思わず誰かにLINEしたくなる! 知って楽しい、おもしろ雑学を2つ紹介。今回は、掃除機のコードに黄色いテープがついている意味とポン酢の「ポン」の由来について。
掃除機の電源コードのテープに込められた意味
【Q】掃除機のコードについている黄色いテープってなんのため?
【A】黄色いところまでコードを出して、という注意喚起です。
掃除機の電源コードには、よく見れば黄色と赤のテープがついている。その正しい意味をご存じだろうか。意外と勘違いしている人が多いのだ。家電の延長保証サービスを提供するテックマークジャパン(株)の家電スペシャリスト・本多宏行さんに話を聞いた。
「黄色いテープは、コードをここまで引き出してくださいという位置を示しています。コードが収納されている近くにモーターがあるので、黄色いテープまでコードを引き出さないと、モーターが回転する際に発する熱でコードが損傷するおそれがあります」
黄色いテープは「コードはもうすぐ終わります」という意味ではなく、「ここまで出さないと危険」という注意喚起だったのだ。一方、赤いテープは「これ以上コードを出してはいけない」という警告だ。最近の掃除機にはテープがついていない場合もあるが、基本的にコードは長く引き出して使ったほうがいい。
また、掃除機をかけるときは押すよりも引くほうが、ゴミがよく取れるという。掃除機を後ろに引くと、掃除機のヘッド部分についている回転ブラシがゴミをかき出す力がより強くなり、多くのゴミを取ることができる。
「コードのことも引くことも、実は取扱説明書に書いてあります。説明書を読むことで、知っていたつもりで知らなかったことや、ついついやっていた間違いなどに気づくことも。長く効率的に使うためにも説明書に改めて目を通してみてください」(本多さん)
ポン酢の「ポン」は柑橘系じゃない?
【Q】ポン酢の「ポン」ってなに?
【A】柑橘系の果汁が入ったポンスというカクテルが由来です。
ポン酢の「ポン」は、デコポンやポンカンなどにポンがつくことから、柑橘系を指す「ポン」に「酢」という1文字が付け加えられたものだと思っていないだろうか。
しょうゆ研究家の杉村啓さんによると、「ポン酢はポンスという外来語が由来です。江戸時代、オランダからポンスという柑橘系の果汁の入ったお酒が伝わりました。ポンスはもともとオランダ語で柑橘果汁を意味することもあり、お酒ではなく柑橘系の果汁をポンスと呼ぶように。それにお酢を加えたものを、酢の字をあててポン酢と呼ぶようになったのです」とのこと。
生の果汁だけではすぐに傷んでしまうため、菌の増殖を防ぐお酢を加えることで保存性を高めたものが調味料として使われていったという。
さらに使いやすくするために、ポン酢にだしやしょうゆを加えたものをポン酢しょうゆという。現在ではミツカンのポン酢しょうゆの「味ぽんR」が全国的に広まったため、むしろポン酢しょうゆのほうをポン酢といい、だしやしょうゆを加えていないほうを生ポン酢といって呼び分ける現象も起きている。
また、ポン酢はもともと鍋の調味料として使われていたので、てっちり鍋など鍋文化が根づいている関西で特に多様化しているという。
「大阪のポン酢をつくる会社は約20社と全国でいちばん多く、多い店では60種類近くものポン酢が売られています。家庭にも複数の種類を常備するのが一般的で、料理や好みに応じて使い分けています。果汁が多く酸味の強いものや、だしが効いた濃厚なタイプのものなど、使い分けを考えてポン酢を選んでみるのも楽しいですよ」(杉村さん)