2月14日、ピン芸の日本一を決める『R-1グランプリ』の決勝進出者が発表された。応募者2746人から選ばれた9人の中に、ゆりやんレトリィバァ(30)の姿もあった。すると、ネット上ではこんな声が──。
「ゆりやんは決勝に残るくらい面白いのか」「何も面白くない」「もっと面白いソロ芸人いるでしょ?」……。
毎度集まるゆりやんへの批判
彼女に集まる批判について、テレビ誌ライターはこう話す。
「ゆりやんが賞レースに出場すると毎回、巻き起こるんですよね」
'18年放送の『女芸人No.1決定戦 THE W』(日本テレビ系)の放送後にも、
「'17年に優勝していたゆりやんに対して、番組サイドが特別扱いをしているというものでした。ネットでは“ネタはつまらないのに彼女のセットだけ豪華だった!”と叩かれたんです」
このあたりから、所属事務所の吉本興業によるゴリ押しで賞レースを勝ち抜いているとウワサされるように……。
ゆりやんの評価は実力を伴っていないのか──。
「才能にあふれている」「センスがすごい!」
お笑い好きからは、彼女を絶賛する声しか聞こえてこない。テレビウォッチャーの神無月ららさんもそのひとり。
「賛否両論がある芸人ですが、それだけ注目を集めている証拠だと思います」
ゆりやんを天才たらしめる理由について、
「彼女は尋常じゃないくらい器用なんです。ピン芸人の笑いは、ひとつのパターンからバリエーションを作っていくもの。例えば平野ノラさんならバブル時代という世界観の中で“あるあるネタ”を展開していきます。横澤夏子さんなら、“嫌なオンナ”の中でショップ店員だったり同僚だったりと変えていく」(神無月さん、以下同)
視聴者が置いてけぼりなることも
ひとつの鉄板があって、その中で広げていく芸人が多い中、ゆりやんは、
「いくつも鉄板を持っているんです。まずは、ピアノ芸。弾いていると、いつの間にかハリー・ポッターのメロディーに切り替わるネタは、彼女がブレイクするきっかけになりました」
英語ネタもある。
「レッドカーペットで受賞スピーチをしていると途中から英語っぽい日本語が紛れ込んでくるというもの。ほかにも、国民的アニメのパロディーネタもありますよね」
'17年放送の『THE W』で披露した日常を愚痴るドラえもんなど、パロディ-ネタは賞レースでおなじみだ。
「そして、ダンスネタですよね。踊りながら“とっておきのアドバイス”を教えてくれるネタが人気でした。とにかくレパートリーがめちゃくちゃ豊富なんです!」
前出のテレビ誌ライターも、
「芸人やお笑い関係者ほど、彼女の武器の多さに度肝を抜かれましたよ。刀でも弓でも槍(やり)でもイケるのかと」
だが、天才ゆえの弊害もあるという。神無月さんは、
「自分の中で面白いと思ったものに自信がある人。だからアウトプットの方向を少しでも間違うと、視聴者がついてこられなくなる状況があるのかなと」
ゆりやんが今ハマっているネタは、繰り返しのこすりネタ。『千鳥のクセがスゴいネタGP』(フジテレビ系)で披露したのだが、
「ディーン・フジオカ、ディーン・フジオカ、ディーン・フジオカ…と言うだけのネタ。もはや狂気でしたね(笑)。あれをテレビで迷いもなく出せる勇気はすごいと思いますが……」
いよいよ今夜放送となる『R-1グランプリ』。ゆりやんは、視聴者とのズレを調整できているのか!?