「みなさん、お待たせいたしました」
10月5日、メンタリストのDaiGo(34)が約2か月ぶりにYouTubeへ動画を投稿した。
DaiGoの復帰動画に違和感
「8月7日にYouTube配信した動画で“僕は生活保護の人たちにお金を払うために税金を納めてるんじゃないからね。生活保護の人たちに食わせるくらいなら、猫を救ってほしいと僕は思うんで”“自分にとって必要がない命は僕にとっては軽いので。ホームレスの命はどうでもいい”などと発言して、生活保護受給者やホームレスへの差別であると批判され炎上しました。
その後、謝罪動画を配信した際に当面YouTubeを休止すると報告しました。でも休止期間中、DaiGo個人の有料動画配信サービス『Dラボ』は継続し、瞑想や猫や、富裕層の習慣について配信し続けていました」(スポーツ紙記者)
再開する前日の10月4日には「そろそろYouTubeチャンネル再開しましょうか?」とYouTubeチャンネルのコミュニティ上でアンケートを取るなどしていた。
では今回配信した、休止明け一発目となった動画はどのようなものだったのか。
「まず、これまでの動画はDaiGo自身が映し出され“DaiGoです”などの通常あいさつから始まるものがほとんどでしたが、今回は愛猫の“みこ”から始まります。今までの声のトーンよりやや優しい口調のようにも感じました。その後、高級ワインをたしなみながら“断食”についての解説をするという内容でした」(同上)
これまでのDaiGoの動画は大学の研究結果などをもとに、日常の悩みを解消する方法や自己啓発のしかたなどを解説するものが多い。あくまで自身を「文献を読むのが好きな、ただの理系」とし、独自の考察で事実を確定するものではないと説明している。
久しぶりの動画には「待ってました!」「おかえりなさい」などファンの歓喜のコメントが並ぶも、なかには「ろくでもないホームレスや生活保護受給者に気なんて使わなくていいと思う!」というコメントも見られた。
動画のコメント欄は、DaiGoサイドが書き込みされたコメントを精査できる承認制を選択しているようで、“アンチコメント”は見当たらない。
7日以降、『【嫁vs旦那】夫婦が上手くいくのはどっち問題』『人生が180度変わる【目標達成の5つの極意】』など5本の動画を公開しているが、コメント欄はDaiGo本人以外はなかった。
さらに、今回の動画で「気になったことがある」と話すのはあるフリーライター。
「今回再開した動画では、これまで配信していた動画と違う箇所がいくつかあります。まず、テロップの編集がされていたり、高評価・低評価の数値が表示されなくなっています。
また、謝罪に追い込まれて配信を休止した人は、再開するにあたり、休止期間に何をしていたのか、どんなことを考えていたのかなどを説明する人が多いのですが、DaiGoは、まったくそういったことがありませんでした。差別発言が炎上のきっかけだっただけに、しれっと再開したことが疑問です」
DaiGoはYouTubeの動画配信を休止中に、友人である脳科学者の茂木健一郎の紹介で、ホームレスや生活困窮者への支援を行うNPO法人『抱樸』へ「学びの機会」を与えられ、代表の奥田和志氏を紹介されたという。
「茂木氏が『抱樸』の奥田理事長に“DaiGoが(炎上して)大変なことになっているから、連絡を取ってやってくれないか”と、相談したようです。その後、DaiGoは奥田氏と2人でやりとりをし、茂木氏を含め“約束ごと”をしたようです」(フリーライター)
NPO法人『抱撲』のホームページを見ると、DaiGoは奥田氏と以下のような約束を交わしている。
NPO法人『抱撲』とDaiGoの約束
(1)今回の抱樸での学びに関しては途中経過を含めてすべて配信等はしない。これを配信のネタにすることはしない。DaiGo氏は、配信を仕事としておられるが、これは配信やビジネスのための学びではない。学びが足らない状態で安易に配信し、目的がズレてしまうと抱樸は関わる事はできない。
(2)抱樸の宣伝や応援、寄付は一切行わない。抱樸としても寄付等は受け取らない。何よりも大切なのは、DaiGo氏がこのことを経て学び変わることである。誤った情報ではなく、人の命に資する知識をDaiGo氏が有することである。抱樸は自分たちのためではなくDaiGo氏が学ぶ必要があると考えている。抱樸としては学びたいと欲している人に応えたいと考えている。
DaiGoがYouTubeを再開した際に、休止中の活動について語らなかったのは、このような約束があったからということだ。
NPO法人『抱撲』にDaiGoの“学び”について問い合わせると、
「DaiGoさんの件について、学び以外の理由でお互いを利用しない、経過を発信をしないとお約束させてもらっています。また、学びたいと言われているため、DaiGoさんとのやり取りは外部に漏らさない、守るべき対象です」
とし、DaiGoの今後について「学びの機会」を与えている姿勢を見せた。
『抱撲』のホームページには「コロナの状況があるため、抱樸への訪問は当面できませんし、当事者の方々がいる場所への訪問には最大限注意を払い、準備と同意が必要であることは言うまでもありません」とあるため、DaiGoが実際に困窮者やホームレス支援の現場に出たかは不明だ。
休止期間中、彼はホームレスや生活保護受給者について、どのような「学び」をしたのか。YouTubeの再開にあたり、気持ちの変化を担当者に問い合わせたが、期日までに返事はなかった。
学びを経てDaiGoの心境に、どのような変化があったのだろうか。「ろくでもないホームレスや生活保護受給者に気なんて使わなくていいと思う!」というコメントを“承認”していることに違和感が残るが……。