7月25日、中山秀征がMCを務める情報番組『シューイチ』(日本テレビ系)は、通常どおり生放送で進行していたが、いつもとは少し様子が違ったという。
「ヒデさんが妙にソワソワしているように見えたんですよね。なぜだろうと思ってたんですが、“あっ、今日は息子さんの野球の試合の日か”って。放送時間と重なってしまったので応援には行けなかったんですが、親なら気になって当然ですよね」(制作会社関係者)
中山の次男・脩悟選手は、青山学院で1年秋から主将を務めている高校球児。今年、3年生になり“最後の夏”を迎えていた。
『シューイチ』のオンエアからさかのぼること4日前、東京・江戸川区内の野球場には、中山の姿があった。
「東東京大会の3回戦を、妻の白城あやかさんと一緒に三塁側スタンドで応援されていました。4回裏、チャンスの場面で脩悟さんがバッターボックスに立つも、ファーストゴロに倒れたときは、本当に悔しがっていましたね」(観戦していた観客)
エースで4番の次男の活躍もあり、逆転勝利で4回戦進出を決めると中山夫妻はハイタッチをして喜んでいた。人目を気にせず大喜びしていたのには、こんな事情が。
「昨年、青山学院は新型コロナウイルスの感染リスクや練習不足によるケガ防止を理由に、代替大会の出場を辞退しているんです。都内の多くの高校は参加しただけに、脩悟さんも納得がいかず、葛藤していたそうです。中山さんは次男が悩む姿を間近で見ていたこともあり、これまで以上に応援に熱を入れています」(スポーツ紙記者)
父が1番の理解者で助けられた
父の思いは息子にもきちんと伝わっていたようだ。昨年、代替大会出場を辞退したあと、次男は野球の専門ウェブメディアのインタビューでこう語っていた。
《“悔しいのはわかる。でもその悔しさが来年の夏につながるんじゃないのか?”と言われて。野球に関しては父が一番の理解者で、いつも父の言葉に助けられてきた》
《中学最後の大会で敗退したときも“勝負の世界なんだから、負けることもある。この負けは絶対次につながるから”と言われ、自分にはまだ高校野球があるじゃないか、続けることが大事なんだということを教わりました》
4人の息子の父親で、過去に『ベスト・ファーザー賞』にも輝いたこともある子煩悩な中山。子どもに寄り添う理由を、過去にトークショーで明かしている。
「子育てって中学生になると友達とかクラブ活動とかで、なかなか一緒の時間がなくなるので、小さい時期しかできない。実は時間がそんなに長くないんですよね。やっているときは大変ですが、そう思うと一緒にいる時間をできるだけ多くしようと」
それが、自分自身のためにもなると思っているようだ。
「中山さんはコロナ禍で外にあまり出かけられなくなったことで、改めて家族のありがたみを痛感したそうです。そして家族が円満でいるのは子どもがいるからだという考え。そのため息子たちの子育てにも熱心なんです」(テレビ局関係者)
試合後の中山に話を聞くと
次男への思いを聞くため、試合後に保護者たちの輪からはずれた中山を直撃した。
─4回戦進出おめでとうございます。脩悟選手、大活躍でしたね。
「ありがとうございます。コロナ禍で練習がほとんどできず、本人たちも悔しい思いをしていましたが、おのおのがグラウンドを借りたり、時には土手で練習したりしていましたね」
─中山さんが練習に立ち会うこともあった?
「できる限りのことはしました。アドバイスをしたり。本当によく頑張りましたよ」
─長男も野球をされていましたが、また違ううれしさがありますか?
「長男のときはコロナ禍ではなく、練習もしっかりできて大会にも臨めましたから。今回はまた違った感じで感極まりますね」
─高校卒業後の進路を父としてアドバイスすることは?
「それは本人が決めることなので。まだはっきりしていませんが、今はこの大会で完全燃焼してほしいですね」
─ズバリ今大会の目標は?
「優勝と言いたいところですが、ひとつひとつ勝利を重ねていってほしいです」
と、笑顔で快く応じてくれた。進路を次男本人に任せているのは、中山の子育て論によるもの。
「“同じ育て方をしても、同じ子どもにはならない。みんな違って、みんないい”が中山さんの子育ての考えだそうです。今春、大学を卒業した長男もアナウンサーを目指していたそうですが、残念ながらどこの局からも内定はもらえなかったとか。
それでも父への憧れもあり、芸能関係の仕事を諦めきれなかった長男には、所属する事務所の養成所をすすめたり、熱心にアドバイスしているそうです」(前出・テレビ局関係者)
仕事の都合により観戦できなかった25日の4回戦で、惜しくも青山学院は敗退。次男の夏は終わりを迎えることとなった。
それでも、試合後のインタビューでは、
「悔しいですけど、いい試合ができたと思います。苦しいことも多かったけど、キャプテンとしてやってこられたことに悔いはないし、最高の仲間とプレーできてうれしかったです」(脩悟選手)
と、堂々とコメント。父の“完全燃焼してほしい”という思いは、ちゃんと届いていたようだ。