経済活性化のために「懸賞キャンペーン」を行う企業が増えている今は、懸賞応募の絶好のタイミング! とはいえ、近年は、はがきでのオープン懸賞は減ってきている気がするが……。懸賞界のレジェンド、ガバちゃんこと長場典子さんに聞いてみた。
懸賞でマンションを手に入れた懸賞レジェンド。懸賞主催者や懸賞達人の取材で全国を飛び回る、日本で唯一の懸賞ライター。著書に『ガバちゃんの懸賞入門』(白夜書房刊)
はがきで送るなら目立つしかけを!
「減った今こそ当選のチャンスなんです! 応募する人もネットより減っているからこそ当選確率がアップしています。また、はがき懸賞でも、商品を買って当てるクローズド懸賞の数は減っていないので、さらにチャンス倍増! スーパーの懸賞棚などをこまめにチェックしてみましょう。
キャンペーン開始後は、なるべく早く送るほうが当選確率は高いんですよ! コロナ禍で旅行やイベント関連の商品は減りましたが、高級肉や美容家電などのおこもり商品が増えています。楽しく応募して、商品もゲット! ステイホームを楽しみましょう」(長場さん、以下同)。
コメントを書いたり、デコったりといった工夫ができるのは、はがき応募ならでは。当選確率アップのためにもぜひ、取り入れてみましょう!
☆しかけ1. コメントを入れる
主催者は応募者のコメントをよく見ているものです。ただ「欲しい」だけでなく、具体的なイメージを書くのも手。
「例えば車が当たる懸賞なら『ドライブが大好きな〇歳の娘をいろいろな場所へ連れて行ってあげたいです』といったコメントを書くことで、本当にその車を欲しいと思っていることが伝わります。また、懸賞の対象商品などの感想や要望などを入れるのもおすすめです」
☆しかけ2. デコレーションする
パッと目立つ装飾を入れたデコはがき。マスキングテープなど市販品を活用すれば、簡単にデコはがきが作れます。ただし、テープは質が悪いものを使うと途中ではがれてほかの郵便物に付着して汚くなったり、誤配送の原因に。少し高くてもしっかりしたものを使って。
「開始後すぐ出すほうが当選確率が上がるので、懸賞を知ってからデコり始めたのでは出遅れます。時間を見つけて、あらかじめさまざまなパターンのデコはがきを用意しておくのがおすすめですよ」
始めてみると夢中になってしまう、工作感覚のデコはがき作り。せっせと作り置いておきましょう!
【買って当てるクローズド懸賞のコツ】
バーコードや応募券などを貼って送るクローズド懸賞は、少し敷居が高くなるぶん当選確率はアップ!
1. レシートは固形のりで
レシートを貼りつける際、水のりを使うとレシートがよれて見た目が悪くなるので固形のりを。テープは粘着のりによって感熱紙の印字が消えることがあるので、透明OPP袋に入れてからテープで貼るのが理想。
2. 目立つように線を引く
レシートを貼りつける場合、対象商品や日付、合計金額など、主催者が確認しなければいけない項目事項にはわかりやすいアンダーラインを引きましょう。ただし印字の上に使うと字が消えてしまう蛍光ペンもあるので注意。
3. レシートの貼りつけ場所
専用はがきの場合、レシートの貼りつけスペースが小さいことがあり、うまく貼れないことも。そんなときは広告となっている裏面にきれいに貼りつけ、貼りつけ欄に「レシートは裏に貼りました」と書けばOKです。
4. 応募シールは上からテープ
缶などについている応募シールを貼りつけてそのまま応募すると、配達途中でほかの郵便物にくっついてはがれてしまう可能性があります。貼りつけたら上からテープでおさえて、はがれにくくしましょう。
達人はがき実例集〜長場さんの場合〜
当選総額4000万円以上という長場さんをはじめ、デコはがきでは懸賞界で名高い、なお妻さん、あいぴさん、に登場していただき、コメントやデコのコツを教えてもらった!
◎商品に合わせた殺し文句が決め手!
「私はあまりデコらず、コメントで勝負します。あたたかい言葉やユーモアのある表現で、主催者の心をつかみます」(長場さん)
1. 干支×ユーモアの最強タッグで攻める
丑年にちなんだスタンプを使い、牛肉懸賞に応募。短く、大きな文字のユーモアで印象づける。(※以下、見本ハガキ各種は写真ページで確認を!)
2. 欲しい気持ちを上品にアピール
白髪染めの懸賞。「艶髪を楽しみたい」と、当てたい気持ちをマイルドに現し、品のある見え方に。
達人はがき実例集〜なお妻さんの場合〜
◎インパクト命!表には「感謝」のひと言を
「私のはがきの特徴は書くスペースが少ない『見せはがき』。はがきのインパクトで当てる作戦です。コメントや住所はすべて表側に書きます」(なお妻さん/三重県在住)
懸賞歴39年。当選総額3600万円相当。得意分野はオープン懸賞。宿泊券や現金当選が得意で、1年に500回以上の当選。懸賞に専念するため地方公務員を早期退職。懸賞専業主婦。
1. ありがとうを素直に表現
「ステキな企画に感謝します」というストレートな一言で、星のリゾートペア宿泊券11万円相当など高額賞品に当選。
<ポイント>
創業○周年記念のプレゼント企画では、花束でお祝いするイメージでデコレーションハガキ作成。裏には自分の結婚記念日を。
2. 「感謝」のシールを表側に
毎年クリスマスケーキをホールで15個以上当選、みんなに「お福分け」して、さらに当選運も上がります!
<ポイント>
「ステキな企画に感謝します」などの言葉を印字した手作りのオリジナルシールで先に「お礼を」伝えます!
達人はがき実例集〜あいぴさんの場合〜
◎豪華なデコと彩のある言葉で担当者の心をキャッチ!
「私はラインストーンやパールなどのパーツや、端切れを使ったデコはがきが得意。文章には、躍動感や温度を感じるコメントで彩を入れます」(あいぴさん/北海道在住)
1. 「ド級インパクト」など華のあるワードを
サイングッズが当たる懸賞では、1月なので金襴(きんらん)という豪華な生地に、当たったプレゼントと共に過ごす1年の抱負を。
<作り方>
1.はがきに両面テープで金襴を貼り、周囲をカットしてボンドでほつれどめ。
2.画仙紙を両面テープで上から貼り、周囲をリボンで囲む(両面テープで貼る)。
3.布用ボンドで半円パールなどをおく。
2. 「服」と「福」を繰り返す言葉の綾で
当選率の高いドレスデコを「服」と「福」にかけて演出し福袋の懸賞に応募。2021年の風水のラッキー色ラベンダーで。
<作り方>
1.はがきに両面テープで端切れを貼り、上からレースをおいてボンドで貼る。
2.画仙紙を両面テープで上から貼り、周囲をリボンで囲む(両面テープで貼る。
3.布用ボンドで巻きバラパーツを、ドレスパーツをデコパージュ用ボンドで貼る。
4.ラメパウダーをかけ、切り抜いた花パーツなどをおく。
(取材・文/鷲頭文子)