野々村真

 新型コロナウイルスに感染、重症化し“生死の境”をさまよった野々村真がコメンテータに復帰して間もなく、炎上してしまった。

 8月6日、『バイキングMORE』(フジテレビ系)にリモート出演した月曜レギュラーの野々村は菅義偉首相の“総裁選不出馬”のニュースでコメントを求められ、このように強い意見を述べた。

僕は本当に申し訳ないですけど、菅首相にはもっと早く辞めていただきたかったですくらいの思いです。こういうような状況になって“今(解散)かよ!”っていう。安倍(晋三)さんや麻生(太郎)さんに二階(俊博)さんの言うことで、自分の言いたいことが言えなくなってしまう一国の総理ですよ。

 つくづく国民は悲しむしかないですね。生死をさまよった人間として言わせてもらいますけど、本当に今たくさんの人が苦しんでるんですよ

 続けて小泉進次郎環境大臣が菅首相の不出馬に涙を流したことにも触れ、「この政治のおかげで命を失っている人がいるということは絶対に忘れないでほしい」と語気を荒げたところで、MCの坂上忍に「大変な目にあったから、そういう気持ちになるのはわかりますけれども……」と話しを遮られた。

『バイキング』に言わされている?

 この発言の直後からネットは大炎上。

《感染拡大は総理一人のせい?》

《自分のコロナ感染と政治を結びつけるのは違う》

《批判するならいつまでもノーマスクで仕事をしているテレビ業界の感染対策にでしょ》

 重症化したときに国民から心配の声を寄せられていたときとは一転、大きな批判を浴びることになってしまった野々村。さまざまな声が寄せられるなか、SNSを中心に湧いてきたのは、

これは台本ではないのか

 の声だった。つまり、野々村の発言は“番組の意向”なのではないかということ。それは、番組ホームページでも“本音トーク&ニュースLIVEショー”を謳う『バイキング』に対する疑惑だ。

番組関係者が語る「ヤラセ台本」の有無

「リモート出演するようなご時世になってからというもの、野々村さんが時折、チラチラと下を見ながら話す様子が見受けられるようになりました。過激な発言が目立つ『バイキング』だけに、彼のキャラとあいまって“これは言わされているコメントなのでは?”と言われてしまうのにも合点がいきます。

 今回も《タレントも台本に文句くらい言った方がいい》《台本読んだだけなのにかわいそう》といった方向の意見も寄せられていました」(テレビ誌ライター)

 はたしてそういった事実はあるのだろうか。不定期で同番組に出演している芸能ジャーナリストの佐々木博之氏に話を聞いてみた。

番組台本はありますが、こちらは時間軸にそった大まかなトークの流れが書かれている簡易なもの。坂上さんはそのまま進行しないことも多く、不意に台本にない質問をされることも多々あります。私が出演する際も、スタッフと事前に打ち合わせをしますが、“ここでこういった発言をしてください”と求められることはありませんね。もちろん政権批判についてもです

 野々村がときたま台本をみながら喋っているように見える“疑惑”の動きについては、

最近の野々村さんはリモート出演が主だと思われますが、この場合も、おおまかに話す内容をスタッフと打ち合わせをして、自分が喋るところを決めます。おそらくその過程でメールかファックスで送られてきた台本に“メモ書き”をされているのだと思います。それを見て言葉選びをしながら話していただけでは?」 

 今回の野々村の“炎上発言”と“番組台本”の結びつきが疑われた背景について、『バイキング』の歴史を知る番組関係者は以下のように語る。

「もともとこの番組は『笑っていいとも!』の後継番組としてスタートしたことから、以前は“バラエティー班”が中心になって制作していた。現在は情報制作局という部署が作っているのですが、やはり番組スタート当初は、視聴率をとるために演者の発言内容含めて過激な番組作りになっていたことは否めません。

 当時は局内でも『バラエティーが政権批判とはどういうことだ!』といった批判の声はあがってました。『バイキング』にヤラセといった疑惑の目が向けられるのはそういった過去のスタンスが影響している部分もあるのかもしれません」(フジテレビ関係者)

 今回の炎上騒動の真相、それは野々村の“本音トーク”に個人の感情が乗りすぎていたことが火の元だったのだろう──。