「昔はとっつきにくい印象だったみたいで、料理をするようになってから街で声をかけられる機会が増えました」
“元祖”料理男子は フィギュア、スニーカーのコレクター
俳優として活躍する傍ら、特技の料理の腕前が注目されレシピ本の発売やオリーブオイル人気の火付け役として“料理男子”が定着。料理以外にもフィギュア収集や絵画など趣味人だ。
「子どものころから『アベンジャーズ』『スーパーマン』『バットマン』といったアメコミ(アメリカンコミックス)が好きで、フィギュアを集めていて2000体くらいあります。絵は描くのも見るもの好きで去年、銀座三越で開催した『FOOD TRIP』ではオリジナルで作ったキッチンのほか、アートも披露しました。
洋服も好きで、スニーカーもコレクションしています。ほかに建物も好きで、街中で新しくなっていたり、変わった建物があると足をとめてチェックしています」
自身でペイントした洋服やスニーカーはSNSで発信し好評だ。
多彩な愛好家ぶりだが、主演する連続ドラマ『結婚できないにはワケがある。』では人形を溺愛するエリートサラリーマンの富澤を演じる。昨年は『この男は人生最大の過ちです』で奴隷願望のある“ドM社長”を演じた。どちらも少女コミックの原作をドラマ化した。
「前回はシャープだけど度が過ぎていたかな(笑)。今回は心が弱っているときに出会い癒されたのが人形の“みちゅこ”で、ガールフレンドみたいな存在です。ハイスペックな男ですが、びっくりするくらい柔らかい。自分から率先して何かをやるのではなく、ついていきますというタイプ。今までに演じたことがない役柄で面白いです」
富澤をめぐって恋人のまりこ(若月佑美)、みちゅことの三角関係が描かれる。少女コミックの世界観は当初、戸惑いもあった。
「“何でこうなっちゃうの?”とわからないことや現実離れしていることがありますよね。でも最近は、少女マンガを抵抗なくすらすら読めるようになり、電子版で気になった作品を読んでいます。ストレートでピュアだけど複雑な女性の気持ちは、勉強になりますね(笑)」
自分が面白いと思うことを続けていきたい
10代でスカウトされ、ドラマ『ごくせん』でブレイクし、間もなく20年を迎える。
「デビューのときから何かしら壁はあるけど、自分の好きなことがやれていることもあって、どんどん楽しくなっています。壁は越えるしかないかな。自分の中で、どうやるか、どう面白くするか、後ろ向きではなくプラスに考えて解決しています。
料理をやり始めたことで俳優業が薄れちゃうのはわかっています。俳優業は好きだけど、ずっとやっていると入り込みすぎて視野が狭くなるタイプなので、違うことをするといろんな方向から自分を見ることができ、僕には合っていると思う。それぞれに違うよさがあるので楽しい。これからも続けていきたいです」
そのひとつで料理動画を配信するユーチューブを始めた。
「時代に乗っかってやり始めました(笑)。反応が早く、温かいコメントをいただけることが多く支えになっています。(SNSなどを)やらないカッコよさもあるけど、僕の場合は、現場などでコミュニケーションのきっかけになっています」
自身は2年前に結婚。今後については、「結婚しても心境の変化は特にありません。ひとつひとつ丁寧にやっていくことをベースに、自分が面白いと思うことをこれからも続けていきたいです」
●趣味だけじゃない資格も多彩
国際薬膳食育師、野菜コーディネーター、ハーブコーディネーター、ワインソムリエインストラクター、チーズソムリエ、スパイスインストラクターなど料理に関するものだけでなく小型船舶、牽引免許などの資格を持っている。
「小型船舶は、事務所の先輩の反町(隆史)さんの影響です(笑)」
●レシピ考案は枯渇せず!
これまで考えたオリジナルレシピは2000品以上になる。
「レシピ作りは全然、苦になりません。絵や洋服の色からヒントを得たり、ソースを思いついたりします。生活のリズムや気分で味覚が変わったりもするので、料理作りは楽しむのがいちばんだと思います」