“最年少プロ入り”“デビューから29連勝”“史上初10代で九段昇段”……将棋界の数々の記録と常識を塗り替え続けている天才棋士・藤井聡太くん、いや、二冠。
「昨年は賞金と対局料だけで4554万円を稼ぎ出してランキング4位に。CM契約もありますから、実際は1億円近い収入があるはず。名実ともにトップ棋士のひとりになりました」(将棋ライター)
その藤井二冠に、また勲章が加わるかもしれない。
「今、藤井先生は将棋界8大タイトルのひとつ、叡王戦に挑戦中なんですが、これにも“史上最年少”記録がかかっています。叡王をとると現在持っている王位、棋聖のタイトルと合わせて三冠を達成するわけですが、19歳で達成すれば、あの“元祖天才”羽生善治先生の“22歳で三冠”という記録を3年も早めることに」(全国紙記者)
謎解きのサインがファンの間で話題に
その叡王位をかけた“五番勝負”は現在2勝2敗。9月13日に行われる最終戦で、豊島将之竜王を退ければ晴れて“史上最年少三冠”となる。
「……のですが、この豊島先生が藤井先生の“天敵”で。藤井先生が唯一、去年まで負け越しどころか6連敗して一度も勝てていなかった相手なんです。文字どおり大一番ですね」(同・全国紙記者)
そんな藤井二冠が、行く先々で残しているちょっとした“謎解き”がファンの間で話題になっている。
「“謎解き”というのは、藤井先生のサインなんです」(前出・将棋ライター)
ただのサインではない。
「藤井先生は訪れたお店やファンからサインを頼まれると、自作の“詰将棋”を色紙に書くことがたまにあるんです。ふたつと同じ出題はないそうで、ファンの中には、このサインの飾ってある場所を片っ端から回って“謎解きツアー”をする人までいると聞きました」(同・将棋ライター)
行きつけに飾られてある“27手詰め”
“詰将棋”とは、配置された駒と手持ちの駒を使って、指定された手数で相手の“王将”を手詰まりさせる─将棋のルールを用いたクイズ、あるいはパズルのことだ。
この藤井二冠のサイン、いずれも超難問で、腕に覚えのある将棋ファンでも容易に解けないのだとか。中でも、愛知県名古屋市内にある藤井二冠行きつけのラーメン店『陣屋』に飾られているサインが最難問ともっぱら。
おかみさんの川浦節子さんによると、初めて店を訪れた際に残していったものだそう。
「中学2年生で四段になったころね。そのとき、NHKが藤井くんを密着取材していてね。NHKの人が彼を指して“きっと有名になるから、サインをもらっておいたほうがいいですよ”って言ってね。その場でチャチャッと20秒くらいで書いてくれた“27手詰”の詰将棋がコレ」
27手ものパズルを、たった20秒で作ったの!?
「日本でいちばん難しいと思うわよ。愛知県知事にも同じサインを渡したそうなんだけど、それは“21手詰”だから(笑)」(川浦さん、以下同)
いまも、全国からひっきりなしに挑戦者が訪れるという。
「みなさん、腕組みして考えるんだけど解けない。ラーメンのびちゃうわよね(笑)」
ちなみに正解は?
「それがね、誰も答えがわからないのよ」
そんな……気になるぅ。