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 思わず誰かにLINEしたくなる! 知って楽しい、おもしろ雑学を2つ紹介。今回は、冷たいかき氷で頭がキーンとなる理由とお刺身に添えられた菊の花の効用について。

かき氷が脳に引き起こす錯覚

Q どうしてかき氷を食べると頭がキーンとするの?
A 冷たい刺激を痛みとしてまちがって感じてしまうから。

 かき氷やアイスクリームなどの冷たいものを食べると、頭が急にキーンと痛くなることがあるが、一体なぜなのだろうか。仙台頭痛脳神経クリニックの松森保彦院長に話を聞いた。

「かき氷を食べると口の中や喉が急激に冷やされますが、冷たさを感じる神経は、実は痛みを感じる神経と同じもの。そのため、急激な冷たい刺激があると、脳が混乱して冷たさを痛みとして受け取ってしまうと考えられています

 冷たいものを食べて頭が痛くなるのは脳の錯覚が原因なのだ。だとすれば、錯覚が起きないよう刺激を緩やかにすればいい。例えば、あらかじめ冷たい水を飲んでおく、かき氷をゆっくり食べる、といった工夫ができる。

「急激に冷やされた口の中や喉を反射的に温めるために、血流を増やそうと頭の血管も拡張することで一時的な炎症が起こり、それも痛みの原因となるのではと考えられます」(松森院長、以下同)

 では、つい慌てて食べてしまいキーンとなったときは、どうしたら痛みを和らげることができるだろうか。

おでこを冷やすのがおすすめです。人間の脳は、同時に複数の刺激を処理するのが苦手なので、より強い刺激を与えることで痛みが和らぎます。また、おでこを冷やすと頭の血管も冷やすことができるので、脳の血管を収縮させて痛みのもととなる炎症を抑えることもでき、より効果的だと思います」

ただの飾りじゃない? お刺身に添えられた菊の花

Q お刺身に菊の花が添えられているのはなぜ?
A 菊の花のもつ殺菌作用で食中毒などを防ぐためです。

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 スーパーで刺身を買うと、たいていパック内に入っている小さな黄色い花。あれはたんぽぽではなく食用菊なのだが、ほとんどの人は食べずに残してしまうのでは?

 各分野の専門家が情報発信しているサイト『オールアバウト』で実践栄養学を担当している管理栄養士の平井千里さんによると、「刺身のツマに菊が使われるのは、菊の殺菌作用を利用して食中毒を防ぐためと考えられます」とのこと。

 ただの飾りではなかったのだ。ほかにも、菊の花が添えられている理由として、菊特有の香りによる防虫効果や香りづけの意味があるという。さらに、菊も刺身と同様に劣化が早いので、刺身の傷み具合をチェックするものとしても使われていたようだ。

刺身にふれていると思うと、なんとなく抵抗があり残す人もいると思いますが、そのまま食べて構いません。軸の部分は少し苦いので、花弁だけをしょうゆに散らして薬味として使うのがおすすめです。栄養面でも菊の花に含まれるビタミンやポリフェノールの効果の研究が進んでいます」(平井さん)

 食用菊に含まれているビタミン類には、例えば、ビタミンEやビタミンC、葉酸などがある。

 近ごろはプラスチックの菊が入っている場合も多いが、生の菊の花が入っていたときには一度、試しに食べてみてはどうだろうか。