大相撲・元魁舞翔 三浦公大容疑者

 角界を揺るがすわいせつ事件が発覚した──。

 11歳の女児に裸の写真を送らせたとして、元力士の三浦公大(ひろき)容疑者(20)が今月7日に逮捕された。逮捕容疑は強制わいせつと児童ポルノ禁止法違反だ。

16歳の女子高校生を装い女児に近づいた

「容疑者は今年3月、16歳の女子高校生を装い、アバター作成アプリで出会った11歳の少女にLINEで“裸の画像や動画を交換しよう”と要求。本人は容疑を認めています」(全国紙社会部記者)

 このアプリでは自分の容姿をアニメキャラクターのようなアバター(分身)に置き換えてやりとりすることができる。容疑者は女子高校生のアバターに扮して少女に近づいていたというわけだ。

「巧みに少女に近づいた容疑者はその後、LINEを交換。そして“いろんなポーズをとってみて”などと言って裸の写真を送らせたのです」(同・全国紙記者)

 少女にはLINEでのやりとりを削除させていた。しかし娘の異変に両親が気づいたことから事件が発覚した。

 角界では、ほかにもSNSを用いた犯罪行為があった。

「9月3日、元幕内の貴源治(たかげんじ)が大麻所持の容疑で書類送検されました。SNSを通じて売人から購入していたようで、本人は8月30日に相撲協会から懲戒解雇となっています」(同・全国紙記者)

 不祥事を未然に防ぐため相撲協会は力士に個人のSNS使用を認めていないが、それでも事件を防げていないのが現状のようだ。

犯行当時、容疑者は春場所の最中

 今回逮捕された三浦容疑者は、大相撲で『魁舞翔(かいぶしょう)』のしこ名で力士をしていた。浅香山部屋に所属し、最高位は序二段四十四枚目だった。

「京都府舞鶴市出身の元魁舞翔は、中学卒業後に大相撲の世界に入りました。相撲はまったくの未経験からのスタートでした」(スポーツ紙記者)

 シングルマザーの母親に育てられた容疑者は幼いころからやんちゃな性格だった。息子の未知なる才能を感じていた母親のすすめもあり、相撲界に身を投じることに……。

入門当時、中学生だった三浦公大容疑者(相撲協会ホームページ)

 2015年に相撲部屋入りし、『魁皇』のしこ名でかつて大関まで上り詰めた親方のもとで、日々稽古に励んでいた。

172センチ110キロと小柄でしたが、得意の『引き落とし』で勝利を重ねていました。引退直前の春場所でも勝ち越していたのですが……」(同・スポーツ紙記者)

 そんな矢先の逮捕劇だった。

「犯行当時、容疑者はまさに春場所の最中でした。その後、8月に“一身上の都合”で引退しましたが今回の事件が理由なのかは不明です。引退時には相撲部屋で盛大にお別れ会を開いてもらったようです」(同・スポーツ紙記者)

 引退の理由や最近の様子など、事情を聞くため墨田区にある浅香山部屋を訪ねたが、

「相撲協会に聞いてください。私たちからは何も答えられないんです……」

 相撲協会に問い合わせると、

「引退理由についての届け出はなく、事件についても関知していません」

板橋区にある容疑者の自宅アパート

「親方にあれだけお世話になったのに」

 最近は板橋区にあるアパートに暮らし、ラーメン店でアルバイトをしていた容疑者。引退後の様子について聞くため舞鶴にいる実家の母親にも直撃した。

「被害者の方には本当に申し訳なくて……。息子がこんなことをするなんて、想像もしませんでした」

 普段はあまり連絡を取っていなかったという。

「相撲の世界のことは口を出すべきではないと思い、公大が相撲界に入ったときからあまり連絡はしないようにしていました。

 弱音を吐かない子で、親方も立派な方なので安心して預けていました」(母親、以下同)

 8月に突然引退していたが、

「本人からはひざのケガが理由とだけ聞かされていました。事件のことは相撲部屋の方も知らなかったと思います。

 相撲界に入る前から飲食店で働きたいと言っていたので、それでアルバイトをしていたようですが……」

引退時、部屋の仲間に送別会をしてもらう三浦公大容疑者(相撲部屋インスタグラムより)

 少女を狙った犯行だったが母親は容疑者を小児性愛障害と疑うようなことはなく、近所の子とも普通に遊んでいたという。

「本当に親方やおかみさん、ご迷惑をおかけしている方に申し訳なくて。あれだけお世話になったのに……。

 本当に、何て声をかけたらいいかもわかりません。バカとしか言えないです……」

 そう言って声を詰まらせる。

 引退時には「浅香山部屋での5年間を無駄にしないよう胸を張って頑張っていきたい」と語っていた容疑者。

 育ててくれた親方に恩を仇で返してしまった。