東京メトロ白金高輪駅で男性会社員(22)に硫酸をかけたとして逮捕された花森弘卓(ひろたか)容疑者(25)。
『週刊女性』が取材を進めると、容疑者は過去にも大事になりかねない物騒な事件を起こしていたことがわかった――。
花森容疑者の生い立ちと家族
今回の事件が起きたのは8月24日の夜。花森容疑者は不動産会社に勤める被害男性を尾行し、硫酸をかけた。
男性は顔に火傷を負い、なんとか失明は免れたものの全治6か月の重傷。近くにいた30代女性にも液体がかかり、軽症を負った。
「その後、容疑者は自宅のある静岡県にいったん戻ったあと、すぐに飛行機に乗って沖縄まで逃亡を図った。しかし傷害容疑で公開指名手配され、28日に沖縄県内で逮捕された」(全国紙社会部記者)
被害男性とは琉球大学時代の映画サークルでの先輩・後輩という間柄だった2人。
はっきりした動機は未だ不明。しかし2人は事件の1か月ほど前にも都内で顔を合わせており、その際に容疑者は男性の“態度”について直接文句を言っていた。
捜査では「大学時代に(男性が)タメ口を使うなど態度が悪かった」などと供述しており、一方的に恨みを募らせて犯行に及んだと思われる。
男性に接触するため事前に沖縄の母校まで名簿を取りに行くなど、計画性の高い犯行だった。それにしては拍子抜けするような動機とも思われるが……。
“隠キャ”だった中学時代に彫刻刀で威嚇
静岡県出身の花森容疑者。父親は整体師だったが10年ほど前に亡くなった。当時の容疑者は中学生だったが、そのころの様子はというと、
「いわゆる“陰キャ”というか……冷めてて友達も少なくてボソボソ喋る陰気な感じでした。部活はたしか美術部だったはず」(中学の同級生)
落ち着いた性格だったというが、あるとき、事件がぼっ発する……。前出の同級生が語る。
「何年生のときかは忘れましたが、美術の授業が終わったあとのことです。いきなり、近くにいたクラスの女子生徒に向かって、彫刻刀を突き付けたんです」
突然の出来事に周囲も騒然。当時から体格の大きかった容疑者を周りは制止することができず、彼の筆記用具などを投げつけるなどして止めるしかなかったという。
「ふざけていただけなのか、女子生徒に彫刻刀を突き刺すことなく収まったのですが、問題はその後。先生を交えた面談になったのですが、先生が叱ってもまったく反省する様子はなかった。終始、ニヤニヤしていたそうです」(前出・同級生)
突拍子もないことをしでかすところは当時からあったようだ。
中学卒業後は県内の私立高校を一浪した後に琉球大学農学部に進学。ところが数年前に医療関係に勤める中国人の母親が急死。天涯孤独の身となった容疑者は静岡に戻り、静岡大学農学部に編入して昆虫の研究を続けていた。
この“昆虫好き”もあらぬ方向に走っていたようで、
「容疑者は売買が禁止されている沖縄のカブトムシやクワガタなど、固有種を飼育・密売してひと儲けしていたようです」(前出・全国紙記者)
幼少期には将来、生物学者になることが夢だと語っていたという容疑者。今の彼の姿に、亡くなった両親は嘆いていることだろう。