「青山さんが流暢(ちょう)な英語でお話になっていたので感心していたのですが、それよりも彼女がいま“国連”に勤めていることのほうが驚きでしたね」(イベントに参加した女性)
2017年にテレビ朝日を退社。直後に渡米し、国際開発・人道問題の修士取得を目指し 『ジョージタウン大学外交大学院』に進学して以降、その後の活動が報じられてこなかった元テレビ朝日アナウンサーの青山愛さんが、3月26日にとあるオンラインイベントに参加していたという。
題して、『世界共通のゴールを目指して―スポーツのチカラと難民』。
迫害などによって故郷を離れなければならなくなった世界の子どもたちに、「“スポーツ”を通じて心身の成長の手助けができないか」との提案をする国際的なイベントだ。主催するのはUNHCR(国連難民高等弁務官事務所)という団体で、第二次世界大戦後の1950年、住居を失った何百万人ものヨーロッパ人を救うために設立された。現在も世界中の難民の保護や支援に取り組んでいるというのだが……。
学生時代はボランティアにホームステイも
「青山さんはUNHCRの渉外担当官。国際パラリンピック委員会(IPC)との“調整担当”として、IPC難民選手団が大会に出場できるよう、支援を行っています」(国連関係者)
オンラインイベント当日も彼女の存在感は大きく、
「国際パラリンピック委員会の会長、アンドリュー・パーソンズ氏、元テレ朝の先輩である宮嶋泰子さんらと一緒に、スピーカーとして登壇しました。難民の子どもたちや若者にとって、スポーツは“より良い未来をつくる力”と説かれていましたよ」(前出・イベントに参加した女性)
青山さんといえば、テレ朝の人気アナウンサーのひとりだった。'11年4月に入社、アメリカで13年間を過ごした帰国子女で、京都大学経済学部を卒業した才女。語学力はもちろんのこと、大学時代のモンゴルでのボランティア体験やフランスでのホームステイなど、海外での活動経験も豊富だった。
「1年目の7月に、『速報!甲子園への道』のローカルパートでアナウンサーデビューしました。その後、4年半にわたって『報道ステーション』の気象キャスターやスポーツキャスターを担当。BS朝日の『いま世界は』で報道キャスターを務めるなど、若手ながら着々とステップアップしていましたね」(同・テレビ局関係者)
UNHCRに問い合わせてみたところ……
その才能はバラエティーでも光るものがあった。夏目三久の後任で2016年から1年間『マツコ&有吉の怒り新党』に出演。有吉弘行、マツコ・デラックスを相手に存在感を放っていた。しかし、女性アナウンサーとして華々しい活躍をするかたわら、彼女の本心は別のところにあったようで、
「彼女は学生時代から海外のNGOで活動するなど国際情勢に興味があったので、入社当時から報道のような国際的なキャリアを積める部署を強く志望していたんです。でも彼女が担当する仕事はスポーツやバラエティーと、報道の最前線の仕事とはほど遠いものでした」(制作会社関係者)
2017年には退職理由について、ブログで以下のように綴っていた。
《『声なき声に光を当てたい』と、飛び込んだメディアの仕事でしたが、 もっと現場に近いところで、私にできることがあるのではないか、と。語学や国際感覚、コミュニケーションの力を使って、国際社会に貢献したい。大げさですが、そういった使命感のようなものを抱いてきました。より国際開発・国際情勢への知見を深め、キャリアに繋げるために、大学院進学を決断しました》
大学院進学後は学士課程で経済学を専攻した後、修士号を取得。前述の通り、現在はUNHCRで働いているという。
「仕事ぶりや人柄が謙虚だと評判です。本人はSNSなどで発信することもなく、もう“表舞台”にはあまり興味がないそうですよ」
UNHCRに青山さんが本当に在籍しているのか尋ねてみたところ、
「はい、勤めております」
との回答が。第二の人生は現場の最前線にあるようだ。