4月からスタートした日曜劇場『ドラゴン桜』(TBS系)。第3話の視聴率は12.6%で、1話目、2話目に続いて2ケタを記録し、人気を集めている。ドラマの舞台である龍海学園理事長・龍野久美子を演じるのは注目の実力派女優・江口のりこ(41)。理事長然とした江口の衣装を見ていたら、あれ? どこかで見たような……。
野村沙知代さんも愛したブランド
自身もモデルとして活躍するファッションコーディネーターの中村康介さんによると、「フランスのファッションブランド、『LEONARD』(レオナール)です。世界でもっとも美しいプリントとされており、上質なシルクに大きな蘭(らん)の花を描いたデザインが特徴です」
実はこの『LEONARD』、かつては故・野村沙知代さん(享年85)のお気に入りブランドとして知られ、週刊女性もそのブランドを身につけていた彼女の姿を何度か撮影していた。
「テイストが似たブランドにイタリアの『EMILIO PUCCI』(エミリオ・プッチ)があります。こちらも上質の生地に色鮮やかなプリントを施した服が多く見られます。歴史が長いということもあり『LEONARD』より『EMILIO PUCCI』のほうがメジャーで着る人も多いのですが、“他の人とかぶりたくない”、“ちょっと差をつけたい”という人が『LEONARD』を選ぶ傾向があります」(前出・中村さん以下同)
そんな『LEONARD』を愛していた野村沙知代さん。生前の沙知代さんと面識のあった人によると、普段から美しい花柄の洋服を好み、『LEONARD』 のワンピースやセットアップを着用することが多かったという。
「『LEONARD』と沙知代さんの派手さがうまくマッチして、素敵に着こなしていらっしゃいますよね。野球に例えるならば剛速球という印象です。『LEONARD』はワンピース1着で10万円を超え、高いものだと20万円近くする高級ブランド。品のある大人の女性、すべてを手に入れた女性が似合うブランドですから、沙知代さんが上手に着こなしていたのも納得です」
一方、『ドラゴン桜』出演の江口の着こなしは?
「フラワープリントのワンピースの上にシックな黒のジャケットを羽織るなど、前面に派手さが出ないような“匂わせコーデ”をされています。“一瞬分からないけれど実はこれ『LEONARD』なのよ”みたいな、ある種のマウントと言いますか。沙知代さんが剛速球なら、江口さんはカーブという感じですが、ご本人の雰囲気にも合っているし品のある着こなしをされていると思います」
『LEONARD』を纏った江口は、さらに強さが増した印象を受けるのは気のせいだろうか?
「ナポレオンの言葉で“人はその制服どおりの人間になる”というものがあります。これは、警官の服を着ているうちに、人は警官らしい立ち居振る舞いが身につき、やがて警官らしくなっていくという意味で、着る服によって人の内面が変わるということなんです」
江口のりこの場合も、『LEONARD』を身につけることでパワフルな芯のある龍海学園理事長らしさが高まり、演技にさらに輝きがかかったのかもしれない。実際、主役・桜木建二役の阿部寛との対立シーンは迫力があり、見る人を惹きつけている。
『ドラゴン桜』第3話では桜木(阿部)とのバトルに負けた龍海理事長(江口)。第4話以降もバトルは続くが、『LEONARD』を纏えば、これからも迫力のあるシーンが見られそうだ。