コロナ禍でスケジュールがズレていたドラマ界。ようやく足並みがそろった冬ドラマもいよいよ後半戦。そこで、主婦のみなさまにアンケートを決行! 主演の演技から脚本まで、言いたい放題です。
圧倒的人気はIWGPコンビ
「すべてのシーンに意味があって無駄がない」(47歳)、「4話の池袋ウエストゲートパークネタ、桐谷健太の演技は神回だった」(32歳)、「家族で食卓を囲む会話劇が最高!」(51歳)、「ジュジュ(西田敏行)ロスになりそう」(30歳)、「長瀬くんとクドカンコンビにハズレなし!」(36歳)
主婦のみなさまから圧倒的な1位を勝ち取ったのは『俺の家の話』(TBS系)。
ピークの過ぎたレスラー観山寿一(長瀬智也)が死期の迫った父親(西田敏行)のヘルパー(戸田恵梨香)と家族をめぐる異色のホームドラマ。
「長瀬智也さんと脚本の宮藤官九郎さんはこれまでTBSで『池袋ウエストゲートパーク』('00年)、『タイガー&ドラゴン』('05年)、『うぬぼれ刑事』('10年)と人気作品を生み出してきました」(ドラマ関係者)
2人のタッグは連ドラでは4度目、映画を入れると6度目だ。
「長瀬さんは今年の3月にジャニーズ事務所を退所するので、しばらく地上波でその姿を見られないかもしれません。そのことがあってか、スタッフ、役者さんともに熱を持って取り組んでいるのが感じられて、ちょっとしたシーンでも目頭が熱くなる。
介護や終活などの向き合うべき社会問題をテーマにしながらも重くなりすぎないさじ加減が絶妙で、さすがとしか言いようがない」(同)
『俺の家の話』に続くのは、視聴率で1位を独走している『天国と地獄~サイコな2人』(TBS系)。刑事の彩子(綾瀬はるか)と殺人鬼の日高(高橋一生)の魂が入れ替わる究極の“スイッチエンターテイメント”。
「『JIN─仁─』、『義母と娘のブルース』(いずれもTBS系)など綾瀬さん出演のヒット作を数多く手がけてきた森下佳子さんのオリジナル脚本。巧みに謎がちりばめられていて視聴者が考察することでも楽しめます。謎を作るだけ作って最終回にズッコケる推理ドラマが多いですが、森下さんなら伏線を巧みに回収してくれるという安心感もあります」(同)
主婦のみなさまのポイントは何といっても高橋一生さんの演技。
「入れ替わってからの高橋一生さんの仕草がとにかくかわいい!」(40歳)、「日高が殺人犯じゃないかもしれないとなってから先の展開が気になる!」、「高橋さんの彩子をずっと愛でていたい」(36歳)
ほかにもそれぞれに推しキャラがいるようで「味方であるはずの陸(柄本佑)が彩子を裏切るとかは絶対にやめてほしい」(42歳)、「八巻(溝端淳平)に癒される」(39歳)
次回の展開が気になって仕方がないです!
今年は“おばドラ”が流行る?
3位は、池脇千鶴のプロ女優魂が話題の『その女、ジルバ』(フジテレビ系)。
有馬しのぶさんによる同名コミックが原作。主人公である笛吹新(うすい・あらた/池脇千鶴)はアパレル会社で売り場販売をしていたが、倉庫勤務に異動させられ、沈んだ気分で40歳の誕生日を迎える。ふと見つけた高齢熟女バー『ジャック&ローズ』で働くことになり、人生が好転していく──。
「加齢や孤独をリアルに描いてくれる。年をとってもいいんだ、という前向きな気持ちになれた」(44歳)、「初回は池脇さんの老けた顔に圧倒されました。だけど回を増すごとにキレイになっていくし、やはり初回は役作りで老け込んでいたんだなと。ここまでできる女優さんはいない」(59歳)、「バーの草笛光子さんや中田喜子さんが美しくて元気をいただいています」(41歳)、「セリフのひとつひとつが心にしみる。50歳で結婚したので、新やスミレちゃん(江口のりこ)の40代独身の孤独や閉塞感は身にしみるようにわかる」(52歳)
『〜ジルバ』は'16年にスタートした東海テレビ制作の“オトナの土ドラ”枠で、初回放送視聴率の歴代1位(6・3%)を獲得。“おばドラ”ブームが来る!?
4位は夫婦のリアリティーが話題の『知ってるワイフ』。
妻の澪(広瀬アリス)に家事や育児を任せきりの銀行員・元春(大倉忠義)は、仕事場でもうだつがあがらず、職場で上司に怒られ帰宅すれば妻にビクビク。そんな中で偶然、過去にワープする方法を手にし、過去へ戻り違う人生の選択をする──。韓国ドラマ原作のタイムリープ作品。
「あっさり子ども2人を捨ててしまう元春のサイコパスっぷりにびっくりですが、アリスちゃん演じる澪が健気でかわいい。澪が元春に恋する姿にキュンとしてしまう方が多いのでは」(ドラマウォッチャー)
主婦の敵のような元春だが、みなさまはどう見ているのか。
「夫婦のすれ違いがリアル。元春は女を不幸にするタイプだけど、大倉くんが夫なら許せる(笑)」(36歳)、「アリスちゃんのクルクル変わる表情がかわいい」(43歳)、「関ジャニが歌う主題歌がいい。大倉くんだから元春がクズでも許せるキャラになっている」(38歳)
大倉くん絶賛の一方で、
「元春は現嫁の沙也佳(瀧本美織)も鬼嫁化させちゃうし、ヒス女製造機だと思う」(46歳)、「澪はこのまま元春ではなく津山(松下洸平)と一緒になったほうが幸せになれる」(40歳)
主婦のみなさまは頑張る主婦・澪の味方のようだ。
今クール唯一の学園モノ
5位は民放では今期唯一の学園ドラマ『青のSP─学校内警察・嶋田隆平─』(フジテレビ系)。
嶋田隆平(藤原竜也)が日本初のスクールポリスに! 毎話生徒の問題に焦点を当てながら、嶋田の亡くなった元彼女の死因に迫っていく。
「嶋田が何げに生徒に優しいところがいい」(50歳)
生徒役に注目する視聴者は多く、
「学園ドラマは生徒役のイケメンを探すのが楽しいから好き。青のSPでは宮世琉弥(りゅうび)くんがいい」(38歳)、「1話で主役だった吉柳咲良ちゃんに可能性を感じる」(42歳)、「子役のときから見ていた泉澤祐希くんや須賀健太くんが教師を演じていることが感慨深い」(52歳)
スターの誕生が楽しみだが、あの女優には厳しい声も。
「真木よう子の滑舌が悪くて何を言っているのか聞き取れない」(39歳)
6位は、香取慎吾が5年ぶりの地上波ドラマ主演した『アノニマス~警視庁“指殺人”対策室~』(テレビ東京系)。ネットやSNSでの誹謗中傷による殺人という話題のテーマに取り組む話題作。
「明るいイメージの香取さんだけどクールな役がはまっていた」(47歳)、「今の問題を扱っていて面白い」(33歳)、「キャイ〜ンがゲスト出演したり、山本耕史さんが出ていたり、慎吾ちゃんのお友達が盛り上げているところが温かくてよい」(44歳)
7位は、日本版『プラダを着た悪魔』? 『オー!マイ・ボス!恋は別冊で』(TBS系)。
「主演の上白石萌音ちゃんは同枠で昨年、佐藤健演じるドS医師に恋した『恋はつづくよどこまでも』が好評でした。純粋でまっすぐな主人公が恋に仕事に奮闘するという内容は、今回も似たようなもの」(同)
主婦のみなさまはどう見ている?
「ファッション誌の描き方に違和感。あんな編集部はない!」(40歳)、「玉森くんと間宮くんを見られるだけで満足。ファンタジーだから違和感はどうでもいい」(31歳)と、ストーリーに疑問を訴える派とどうでもいい派に分かれた。
8位は前クールから続く『監察医朝顔』。同名漫画原作で、刑事の父(時任三郎)と主人公の朝顔(上野樹里)は誰かの生きた証を見つけ出そうと仕事に打ち込み、夫も捜査で遺体の謎を解き明かしていくヒューマン医療ドラマ。
漫画では阪神・淡路大震災で母親を亡くした設定が、ドラマでは東日本大震災に変わっている。
「毎回訴えてくるものがあり、泣ける」(50歳)、「桑原くん(風間俊介)に癒される。いい旦那で羨ましい」(35歳)、「毎話楽しく見ていますが、決めゼリフの“教えてください、お願いします”は嫌い」(50歳)
「冬ドラマがっかり2選」
推しドラマと同時に『つまらないドラマは?』とアンケートをとったところ、2作がぶっちぎりで独走。
恋愛ドラマの女王と呼ばれた北川悦吏子脚本の『ウチの娘は、彼氏が出来ない!!』、Huluで続編が制作されると話題の『君と世界が終わる日に』の2作(ともに日本テレビ系)だ。
『ウチ彼』は、恋愛小説家の水無瀬碧(菅野美穂)とオタクの娘・空(浜辺美波)のラブコメ、のはずが!
「突然、本当の母娘じゃないって。それはいらん設定でしょ」(39歳)、「脚本家の思いつきでドラマ書いてるのか、ストーリーがちぐはぐ。演じる役者さんがかわいそう」(35歳)、「脚本家の自慰行為を見せられてるみたいで恥ずかしくなる」(27歳)、と言いたい放題。
それでも、「光くん(岡田健史)見たさに見てしまう」(30歳)、「豊川悦司さん待ってました! 俳優を見たいがために視聴しています」(50歳)、と、ヒロインを支える男性が輝く北川イズムは健在!
一方で、よい意見がほぼなかった残念ドラマは、『君と世界〜』。
「ゾンビの役者が足りていない、勝てそう」(36歳)、「続きが有料のHuluとか舐めている。そもそも続きは気になりませんが」(30歳)、「竹内涼真の人相が悪い」(39歳)
冬ドラマも残り数話。俺の家ロスに陥る人も多い!?