衝撃的なCMでおなじみのプライベートジム「RIZAP(ライザップ)」。現在放映中のCMで人々の目をくぎづけにしているのは、フリーアナウンサーの大神いずみさん(52)だ。
女性らしいラインを保ちながらも、健康的に引き締まったボディ! 表情もいきいき、また堂々としていて、“大人の女性”としての充実がうかがえる。彼女が達成したのは、なんと10・1kgもの減量だそう。その陰には50代女性ならではの苦労が……?
30個のゴミ袋の山でダイエットを決意
大神さんは、2人の息子(高1と小5)の子育て中。自身のタレント活動を続けつつも、常に育ち盛りの息子たちを最優先に過ごしてきたという。そして、夫である元木大介さん(現・読売巨人軍コーチ)を献身的にサポートしているのも、ご存じのとおり。すると必然的に家族だんらんの中心は食事。
「男3人、とにかくよく食べる!」そうで、一緒に食卓を囲むうち、若いころはスリムだった体形はみるみる変化。身長160cmに対して、体重65kgに到達したことも……。さらに、大神さん、お酒が大好き。食後のおやつも欠かさなかったという。
そんな彼女がダイエットを決意したきっかけは、コロナ禍。
「昨年4月に発令された初めての緊急事態宣言の期間に、太って着られなくなった服を断捨離しようと整理を始めてみたら、45リットルのゴミ袋で30個もあって……」
これまで見ないようにしてきた“不都合な真実”の蓄積が、目の前にはっきりと現れてしまった瞬間だった。しかし、我流でのダイエットは、失敗ばかり。
「これはもう、人の手を借りるしかない!」と思っていた矢先、あのCMのオファーが舞い込んだ。こうして、恐る恐る、しかし強い覚悟を持って52歳でのボディメイクチャレンジが幕を開けた。
更年期症状の不安を抱えながら……
結果は見てのとおり! しかし、実は大神さん、ダイエットを始めるにあたっては、こんな悩みも抱えていた。
「ときどき、激しいめまいと、急に身体の中のモーターにスイッチが入ったようなホットフラッシュ、頭痛。それから、突然ものすごくイライラして、家族にあたってしまったり。症状がひどいときは寝込んでしまうこともあったんです」
そう、ちょうど更年期の症状が出始めていたのだ。
「だからいちばん心配だったのは、ダイエット中にこれが出てしまったらどうしよう。最後まで続けられないのでは、ということでした」
なのに、なぜ、最後までやり遂げることができたのだろうか?
「トレーニングに通った約5か月の間は、ほとんど症状が出なかったんです。それくらい必死だったから、というのもあるでしょうが……やっぱり、身体についての専門知識があるトレーナーさんに、いろいろアドバイスをいただきながら過ごせたのが大きかったのかもしれません。例えば、今とるべき栄養や食事の方法。あと、短時間でも効率のいい運動の仕方とか」
ジム通いを終えた今、更年期症状は?
「実は、また最近、激しいめまいが……。ダイエット期間を無事に終えられて、ホッとしたからでしょうか。でも、あまり後ろ向きには考えていません。ある一定期間のことだから、とちゃんと向き合うことにしたんです。今は婦人科に通って、ツラい症状を軽減する治療も始めました。更年期後に多いという骨粗鬆症(こつそしょうしょう)のことも心配なので、先々のことを見据えて通院することに決めたんです」
ダイエットの成功がもたらしたのは、ただ“身体を軽く”したことだけにとどまらないようだ。
「今はリバウンドを起こしそうな自分との闘いですが(笑)、こうして身体が変わると本当にいいことばかり。血糖値や中性脂肪、コレステロールの数値も劇的に改善したんです。健康を取り戻すという意味で、適正なダイエットの必要性を改めて実感しています」
《取材・文/八坂佳子》