61歳には見えないほど、はつらつとしていて美しい熊谷真実さん。日々の健康のためには、何に気をつけたらいいのか──。視力がアップする健康法「眼圧リセット」が話題の清水ろっかん先生と語り合っていただきました!
骨格矯正士・清水ろっかんさんが考案した「眼圧リセット」によって、「目の不調が消えた!」と語るのは女優の熊谷真実さん。「61歳の今がいちばん健康!」という熊谷さんと、元祖ゴッドハンドとして知られる清水さんが対談し、今すぐ実践できる目と身体の健康法を教えてくれた。
ナチュラル美魔女の若返りメソッド
ろっかん あれ? この前お会いしたときよりも、なんかお顔がスッキリされていませんか?
熊谷 そうなんです。ろっかん先生に眼圧リセットを教えていただいてから、目の調子とともに、私生活もスッキリ、リセットしてしまいましたので(笑)。
ろっかん いずれにせよ、よかったです(笑)。眼圧をスッキリさせたことによって、新しい発見があったのかもしれませんね。
熊谷 ろっかん先生に初めてお会いしたのは昨秋でしたね。目の疲れの改善と身体の調整をお願いしたのですが、眼圧リセットの施術が終わると視界がぱーっとクリアに! コンタクトをした状態の視力は、右が0・6から1・0、左が0・3から0・6に上がったのにもビックリしました。
ろっかん 眼圧リセットはすぐに効果が表れ、ご自分でもやっていただけるマッサージです。眼窩(目の周りのくぼみ)を広げて、眼圧を調整すれば、目の不調が改善します。僕はもともと美容面での施術が多かったのですが、眼窩が狭くなると、目がくぼんだり、目が小さくなるため、眼窩を広げてきました。
その際、「視界がよくなった」という声をたくさんいただき、見た目だけでなく、目の調子がよくなることに気づいたのです。加齢などで眼窩が狭くなると、眼球に圧力がかかり、眼圧は高くなり、血流が悪くなります。その結果、目の動きが悪くなり、視神経が圧迫され、視力低下や眼精疲労、視野が狭まるといった目の不調につながるのです。
熊谷 すごい発見ですね! あまりに効果があったので、眼圧リセットは毎日行っています。私は小さいころから目が悪くて、小1から眼鏡をかけ、大学生のときから今までずっとコンタクトレンズをつけています。
だから、目がゴロゴロしたり、目が疲れるのは日常的。最近は年齢もあって、夜に字を読むのがつらく、細かい作業ができなくて、大好きだったビーズアクセサリー作りからも遠のいていました。
でも、眼圧リセットを行うようになってからは、目の疲れがなくなり、読書や手芸をする意欲が湧いてきたんです! 人生がますます楽しくなった気分です。
眼圧リセットの更なる効果
ろっかん それはよかったです。眼圧リセットの道具は“手のひら”だけなので、いつでもどこでも行えます。
熊谷 ホントにそうですね。眼圧リセットの中でも、私がよく行っている「眼窩ほぐし」のマッサージは、おでこに手を当てるので、悩んでいる人のようなポーズになります。誰かに見られると「深い悩みでもあるのかな?」と心配されるので、そこだけ注意しています(笑)。
ろっかん 熊谷さんはとても素直で、お伝えしたことをきちんと続けてくださるので、効果も出やすいんですよね。
熊谷 いえいえ、ろっかん先生のおかげです! 眼圧リセットを始めてから、久しぶりに友人に会うと、「すごく小顔になってる!」と驚かれました。小顔効果もあるんですよね?
ろっかん 眼圧リセットを行うと、むくみも取れやすくなり、フェイスラインが整うので小顔になります。こりかたまっていた頬の筋肉も動きやすくなるので、リフトアップが叶うんです。熊谷さんはもともとが小顔ですが、さらにキュッと引き締まりましたね。
熊谷 はい!「鼻骨ほぐし」も鼻が通って気持ちがいいです。
ろっかん 鼻骨ほぐしは、くぼんだ眼窩が引っ張り出され、鼻骨が出てくるので、鼻が高くなって、瞳が大きく見えるようになります。さらに鼻腔が広がって、鼻呼吸がラクになるので、花粉症の人も鼻がスッキリするはずです。
熊谷 眼圧リセットを行っていると、目の周りがいかにこっているのかがわかりました。最近はマスク生活で、顔の筋肉を動かさないから、口角が下がって頬も落ちて、老け顔になりがちですよね。頬が下がると福が逃げるともいわれますし、美容面でも効果があるのがうれしいです。
ろっかん 頬が下がって顔に影ができると「険がある」と言われ、きつい顔つきに見えてしまいます。眼窩を広げて、骨や筋肉を正しい位置に戻すことが、目の健康とアンチエイジングの基本ですね。
毎日の積み重ねで身体にゆがみが
ろっかん 熊谷さんはスリムですし、ゆがみやこりも少ないので、そんなに直すところがないんです。ただ、60年以上生きていると、疲れているところは出てきます。そこだけ改善すれば大丈夫です。
熊谷 ありがとうございます。健康や美容の秘訣を聞かれて「何もしてないんです」という方がいますが、61年も生きていると「何もしなくても大丈夫」はありえません(笑)。日々の習慣や自然にやっていることが身体のクセをつくってしまうので、食事や姿勢には気をつけています。
私が生まれたときから61年間持っているものって、身体以外にはないんです。だからこそ、身体のどのパーツも大事で、メンテナンスが必要だと思っています。あるべき場所に戻ってもらうだけで身体は若返って、また頑張れるんですよ。
ろっかん ホントにそのとおりです。毎日のちょっとした積み重ねが身体をゆがめていくので、立ち方、歩き方、座り方のクセを直すことを意識してもらいたいです。
熊谷 1時間のトレーニングをしても、あとの23時間をだらっと座って過ごしていたら、トレーニング効果も出ないですよね。
今がいちばん健康で元気なんです!
熊谷 実は昨年の8月に腱鞘炎になって字が書けなくなりました。それが、ある日突然、ロックがはずれたみたいに治ったんです。そのときに、「心が身体に影響していたのかも」と気づき、身体だけを一生懸命治そうとしてもダメなんだなとわかりました。できるだけポジティブな言葉を使うようにしていると、心も身体も整いやすいように思います。
ろっかん 素晴らしい考えです。施術をしていると、がんこな人、とらわれている人は、身体が硬くなっていて、なかなか直らないのを実感しています。身体は気をつくり、気は身体を引っ張るといいます。
熊谷 身体をメンテナンスすれば心が晴れますし、頑張ろうという気持ちが出てくると身体がしゃんとしますよね。私は舞台の本番前に、蹲踞というお相撲さんが取る姿勢になります。身体を立てた状態のままひざを折って腰を下ろし、つま先立ちで両ひざを開いた姿勢です。すると心が落ち着き、平常心で舞台に立てるんです。
ろっかん 熊谷さんは身体にいいと聞いたことを、ちゃんと実践されているので、お元気なんですね。
熊谷 実は私も健康のことを真剣に意識しだしたのはここ数年なんです。母は57歳のときにがんで亡くなってますので、自分もその年代になって、あらためて身体を大切にしようと考えるようになりました。食に関する資格も取って、自分の身体をつくってくれる食を大事にしています。おかげで61歳の今がいちばん元気です!
ろっかん 素晴らしい! 健康のために毎日、食べたり飲んだりしているものはありますか?
熊谷 最近は「昆布水」にハマっています。ペットボトル1本分の水に2枚昆布を入れて沸騰させ、冷ましてから飲むんです。知り合いの女性がこれでおなかがぺったんこになったんですよ。お肌の調子もいいそうです。
ろっかん 僕もダイエット中なのでやってみようと思います。熊谷さんは静岡県の浜松市に移住されてから、ますます健康になられてますね。
熊谷 はい! 自然の力は身体にとても影響します。青空、風、緑、お花……と、季節の変わり目を自分の身体で感じることが増えました。すると、悩んでることがふっとぶんです。「きれいだなあ」と空を眺めていると、自分のことから気がそれて、「あれをやらなくちゃ」と焦っていた気持ちも落ち着きます。静岡では自然に感動し、東京では新しい建物やアートを楽しみ、両方を行き来することで日々ワクワクすることが増えました。
ろっかん ぜひ眼圧リセットを続けて、目と身体の健康をキープしてください!
熊谷さんの人生を変えた! 眼圧リセットマッサージ
美容効果が大きく、緑内障や近視を遠ざける眼窩ほぐし
(1)拇指球をおでこのくぼみに当てる……両方の眉頭あたりにある「眼窩のくぼみ」へ拇指球(親指のつけ根)を添える。
《POINT》眼窩のくぼみは、「眉の下」「顔の中央寄り」を目安にしましょう。
(2)片手でひじを支え、眼窩を押し広げる……ひじを片手(または机など)で支え、眼窩を上へと押し上げる。1つの動作につき、1日1分程度を目安に。
《POINT》右側が終わったら、左側の眼窩も同じように行おう。ひじを机などにつけて行ってもOK!
鼻が通りやすくなり、視力も、鼻の高さもアップする!鼻骨ほぐし
(1)鼻骨をつかみ押し下げる……まず親指と人さし指で、鼻骨をつかむ。次に、鼻を床のほうへグッと押し下げる。
《POINT》鼻骨の位置は瞳の横あたり。間違えないようご注意を。
(2)同時に、片手でおでこを押し上げる……もう片方の手のひらをおでこに置いて、上に押し上げる。くぼんだ眼窩が引っ張り出され、瞳が大きく、鼻も高く見えるようになる。
《POINT》ひじを机などにつけて押し上げるとらくちん!
しみず・ろっかん 骨格矯正士。「体幹矯正 ろっかん塾」主宰。30年以上にわたり、他に類を見ない独特の骨格矯正による美容メニューを次々に開発。その高い技術力が芸能関係者に口コミで広まり、多くのメディアに取り上げられる。著書は『清水ろっかん特製 外反母趾らくらくサポーター』(主婦と生活社)ほか多数。
体幹矯正 ろっかん塾:TEL03-5929-7042
くまがい・まみ 1960年3月10日生まれ。東京都出身。1979年NHK朝の連続テレビ小説『マー姉ちゃん』の主役に抜擢され、同年製作者協会(エランドール賞)を受賞。2016年『マンザナ、わが町』で紀伊國屋演劇賞・読売演劇賞受賞。2020年11月27日より浜松市やらまいか大使就任。SBSテレビ(静岡放送)『ORANGE』月曜レギュラー。ローフードマイスター、野菜ソムリエ、米粉マイスターの資格も持つ。
《取材・文/紀和静》