど、鼻水たらしたりしてるのもかわいいよ(笑)。でも、そうやってレオンばっかりかまって抱っことかしてると、(母親の)クルミちゃんがヤキモチ焼いて、つまんなそうにしてるから、フォローしてあげないといけないな」

ネイチャー剛が開花

「秋ぐらいに友達とキャンプに行って、自然に触れる気持ちよさを改めて感じたから、来年はもっと森とか川とか自然の中に身を置きたいなって。今年はずっと家の中にいたしね。もともとは自然よりも都会的なビルとかのほうが好きだったんだけど、今年から急にネイチャー剛が開花して(笑)。やっぱ自然の中は時間の流れ方が違うし、気持ちいいよね」

ギターが曲を書かせてくれる

「曲を作るときは、テーマとか何も考えてないんです。ギターをポロンって弾いてると、ギターが書かせてくれる感じ。シンガーソングライターの方とかだと、今回はこういうテーマでとか頼まれて作ると思うんだけど、俺に頼んでくれる人いないから(笑)。だからギターを弾いて「次は何かな〜、迷ってる〜♪」とか言ってるうちに詞がハマってできてくんだよね」

ビンテージギターで新作を披露

「このあいだのファンミーティングで披露した『みち』っていう曲は、いつかまた、ギターの“はっぴょう会”をやれたら披露しようと思ってた曲。1950年代のビンテージギターで生音でやったんだけど、そんなのやってる人、奥田民生さんと僕ぐらいしかいないから、結構すごいことやってんのよ(笑)。技術も経験もないのにすごい無謀だよね(笑)

最近テンションが上がったこと

テンションが上がるのは、パクチー鍋を作るときかな。トマトとお豆腐と豚肉と、あとレタスとかキャベツとかとパクチーとかを入れるの。辛くてスパイシーな感じもあるんだけど、だしをとってレモンとお酢を入れて酸っぱい感じがすごくハマって。食べると“酸っぱらしい!”ってテンションが上がる(笑)

取材・文/渡邉朋子 スタイリスト/黒澤彰乃 ヘアメイク/荒川英亮