《さて、お別れの時間です。この番組では東日本大震災からの復興を目指して、皆様からの応援をお願いしています。東日本大震災復興支援財団で支援金をお願いしております。東日本大震災復興支援財団で支援金をお受けしていますので、是非ともご協力をお願いいたします。
平成28年の熊本地震、また各地での地震や自然災害にて、被害に遭われた方にお見舞い申し上げます。こちらは義援金をお願いしております》
2011年3月11日に発生した東日本大震災から10年が経とうとする今、3月6日放送の自身のラジオ『中居正広 ON & ON AIR』(ニッポン放送)で、各被災地への支援金と義援金の協力を訴え続けているのが中居正広。
こと東日本大震災に至っては、SMAP時代より10年間にわたって継続して復興支援メッセージを送っている。
発起人として残る“最後のSMAP”
震災から3か月が経った2011年6月14日、《次の世代が幸せに暮らす社会の創生に貢献する》ことを理念とする「公益財団法人東日本大震災復興支援財団」が設立された。寄付金を募り、主に子どもたちの支援活動のために役立てることを目的とした財団なのだが、その発起人がソフトバンクグループ会長の孫正義氏、福岡ソフトバンクホークスの王貞治会長、そしてSMAPだ。
すると以後、当時のレギュラー番組『SMAP×SMAP』(フジテレビ系)内で毎週支援を呼びかけたメンバー5人。それは解散直前の2016年12月26日に放送された最終回でも変わることはなかった。
「震災後は多くの芸能人、著名人が被災地復興のために現地に赴(おもむ)いたり寄付を呼びかけていましたが、5年以上経っても目立った活動を存続させてきたのはSMAP、そして宮城県出身のお笑いコンビ『サンドウィッチマン』あたりでしょうか。
中居さんは『スマスマ』が終了すると、今度は自身のラジオ番組で発信するようになり、昨年3月をもってジャニーズ事務所から独立した後も、それを続けたのです。つまりは今までも自らの意思で支援を募っていたということ」(スポーツ紙芸能デスク)
一方で、メンバーもまた震災後に、日本赤十字社に4億円以上の義援金を寄付しているのだが、そのうちの2億円を出していたのが中居だという報道もある。先日には、香取慎吾とともに寄付で社会貢献した人を顕彰する紺綬褒章を受賞した中居。まさに有言実行。
そして、震災同様に今年で設立から10年を迎える財団。支援活動を報告している公式HPでは、現在も発起人としてグループ名「SMAP」が掲載されている。公的な機関に記されている“最後のSMAP”になるのだろうが、この「SMAP」がついに消滅してしまう可能性があることを『週刊女性』は報じてきた。
彼らが解散した翌年の3月、あらためて「発起人はSMAP」と紹介された2016年度の活動報告会の終了後、財団側に取材をした際の回答がこうだった。
《(財団の)設立当初から最低でも10年間、2021年までは必ずやり遂げるものとしています。その後は現地の状況次第で検討していくことになりますが、発起人に関しましてはなんともわかりません。
もし今後(ジャニーズ事務所から取りやめの)申し出があれば致し方ないとは思います。個人的にはそう(最後まで発起人として)思いたいのですが、財団としましてはそれを申し上げられる立場にはございません》
財団の活動自体が設立当初に「10年間」と定められていたことと、仮にジャニーズサイドから「SMAP」の名称を使用することに「NO」が突きつけられた場合は削除もやむなし、といったことだった。
10年目の3.11を直前とした今、財団の広報担当者にあらためて話を聞いた。
「(確かに)当初震災から10年を目標に活動してきましたが、復興庁設置も延長されているように、まだ東北には支援が必要だと考え、終了期間を設けず今後も活動していく予定です。役割としては、今後も変わらず東北の子どもと、そのご家族を支援する活動を行っていく予定です」
今後も変わらず掲載したい
今後も財団としての活動は引き続き行われるようだ。では、HPならびに「SMAP」は残されていくのだろうか。
「はい、活動は継続しますので、今後も運営を公表する手段として使用していきます。(発起人も)今後も変わらず掲載させていただきたいと思います」
SMAPが消えることはないようだ。では、メンバーは現在も財団と関わりがあり、何らかのアクションを起こしているのだろうか。
「発起人の方々の当財団への個人的なご活動につきましてはコメントを控えさせていただきます」
3月9日、10回目となる公益財団法人東日本大震災復興支援財団「2020年度 活動報告会」が開催された。今回は新型コロナウイルス感染症の影響を鑑み、オンライン開催となった。
あらためて財団からは、設立時に撮られた孫氏と王会長、中居との写真を用いて発起人は「SMAPメンバー」と紹介。2011年から2019年まで寄せられた寄付金額も約13億6000万円を超えているようだ。彼らSMAPの呼びかけが大きく働いたこと、そして東北地方の被災者が笑顔になる助けになったことは間違いないだろう。